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横内昭展監督と最後まで戦いたい。

「監督クビだ!クビ!」

どこぞと知れぬおじさんの声。

独り言というレベルではなく、周囲のジュビロサポーターに聴こえるように大声で何度も何度も叫んでいました。

その監督とは、ジュビロ磐田の横内昭展監督の事です。


2024年8月25日。ヤマハスタジアムでのホーム札幌戦。残留争いしているジュビロ磐田にとって最下位の札幌には絶対に勝たねばならない試合でした。

しかし、結果は0-2で磐田の敗戦。

試合内容的にもどっちが最下位なの?と問いたくなるような結果でした。

試合終了後、私は降りしきる雨の中、敗戦の悔しさを押し殺しながら駐車場へ向かっている道すがらで聞こえてきたジュビロサポーターのおじさんの叫び。

それが冒頭の声でした。


私は、口には出しませんでしたが、

「それじゃこれまでと一緒だよ」

その声を発した、どこぞと知れぬおじさんに向けて思いました。


首位町田、最下位札幌と2連敗なので、悔しい気持ちはよくわかります。

でも監督の首をすげ替えたところで、即効性のある結果が得られたことなんて無かった。

磐田は何度も経験しています。




2019年、不振にあえいだ磐田は名波浩監督が辞任。その後、鈴木秀人監督小林 稔監督フェルナンドフベロ監督と一年で4人の監督が指揮を執ったものの最下位でJ2に降格しました。

2020年、J2で伸び悩んだ磐田はフェルナンドフベロ監督を更迭して鈴木政一監督に交代。しかしJ2で6位というクラブ史上最低の成績に留まりました。

2022年、伊藤彰監督を新任監督に迎えたものの、J1で戦えるための基盤となる強度と速さについていけず低迷。渋谷洋樹ヘッドコーチが監督に就任するものの結局はJ1最下位でJ2降格しました。

このように、監督交代で必ずしもチームが浮上するとは言えないのが実情。ここ数年の磐田では良かったことは一度もありません。




「解任ブースト」

という言葉を目にすることがありますが、確かに他クラブでは監督交代直後にチームが上昇するケースもあったでしょう。

2022年、磐田が伊藤彰監督を更迭したときの残り試合は9試合。残り試合数で言えば現在と似ています。当時の小野勝社長は「カンフル剤」という言葉を使って監督交代の経緯を説明しました。カンフル剤という言葉には解任ブーストを期待していたのが明らかでした。

しかしそんなものは起きませんでした。

勝利は、古川陽介の劇的ゴールで勝利を飾ったアウェイ横浜F・マリノス戦の1勝のみでした。


昨年、横内監督は、選手補強禁止の状況でJ1昇格に導いてくれました。

監督経験はまだ2年目。
しかもJ1での監督は初めてです。


だからといって、J1で成績不振でも仕方ないなどと言うつもりはありません。勝負の世界ですから、勝利という結果を残さなければならないのはもちろんです。

しかし、もしここで解任してしまったら・・・・。

昨年から横内監督のもとで積み上げてきたものが、ゼロになってしまうのが非常怖いし、もったいない。


以前、山田大記が伊藤彰監督を解任した結果について以下のようにnote記事に残しているのがすごく印象に残っています。

今季は長期的なチーム作りを見据えて彰さんを新監督に迎えました。
シーズン途中での彰さんの解任は、クラブとしても苦渋の決断であったと理解しています。長期的なビジョンを犠牲にしてでも残留を果たさなければならないという、強い覚悟の現れでした。
しかし、残留を果たせなかった今、僕たちには長期的な積み上げも、短期的な成果も、何も残っていません。

山田大記 note記事「クラブの未来」より

残留できればよいですが、もし万が一できなかったら。2022年終了と同じく「積み上げ」も「成果」も何も残らない結果になってしまいます。


今年は横内監督で最後まで突き進んで欲しい。

異論があることを承知で書きますが、私は、その結果J1残留できなかったとしても来年再び横内監督が続投して、長期的なチーム作りをして欲しいと思っています。


2019年以降、磐田は監督を毎年のように替えてきました。

更には2023年には選手補強禁止という前代未聞のハンデを背負い、その影響は今でも尾を引いています。

また、磐田は、町田のように日本代表レベルの選手を複数人補強できるようなチームでもないと思います。

そんな中で、1~2年でJ1で優勝を狙えるようなチームを作ることは、困難なことと思います。

一方で磐田は「2026年のJ1優勝」を目標に戦っていますが、これは相当ハードだと思ってます。目標を高く据えるのは勿論いい事なのですが、現状ではかなり難しい。長期スパンでチーム作りをしていくしかないと思います。


残り10試合で
「J1残留」と「J1で戦えるチーム作り」
という、2つのミッション。

横内監督は、限られた戦力で、メチャ厳しいこれらのミッションに挑んでいます。それを成し遂げるために、私には応援することしかできません。


今年は絶対にJ1残留しなければなりません。しかし、直近の成績をもって過去のような解任劇を繰り返して欲しくない。チームがバラバラになって欲しくない。

今度こそ、今度こそ、長期的な目線でのチーム作りを止めないで欲しい。

そんな思いで残り10試合。
応援を続けたいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。
ジュビロ磐田のファンサポーターに歓喜が訪れる事を願って。

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