「チームの勝利」と「推しの苦境」
「推し選手はいますか?」
推しっていう言葉が定着するまでは、
「◯◯選手のファン」
って言ってましたよね。
子供の頃は巨人ファンであり、原、中畑、クロマティの「ファン」でした。
世代がばれちゃいますね。
「推し」は、元々アイドルを推すというのが由来だと思います。
「ファン」も良いですけど、より応援する意味合いが強い「推し」。
良い言葉だと思ってます。
しかし、そんな「推し選手」が苦境に陥いることがあります。
2023年の私にとって、まさにそんな年になりました。
私は2019年からジュビロ磐田を応援しているので、今年でサポーター歴5年目になります。
そんな私の推し選手は、
応援し始めた2019年の磐田は、J1最下位でJ2降格が決定。
降格と共に、これまで主力だったカミンスキー、アダイウトン、大南拓磨、荒木大吾などは磐田を去りました。
降格は、選手流出の危機があることを知り、少なからず衝撃を受けました。
しかし、J1のFC東京からカテゴリを下げて、磐田に来てくれたのが大森晃太郎でした。このリリースがあった時、本当に頼もしく思えたのを今でも覚えてます。
当時コロナ禍直前で、まだギリギリ練習見学ができた2020シーズン開幕直前。大久保グラウンドで見せてくれた大森のパスの精度、綺麗に相手を交わしていくプレーに魅了されました。
大森は2020年開幕スタメンを果たし、その後磐田の主力メンバーとして活躍します。
2020年7月19日、ホームギラヴァンツ北九州戦。
大森の真骨頂であるスルーパス。
大けがから復帰した中野誠也のゴールを演出する見事な股抜き。
2020年8月8日、ホーム松本山雅FC戦。
カットインからのミドルシュートは、今でも大森のジュビロ磐田でのベストゴールだと思ってます。
2021年3月21日、アウェイ京都サンガFC戦。
小川大貴の決死のスプリントからのゴール。
このゴールを演出したのは大森の絶妙なスルーパスでした。
2022年3月12日、ホームガンバ大阪戦。
3年振りのJ1での戦い。
古巣対戦となったこの試合。
恩返しの先制ゴールに感慨深い思いでした。
2022年4月6日、ホーム川崎フロンターレ戦。
前年J1王者から先制ゴールをたたき込んだ大森。
私の大好きな下田恒幸さんの「大森だーーーー!」は何回リピートして聞いたか数え切れません。
そして大森が磐田に移籍して4年目となった今年2023年。
前年2022年9月に右大腿直筋腱断裂という大けがで手術した影響もあり、春の鹿児島キャンプは別メニュー。
シーズン開幕後もなかなかリーグ戦メンバーに加わることはできませんでした。
それでも、8月12日アウェイFC町田ゼルビア戦では後半27分から途中出場。野津田に遠征していた私は、大事な首位決戦で大森を起用してくれた横内監督に感謝しました。
この記事のトップ画でもある下の写真。その町田戦で、ピッチに送り出す直前の大森に横内監督が丁寧に指示を出すシーンです。
今でも大好きな場面です。
しかし、その後も大森は出場機会に恵まれませんでした。
大森の主戦場の2列目は山田大記、ドゥドゥ、松本昌也。
ここに金子翔太も競争に加わります。
大森が食い込むのは相当厳しいのが実状なのだと思います。
また、昨年まで10年連続でゴールを記録している大森ですが、今季まだゴールはありません。
と、連続ゴールへの想いを冗談めかして語っていましたが、今年はゴールが無いまま残り2試合を残すのみ。出場機会があるかどうかも難しいことから、11年連続ゴール達成は極めて厳しい状況です。
2023年10月28日。
ヤマハスタジアムでの東京ヴェルディ戦。
この日もベンチ外だった大森晃太郎。
私はこんな写真を撮りました。
自己満足かもしれません。
でも、少しの時間でも良い。私は大森の復活を期待しています。
(尚、この写真はキックオフ前に撮影したものであり、写真撮影後すぐに撤去しました。)
横内監督は、チームの勝利のためにベストメンバーを選出していることは十分に判っていますし、そこに異を唱えるつもりは毛頭ありません。
更には、藤川虎太朗、後藤啓介、古川陽介、藤原健介など若手の台頭が目覚ましい磐田。これはチームにとって本当に喜ぶべきことだと思います。
しかし、前線を主戦場とする大森にとって、それは厳しい競争を強いられることを意味します。
私はジュビロ磐田の勝利とJ1昇格を応援していることに嘘・偽りはありません。
でも、一方で今年出場機会を減らし苦境に立たされている大森晃太郎のことがどうしても気掛かりで仕方ないのが正直な気持ちです。
今年は叶わぬ夢に終わるかもしれません。
それでも私は「背番号8」のユニフォームを着て、スタジアムに向かいたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
ジュビロ磐田と大森晃太郎のファン・サポーターに歓喜が訪れることを願って。