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2024 なでしこリーグ1部 第19節「静岡SSUボニータ vs 伊賀FCくノ一三重」超主観的振り返り

ボニータ 3-1 伊賀FC
【得点者】

ボニータ:三輪 玲奈(46分)、土屋 佑津季(61分)、土屋 佑津季(79分)
伊賀FC :篠原 沙耶(20分)


2024年9月29日。

静岡SSUボニータは、ホームゆめりあサッカー場に伊賀FCくノ一三重を迎え撃ちました。相手は8戦負けなしで好調を維持しています。

前節(第16節代替試合)ホームハリマ戦で、ようやくヤマハスタジアムでの初勝利を挙げたボニータ。ホーム会場をゆめりあサッカー場に移して、1部昇格後初の連勝に挑みました。

ピッチ周辺には、BLUE GALLOPによる多くの横断幕が所狭しと掲げられました。壮観です。

結果は、3-1でボニータが逆転勝利!
9月負けなし!1部昇格後初の連勝!

ゆめりあサッカー場のスタンドは決して広くはないのですが、昨年序盤の200人台の観客から大きく増えて475人。

選手もサポーターもサッカーを楽しんでいるのが判るし、試合も最後まで両軍譲らない展開。観ていて本当に楽しい一日でした。


前回対戦振り返り

前回対戦は、2024年5月19日。
上野運動公園競技場(三重県)でのアウェイゲーム。

私はジュビロ磐田vs浦和レッズ戦があったため遠征できず。

開始早々の2分、平田ひなの選手のゴールで出ばなをくじかれたボニータ。しかし山本心が前半で同点ゴール。後半に土屋佑津季の2ゴールで逆転!貴重なアウェイでの勝ち点3を奪いました。


スターティングメンバー

静岡SSUボニータ

GKは安間帆乃香がスタメン。それ以外は前節とスタメン変わらず。サブメンバーに高島絢音が復帰。

スタメン写真撮影


伊賀FCくノ一三重

伊賀FCのスタメン発表がカッコイイんですよね。チーム名に「くノ一」が入っているだけに、全員忍者ポーズ。

伊賀FCには元ボニータの藤田桃加選手が在籍しているんですが、今節はベンチ外。対戦が楽しみだったので残念です。

注目はノヘヨン選手。前回対戦時には加入発表直後のためと思われますが、メンバー入りしていませんでした。今回はスタメン出場。身長178cmの高身長DF。

実際に目の当たりにするとやはり大きい選手で、セットプレー時などは脅威でした。

ボニータに敗戦して以降、8戦負けなしの伊賀FC。並々ならぬ思いでボニータ戦に向かって来るはずです。


山田優衣選手150試合出場達成

今節の出場で、ボニータの山田優衣がリーグ戦通算150試合出場を達成しました。

試合開始前にはセレモニーが行われました。

セレモニーで花束を受け取った山田優衣

ボニータの守備の要である山田優衣。対人強度の強さはボニータ随一で鉄壁の守りを見せてくれます。

それだけでなく、後方からのパス精度、ゴール前での空中戦も強い。主戦場のセンターバックだけでなくシステムによってはボランチやアンカーも務めるポリバレントな選手。

200試合、250試合と記録を重ねて欲しいと思います。


前半

伊賀FCが先制

後期に入ってからの3試合(アウェイ群馬戦、ホーム日体大戦、ホームハリマ戦)はいずれもボニータが先制して先に主導権を握る展開でした。

しかしこの試合で先制したのは伊賀FC。

19分、伊賀FCのコーナーキック。一旦はヘディングでクリアしますが秦美結選手が山なりのミドルシュート。安間帆乃香がキャッチする直前に走り込んできた篠原沙耶選手にヘディングで方向を変えられてしまい失点。

【動画】伊賀FC先制ゴール

昨年までのボニータならば、先制されると追い上げるのは厳しい状況に陥りましたが、今年のボニータは違います。


山田優衣ナイスブロック

28分平田ひなの選手に裏を取られたボニータ。平田選手は過去対戦で得点された選手。絶対に得点させたくない。

塩澤優がマークについて必死に食らいつきスライディングしますがドリブルで交わされます。

そこへ後ろから猛然と追いかけてきたのが山田優衣。ボックス内でスライディングタックルでブロック成功!

