〈雑記〉田舎の風景〜田植え編〜
はい。こんにちは。
もう田植えです。
僕の実家は山の中で日照時間が短いために、早い時期に田植えをすることになるわけですね。
はい。では、緑をお届けします。
◆稲の苗ちゃんです。
かわいいですね。手のひらでさわさわすると新しい緑色の感触がしてふかふかです。勢いでぺろぺろしたくなりますが、まだ食べることはできません。
んん。この子たちがお米ちゃんになるわけですね。
◆田植え前の田んぼです。
俗に言う「ええ土や!」というやつですね。指で触るとぬるぬるするくらいのええ土です。手のひらでむにゅっと押し込んでいくと、程良い弾力があり、稲ちゃんを支えてくれます。
水はアホほど透き通っています。透明度がすごく高くて、景色を全力で反射する鏡のようになります。水が反射した景色にも色がしっかり乗ります。
◆田植え完了です。
え? 時間経過を飛ばしすぎですって?
いや、実際ね、田植機で一気に植えますから、時間経過ってものすごく早いんです。父が田植機を運転し、僕は稲の苗を補充するために何往復も歩いて、機械に乗せるだけの簡単なお仕事です。
じいちゃんが言ってました。
「昔はなあ、夜8時まで田植えしょうたんじゃけーなあ。へーでも、1日じゃあ終わりゃあせんかった。ほんまはよーなったもんよ」
(昔はな、夜8時まで田植えをしていたからな。それでも一日では終わらなかった。本当に早くなったもんだよ)
この台詞はここ5年くらい毎年聞いているので、僕は「んん」と言っておきました。
◆田植えが終わったので、田んぼを閉めます。
この線にひっかかると、ビリビリッと電気が流れます。
猪対策です。「猪突猛進」って言葉がありますが、猪さんはぬかるんだ田んぼであろうと猛進するらしいです。稲をなぎ倒しながら。
田んぼの稲一束でちょうど茶碗1杯くらいのご飯になるらしいですから、猪突猛進されたらたまったもんじゃないですね。親父のちゃぶ台返しよりも多い量のご飯をひっくり返されてしまいます(親父にちゃぶ台返しされたことないけど)。
◆画像が尽きたので、僕の田植えコーディネートです。
上は高校野球の時に練習で着ていた「アンダーシャツ」と呼ばれる服です。サイズはOですね。僕は身体が小さいので、あえてだぼだぼを着るという小細工に甘えていました。
下は大学生の時に着ていたグレーの何かですね。この何かで僕は何人かの女性の家に入って、何かをしたかもしれませんが、デートの服装なんていちいち覚えていません。なので、僕は可能性の話をしたまでです。
ついでに、もっと下を晒します。
足袋です。
何年も前に行った温泉旅館で貰って帰ったアメニティーです。気に入ってます。ただ、足袋を履いていますが、僕は田植えの際には田んぼに足をつっこまないので、田靴は履きません。気持ち的な問題で足袋を履いてるだけです。
(※田靴:靴の先が親指だけ分かれてる長靴。農作業に重宝する)
いや、いい加減、物持ちが良すぎて引きますね。
ちなみに、農作業をしている時に格好つける必要なんて無いんです。別に仕事じゃないし、エモくもないし、偉くもない。だから、どろどろになっていいし、水浸しになってもいい。手の爪には土が入り込み、黒くなります。土の付いた手で、ほっぺたを掻くと茶色くなります。
それでいいんです。そのような体験を出来ることが、僕にとっては重要だから。
ところで、最後に。
僕んちには井戸があります。今でも、実家の水道の一部には井戸水が出るようになっている場所があります。
井戸の水は、むちゃくちゃ冷たくて美味しいです。
別に、何も出ませんよ。昼には。
おしまい。またね。
僕の書いた文章を少しでも追っていただけたのなら、僕は嬉しいです。