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ジュビロ磐田 横内昭展監督 誕生
2022年12月25日、クリスマス。
ついにジュビロ磐田の新監督のリリースがありました。
東京オリンピック及びFIFAワールドカップ2022カタール大会で森保一監督と共にコーチとして日本代表を率いた横内昭展さんがジュビロ磐田の新監督に就任することになりました。
前任の伊藤彰さんがジュビロ磐田の監督が発表されたのも、ちょうど一年前のクリスマスでした。
伊藤彰監督から横内昭展監督就任に至るジュビロ磐田の2022年を振り返ります。
2021年のクリスマス
2021年、J2優勝でJ1昇格を決めたジュビロ磐田。鈴木政一監督はシーズン終盤に体調をされたこともあり、この年をもって監督を勇退されました。
後任はヴァンフォーレ甲府をJ2リーグ3位まで引き上げた伊藤彰さん。
J1での新たな戦いに向けて戦略家と呼び声が高い彰さんと共に戦うことは本当に嬉しく、期待しかありませんでした。
2021年12月25日の伊藤彰監督就任のリリースは、ジュビロサポーターへの素晴らしいクリスマスプレゼントに思いました。
2022年新体制発表
2022年1月10日、ジュビロ磐田の新体制発表記者会見で伊藤彰監督は以下のような意気込みを述べました。
「数年でACL争い、そして強いジュビロ、タイトルを意識したジュビロ、というものをしっかり作り上げていきたいなと思っています。」
2019年、最後の最後まで粘ったもののJ2に降格したジュビロ。
しかし、今年はきっと違う。
J1で躍動するジュビロが観られるはず。
J1上位はまだ難しくとも、J2の勢いそのままに少なくともJ1残留は成し遂げてくれる。そう信じていました。
一方で、彰さんは懸念点も話していました。
ただ、本当に(J2)優勝するにあたって失点数が多かったということ、ここは今シーズンJ1で戦う上で、もっともっと圧倒的に強いチームが来る中で、守備のところの構築と継続性というところ、ここはしっかりやっていかなくてはいけないかなと思っています。
残念ながら、この懸念は的中してしまいます。
止められない失点、決められない得点
ジュビロはJ1チームの圧倒的な強度と速さに対し、苦戦を強いられました。
一年通して「前半早々に失点して、後半追いかける」という難しい試合展開を何度も繰り返しました。
失点数はリーグワーストを記録します。
それを上回る得点力があれば良かったのですが、前年の絶対的なストライカーだったルキアンは福岡に移籍し、若きストライカーの小川航基も横浜FCに去ってしまい、シーズン前から得点力に不安を抱えていました。
更に、伊藤彰さんの招聘を誰よりも喜んでいた山田大記は、シーズン序盤の痛恨の骨折でほぼ一年間試合出場することができませんでした。
6月には大津祐樹が突発性難聴で戦線離脱。
ファビアンゴンザレスもようやく調子が出たと思った第17節ホームサガン鳥栖戦の勝利直後に謎のコンディション不良で離脱。
守備の構築がなかなか整わない中で、得点源となる選手が軒並みいなくなったジュビロが勝ち点を積み重ねるのは困難を極めました。
運命の8月
厳しい夏場の戦い。7月と8月の8試合でジュビロはたったの1得点のみでした。結果、1勝0分7敗という泥沼に陥りました。
運命の8月13日、エコパスタジアムでの第25節 浦和戦。
この日は台風8号が襲来し、他の試合は延期になるものの、この浦和戦は試合当日ギリギリで開催が決定されました。
しかし、この試合開催が今年のジュビロの命運を分けるものとなってしまいました。
ジュビロは開始早々からミスが続き、一方の浦和はそのミスを見逃さず得点を重ね、終わってみれば0-6という歴史的大敗を喫してしまいました。
翌8月14日、ジュビロ磐田は成績不振と浦和戦大敗の結果をもって伊藤彰監督の更迭に踏み切りました。
何も残らなかった一年
今でも思うのです。
結果的に最下位になり、J2降格になったとしても伊藤彰監督はやめさせるべきでは無かったと。
後任には、ヘッドコーチの渋谷洋樹さんが就任し、この監督交代で何とかJ1残留できれば良かったのですが、結局は最下位でJ2降格決定。渋谷さんも今季終了後に退任となりました。
シーズン終了後、山田大記は今季を総括するコメントを出しました。
今季は長期的なチーム作りを見据えて彰さんを新監督に迎えました。
シーズン途中での彰さんの解任は、クラブとしても苦渋の決断であったと理解しています。長期的なビジョンを犠牲にしてでも残留を果たさなければならないという、強い覚悟の現れでした。
しかし、残留を果たせなかった今、僕たちには長期的な積み上げも、短期的な成果も、何も残っていません。
「長期的な積み上げも、短期的な成果も、何も残っていません。」
この言葉が全てでした。彰さん解任で長期的なチーム強化を捨ててしまったのが悔しいのです。
そして追い打ちをかけるように、シーズン途中で発覚したファビアンゴンザレスの二重契約問題。今シーズンオフと2023年夏の2回の移籍期間での補強が禁止されるという、Jリーグの歴史でも類を見ない厳しい裁定が下されました。
・積み上げ無く1年でJ2降格
・伊藤彰監督更迭で長期的チーム強化がリセット
・補強禁止
このような「三重苦」とも言える状況で、果たしてジュビロに新たな監督が来てくれるだろうか?オファーしても難航するのではなかろうか?