下手に足に行けばPKにもなりかねない難しいプレーでしたが、しっかりボールを捉えてボニータのピンチを救いました!ナイスプレー!

【動画】山田優衣のブロック

好守備を見せた山田優衣


土屋佑津季の決定機

前半、何度か決定機があったものの決め切れなかった土屋佑津季

特に41分、金丸翔子から右サイドの大曽根由乃へフィード。大曽根由乃が浮かせたボールに合わせた土屋佑津季がボックス内でスライディングシュート!しかしこれは惜しくもゴールポスト右を僅かに逸れてしまいました。

この試合「後は決めるだけ」の状況が続いていたので、好機があればきっと土屋佑津季は決めてくれるはず。そんな雰囲気を漂わせていました。

【動画】土屋佑津季の決定機

前半何度も決定機をつくった土屋佑津季


後半

三輪玲奈の同点ゴール

前半を0-1で折り返したボニータ。

後半開始直後の45分、土屋佑津季のスルーパスが三輪玲奈に通ります。ボックス内に入るや否や左脚を一閃。この試合ファインセーブをしていた後藤優香選手も横っ飛びしますが間に合わず、ボールはゴールネットに突き刺さり同点!

早い時間で同点に追いつきたかったので、後半開始早々での得点は本当に大きかったですね。これで精神的にも楽になったのではないでしょうか。

私もあまりの嬉しさに、三輪玲奈の歓喜の様子をカメラに収めることを忘れてしまいました(泣)。痛恨の失敗。

「ヨッシャー!ナイスシュート!」

とカメラそっちのけで叫びながら拍手してましたね。完全にカメラマンには成り切れないんですよね(苦笑)。ついつい喜びの方が先になってしまいます。

それくらいこの同点ゴールは嬉しかったです。

【動画】三輪玲奈の同点ゴール

同点ゴールを放った三輪玲奈


土屋佑津季の逆転ゴール

61分、ボニータのスローインから大曽根由乃がヒールで後方へフリック。そのボールを受けた土屋佑津季が左足でロングシュート!

GK後藤優香選手が右手を目一杯伸ばしてジャンプ。セービングに行きますがボールには届かず、そのボールは悠々と頭上をこえてゴールネットを突き刺しボニータ逆転!

アウェイ伊賀FC戦同様に、土屋佑津季が逆転ゴールを決めてくれました。

これYouTubeで何回も見てしまったくらい素晴らしいシュート。欲を言うならば、中継カメラがもう少し俯瞰する角度で見たかったです。

【動画】土屋佑津季の逆転ゴール


逆転ゴールを決めた土屋佑津季


大曽根・三輪・土屋の連携

得点にはなりませんでしたが、ピックアップしたいプレーがあります。

72分、土屋佑津季からパスを受けた大曽根由乃。増田玲那選手がマークについたため、左側の三輪玲奈にパス。三輪玲奈には藤田理子選手が激しいプレスに行きますが上手く交わして前方の土屋佑津季に上手くパスをつなぎます。秦美結選手がマークについたので、そこへ走り込んできた大曽根由乃がボールを受ける。大曽根由乃がすかさずシュート。

これはGK後藤優香選手のファインセーブによって弾かれました。

ただ、この一連の動きが流れるような速さで、思わず現場で

「上手い!」

と叫んでしまいました。大曽根由乃は加入後まだ4試合目ですがしっかりフィットしていることがわかります。

【動画】大曽根・三輪・土屋の連携


三輪・土屋と共に上手い連携を見せた大曽根由乃


土屋佑津季が追加点!

