【コワイハナシ・2】橋姫伝説〜女の嫉妬はコワイ〜
さて、ホラー縛り企画noteでは、序の巻を入れて
3回目。前回は渋谷の怖い噂でした。
何か土地にまつわる話でまとめたかったけど
諸事情ありまして💢💢💢
念が籠ってたらごめんなさい。
今回のテーマは橋姫の伝説についてです。
元祖・丑の刻参りです。女の嫉妬は恐ろしいので
蔑ろにしないようにしましょう。
愛ゆえに恨みにかわるのです。分からない方には
どれだけ女の嫉妬は恐ろしいか、ご紹介します。
⚠️諸説様々あるので、ここで紹介する事は確実な説ではありません。
【橋姫とは】
京都の宇治橋の守神とされていて、とても嫉妬深い神様とも言われている。
橋姫が祀られている橋で、別の橋を褒めると罰が当たるとか、カップルで宇治橋を渡ると別れるなどと言い伝えられている。
縁切りのご利益があるとして、橋姫が祀られている寺社はパワースポットらしい。
一説によれば、この橋の人柱となった人が女性だったと言うことから、橋姫伝説が語られるきっかけにもなったそうだ。
うっかり、宇治橋を他と比べたり、ラブラブイチャイチャしながら渡ると痛い目を見るかもしれない…。
【元祖・丑の刻参り橋姫の恐ろしい伝説】
守神が恐ろしい鬼女と言われるようになったのは
「平家物語」がルーツのようだ。
ここの一節では、ある女性に物凄く嫉妬した事から始まります。
ここから、みんな大好き「丑の刻参り」が始まります。
先に述べたように、猛烈な嫉妬心を抱いた橋姫は貴船神社の神様に祈る。
ー私にはとてつもなく妬ましく思う人がいます。殺すために、私を鬼神に変えてくださいー
凄まじい願掛け。それに対して神様は
ー鬼神となりたいのなら、姿を変え21日間宇治川へ浸かりなさいー
改心させないのか…。
これで橋姫は顔を朱く塗ったり、髪の毛を5つ分けて角に見立てる。全身を朱く塗る、金輪を頭に被り脚と松明合わせて5本に火を灯す。
などを行い、21日間宇治川へ浸かり鬼修行をこなし
鬼へと変わったのだった。
修行中、明け方に見られた姿がまるで鬼であり、それを目撃した人が亡くなったらしい。
そして鬼と化した彼女は、強く嫉妬心を抱いた女性とその縁者や相手の男性を次々に殺していったのだった。
しかし、標的である相手を葬り恨みを晴らして終了。という訳には行かなった。
暴走が制御出来ず、無差別に人を殺めて行くのであった。
姿を変えることもでき、異性に変化したりしていたとも言われている。
現代のアニメや小説などでもある、感情が制御できなくなるパターンだろう。
【頼光四天王・渡辺綱に退治される】
そんな橋姫の恐ろしい暴走により、今日の都にはこんな噂が流れていた。
ー夜は鬼が出るから、外には出てはいけないー
この噂を聞いた宮中は、源頼光の家臣である渡辺綱に命じて、見廻りをさせたのだった。
ある日彼が見廻りをしているど、一条堀川の戻橋に佇む女性を見つける。
「夜は危ないので、家まで送りましょう。」と女性に声をかけ、馬に乗せるのだった。
女性は、「家が都の外なので、そこまで送ってほしい」と渡辺綱に言った。
勿論、渡辺綱が了承し送り届けようとした道中、女性が本性を表し、鬼へと姿を変える。
彼女こそか、件の鬼こと橋姫だったのだ。
格闘の末、渡辺綱が橋姫の腕を斬り落としたのだった。橋姫は愛宕山へ向かったとされ、斬り落とした腕は、有名な陰陽師・安倍晴明に封印させたという逸話がある。
この逸話に似ているのが、茨木童子と渡辺綱の話。橋姫と茨木童子が同一視されている見解もあるが、真相は定かでは無い。
【貴船神社の丑の刻参り】
橋姫が自らを鬼神となれるように祈願した事から、丑の刻参り発祥の説がある貴船神社。
今でいうとそのイメージが強く、どうしても”呪詛”のイメージが強い。
しかし、本来の丑の刻参りは“丑の年丑の月丑の日丑の刻“に貴船神社に参詣すると願い事が叶う。
本来は祈願成就のためである。
きっと橋姫も、嫉妬の感情が溢れかえり、どうしてもあの女だけは殺したい。という一心で、丑の刻参りをしたのだろう。
元々貴船神社は、縁結びの神社で力の強いパワースポットとされているらしく、逆にマイナスの方にも大きく影響があると言われている面もある。
貴船神社の敷地内で、時折藁人形が見つかる。
とも噂されているが、みだりに見つけたり丑の刻参りする人を探そうとするのはやめた方がいい。
貴船神社の名誉のため良い点も書く。
水を祀る神社で、水に紙を浸してみる水みくじや
縁結びに関するものもたくさんあり、絵馬の発祥とも言われ、歴史がある由緒正しき神社なので
興味のある人は是非足を運んで欲しい。
【生きながら鬼となる“生成り“】
“生成り(なまなり)“とは、生きながらにして
鬼と化した女性のこと。鬼になりかけの状態。
能面などでよくある、般若に似ている。
丑の刻参りを語る中では外せないもの。
映画 陰陽師Ⅰ・Ⅱの原作者 夢枕獏先生の小説にもある。
徳子姫という女性が、男に翻弄されて
生成りと化す悲しい悲恋の物語。私は小学生高学年から高校生の頃に、めちゃくちゃ読んでいて当時映画のDVDも何回も観ていた。
映画 陰陽師 Ⅰでも、佑姫が帝から愛されなくなってその恨みから生成りになってしまうシーンがある。
帝がクズなんだが…。
これが忘れられない。源博雅がもっと器用だったら救われたのかもしれない。
浮気されたり、愛されなくなるのはつらいものである。
夢枕獏先生の陰陽師シリーズは文が綺麗でおすすめ。読んでると情景が浮かんでくる気がする。
【愛がゆえの恨み妬み…】
相手を愛していたり好きだったりするがゆえに
自分に振り向いてくれない。相手にされなくなった。冷められたなど、その辛さから好きな人なのにいつの間にか恨んでいた。
何かわかる気もしない。「なんでこんなに愛しているのに…」「こんなにも尽くしているのに」寂しさゆえに気持ちが溢れて、いっその事呪ってしまいたい。みたいな感じになるのだろう。
私も連絡が少なくなったり、素っ気なく感じてしまうとなんだが寂しいとか、自分に対して好意的じゃない。辛い思いをしました。
その気持ちが溢れかえり、最早憎悪の念が凄かった。
えー。私が言いたいのは、奥さんや彼女には
大切にしてください。
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