氷室万頭

こんにちは。板屋四代目です。
https://note.mu/kanazawa_itaya/n/n83b8354525d

緊急事態宣言が解除されて、少しずつ日常が戻ってきた感じがしてきました。街を歩いていたり車を運転したりしていると、外国人の姿をチラホラ見かけるようになってきました。石川県では県民が県内の温泉旅館に宿泊する場合通常の半額の料金で宿泊できるという制度を初めて好調な立ち上がりだそうで、良い傾向になり始めているのかなと感じます。

さて、これからの金沢の和菓子と言えば何と言っても7月1日の氷室開きに合わせた氷室万頭で、現在板屋でも氷室万頭づくりが佳境に入っています。

氷室開き及び氷室万頭とは、冬の時期に降った雪を市内にある室(要は土を掘って作った倉庫みたいなもんです)に入れておき、7月1日にその雪を取り出して将軍に献上したという風習で、それに伴って万頭を食べて無病息災を願うというものです。

金沢市内の和菓子店は殆どが作っていると言っても過言ではなく、主に3色の酒万頭を作るのがスタンダードではありますが、板屋の氷室万頭は4色の麦万頭となっています。白(こし餡)、青(粒餡)、赤(白餡)、黄(かぼちゃ餡)があり、一番人気はダントツでかぼちゃ餡です。

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これがかぼちゃ餡の氷室万頭。今年も美味しく出来上がりました。

上述しましたが、無病息災を願うという意味も込もった風習なので、今年はより多くの人に食べていただきたいなぁと思っているのは当店だけではないはずです。

現状和菓子業界は苦境にある(もちろんほぼ全業界が同じですが)ので、この氷室万頭で少しでも和菓子の良さを再認識してくれる方が増えることを祈っています。そして同様に少しでもコロナが終息に向かうことを祈っています。

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