今季のボニータは、リードしていても試合終盤に追いつかれることがあるので、2-1のスコアでは安心できません。なんとか追加点が欲しい所。

78分、安間帆乃香のゴールキック。大曽根由乃が拾って中島咲友菜へパス。中島咲友菜は秦美結選手と厳しい競り合いをしながらもドリブルで運んでいきます。この中島咲友菜の推進力が良かったですね。

ボックスに入ったところで秦美結選手を振り切って、横に走り込んでいた土屋佑津季にボールを渡すと、突進してきた後藤優香選手の頭上を越すシュートを放ち3点目!

アウェイ伊賀FC戦でも土屋佑津季が逆転、追加点を奪った形で勝利しましたが、その再来かのようにホーム伊賀戦でも土屋佑津季が2得点。

しっかり決め切った土屋佑津季は素晴らしかったのは言うまでも無いですが、その直前の中島咲友菜の推進力あってのゴールでしたね。

ゴールが決まった直後、アシストした中島咲友菜が周囲とは対極的に落ち着いた雰囲気を醸し出していましたね。中島咲友菜のキャラクターが出ていて個人的に好きです。

【動画】土屋佑津季が追加点


今季20得点目を挙げた土屋佑津季


【今節の注目】

安間帆乃香のセービング

今回は、安間帆乃香のセービングに注目したいです。

サマーブレイク後、3試合リーグ戦に出ていなかったので、状態はどうなのかな?と思って観ていましたが、さすがは本田監督の目利き。全く心配なかったですね。絶好調と言って良いくらい。

少なくともボニータのピンチを3回は救ってくれました。

特にそのキャッチング。グローブにボールが吸い付くかのようなプレーで伊賀FCの攻撃を防ぎました。

GKとして安間帆乃香は上背は大きくない方だと思うのですが、それを補って余りあるセービングと足元の技術。素晴らしかったです。痺れるプレーでした。

【動画】41分 安間帆乃香のキャッチング

【動画】49分 安間帆乃香のキャッチング

【動画】66分 安間帆乃香のジャンピングセーブ

ナイスセーブ連発の安間帆乃香


次節に向けて

試合は3-1でタイムアップボニータの勝利!

昨年までは試合開始早々に失点して逆転することができずに敗戦、良くてドローといった試合が多かったのですが、相手に先制されても逆転できるようになりましたね。明らかに昨年より成長が見られるボニータです。

アウェイ伊賀戦と全く同じスコアでの逆転勝利。8戦負けなしの伊賀FCを倒してシーズンダブルとしたのは誇らしいです。


WOM(ウーマン・オブ・ザ・マッチ)は、土屋佑津季、三輪玲奈、安間帆乃香の3名が選出。

WOMは安間帆乃香、土屋佑津季、三輪玲奈

土屋佑津季は、前半の決定機を決め切れなかった事を反省点に挙げていました。現在得点ランキングトップであることに対して、チームメイトが自分にボールを預けてくれることの結果とし、感謝の言葉を述べていました。

土屋佑津季のインタビュー

三輪玲奈は、逆足でのゴールについて、逆足は得意ではないものの振り抜いた結果ゴールに繋がったと述べていました。

三輪玲奈のインタビュー

安間帆乃香は、キャッチの意識はもちろんのこと、弾いた時のボールの方向も意識した練習に取り組んでいることを語ってくれました。

安間帆乃香のインタビュー

また、この日誕生日だった金丸翔子。会場のサポーターから「Happy Birthday to you」の合唱が。

バースデーソングに応える金丸翔子

勝利のあとは恒例のワッショイ!

うぇーい
ワッショイは誰が前に出る?
やっぱりこの方でした(彦坂桃花選手)





第19節を終えて、ボニータの順位は5位と変わりませんが、4位伊賀FCとの勝ち点差を3差に縮めました。ここまで来たら賞金が出る3位以内を目指したいところです。

今季6位以上を目標に掲げたボニータ。1部残留も決めましたが残り4試合、全勝する勢いで順位を上げて欲しいです。



最後までお読みいただきありがとうございました。
静岡SSUボニータのファン・サポーターに歓喜が訪れることを願って。

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