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適材適所。

「適材適所」
皆さん、1度はお聞きになったことがある言葉ですよね?
意味を辞典で調べてみました。

その人の能力・性質によくあてはまる地位や任務を与えること。

goo辞典

この言葉、元々は大工用語だったってご存じですか?

木材も人間も、一本一本・一人一人、性分が違います。
・真っ直ぐで素直な木材(人)
・曲がりやすい木材/ちょっとへそ曲がりな人  etc

真っ直ぐな木材だけを使用して、家を建てたからと言って、
必ずしも「強い家」ができるとは限りません。
・今は真っ直ぐでも、将来どうなっていくのか
・反った木材だけど、どの向きで使用するといいのか
「木」の癖を見て、判断し、一番最適な場所で使用する。
木の種類によっても、活躍できる場所は当然違います。
・土台に適した木材
・内装に適した木材
・重さに強い、梁に適した木材
同じ種類であっても、「木材」によって、活躍できる場所は色々です。この見極めを間違うと、家に様々なトラブルが出てくることがあります。

法隆寺専属の宮大工だった西岡常一棟梁の口伝の一つに次のような言葉があります。
『木を買わず山を買え』
これは、同じ山の木であっても、山のどこに生えているかで、癖が違うということを伝えています。
山の南側に生えている木は、建物の南側に、北側に生えている木は、建物の北側に…。

家を建築するときは、なかなかここまでこだわることは難しいですが、
「木材」となった木でも、
・元(根の方)だったのか、末(先の方)だったのか
・木表なのか、木裏なのか
・年輪
・木の動き
など、色々なところから木の癖を判断することができます。

どういう癖があるのか、正しく判断して、最適な場所で使用するのとしないのとでは、建物の行く末を大きく左右します。

これは、社会や人も同じだと思っています。

その人の癖を「長所」ととるのか「短所」ととるのか。

まず最初に短所を見るのではなく、長所を探すことから初めていきたいですね。


金沢粋屋(かなざわいきや)
奈良県桜井市橋本92-1
info@gran-esperanza.co.jp

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