シーズン終了後、ワールドカップ2022カタール大会で世間はお祭り騒ぎの中、ジュビロ磐田からは全く発信が無く、マスコミもジュビロの新監督に触れるものが無かったことから、ジュビロサポーターとして非常にやきもきした日々を過ごしました。
2022年のクリスマス
12月7日、ワールドカップ2022カタール大会の決勝トーナメントで日本がクロアチアに敗れた直後に、ようやく中日新聞が横内昭展さんがジュビロ磐田の新監督の有力候補に挙がっていることを報じました。
個人的にはジュビロOBよりも外部から招聘し、また新たな積み上げをした方が良いと思っていましたので、横内さん有力報道には非常に期待しました。
しかし、中日新聞以外で他紙がすぐ追いかける報道が無かったことから、まだ半信半疑でした。
また、去年の伊藤彰監督就任発表がクリスマスだったこともあり、今年もそのくらいまで時間がかかるかもしれないという心づもりではいました。
去年彰さんの監督就任が公式リリースされたのが12月25日だった。今年も同じくらいの時期なのかな?#jubilo
— 神田川⚽Júbilo IWATA (@kandagawa1975) December 12, 2022
そして、迎えたクリスマス。
ジュビロ磐田から正式発表がリリースされました。
【横内昭展 監督 就任のお知らせ】
— ジュビロ磐田 (@Jubiloiwata_YFC) December 25, 2022
この度、ジュビロ磐田の新監督に横内 昭展氏が就任することが決定しましたので、お知らせいたします。https://t.co/eLntlTSyWW
以下は監督就任にあたっての横内さんのコメントです。
ジュビロ磐田に関わる全ての皆様、はじめまして。
この度監督に就任いたしました横内昭展です。
歴史と伝統のあるジュビロ磐田ファミリーに加えていただき本当に嬉しく思います。
それと同時にこの仕事の責任も強く感じております。
J1復帰という目標に向かいながら、チームとしての基盤を作りあげていきたいと思います。
ピッチでは勝利を目指しどのチームより走り、チーム一丸となって最後まで諦めない姿をお見せしたいです。
ファン・サポーターをはじめ、スポンサーの皆様、どうぞ応援よろしくお願いいたします。
前述したような「三重苦」を抱えたジュビロ磐田。そのようなチーム状況で監督就任を決断してくれた事に対し、心から感謝します。
本当にありがとうございます。
横内さんのコメントにあるように、2023年は「チームとしての基盤」を一から作り上げなければならない年になります。
そのためには「長期的に強化する視点と覚悟」が必要なのですが、頭では分かっていても、選手もサポーターも「勝利」という結果も伴わなければ、どうしても自信を無くしてしまいます。
私もジュビロ磐田を応援してまだ4年目ですが、「勝利も伴わなければチームは強くならない」ということを改めて実感しました。
横内さんは、コーチ経験はあるものの監督経験はありません。このジュビロ磐田が横内さんの監督キャリアのスタートとなるのです。
ジュビロも補強禁止などいろいろな制限があるとはいえ、一から再スタートを切る状況ですので、横内さんの監督就任は非常にポジティブに捉えています。
更に、横内さんは外部のサンフレッチェ広島出身であり、日本代表コーチの目線もお持ちです。是非、これまでのジュビロに無い新たな視点で、チームを導いて欲しいと思います。
厳しい船出にはなるのは覚悟しています。J2で基盤をつくり再びJ1で上位を戦うべく「新生・横内ジュビロ」を全力で応援するつもりです。
カタールで強豪ドイツとスペインを倒し、森保一監督と共に見せた笑顔を今度はジュビロ磐田で見せてください。
#U24日本代表 を兼任で率いて臨んだ東京オリンピック。
— サッカー日本代表 🇯🇵 (@jfa_samuraiblue) December 1, 2022
準決勝で敗れたスペインを相手に、リベンジを果たした #森保一 監督と #横内昭展 コーチ💪#jfa #daihyo#つな超え #新しい景色を2022#SAMURAIBLUE #サッカー日本代表 #ワールドカップ #worldcup #FIFAWorldCup pic.twitter.com/NwXcr4TqTK
最後までお読みいただきありがとうございました。
ジュビロ磐田のファン・サポーターに歓喜が訪れることを願って。