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森の映画祭でレコメンドした音楽 #2


はじめに


 この度、「夜空と交差する森の映画祭」というイベントで 「きみのためのレコード&映画レコメンド」というワークショップに縁あって出演させていただきました。

参加者の悩みに対して、それを解決する音楽や映画を提案するというワークショップで、自分は音楽を紹介しました。

 非常に充実した楽しいワークショップだったのですが、時間内では語りきれない話もあったので、備忘録がてらnoteで補完しようという試みです。


選んだ音楽 #2

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HORO / 小坂 忠

1975年発表
このアルバムは日本のシンガーソングライター小坂忠による、Japanese R & B の金字塔ともいえるアルバムです。

細野晴臣プロデュースで、楽曲も多くが細野から提供されているんですが、これがもう本当にいいんです。
脂がノリに乗った細野節が全開なんですが、このアルバムではそれに加えて、小坂忠のボーカルスタイルに合わせたソウルフルな内容になっています。

僕みたいなファンク大好き、かつ、ジャパニーズメロウ大好きおじさんからすると、

細野晴臣 × ファンクグルーヴ

という垂涎ものの方程式が組み上がってるんですね。
もうヨダレだらだらです。

しかも、バックの演奏は
細野晴臣、鈴木茂、林立夫、松任谷正隆※1
から成る伝説的布陣「ティン・パン・アレー※2」による珠玉の演奏なんです。
※1 松任谷正隆はあのユーミンの旦那さんで音楽プロデューサー・キーボーディストです。
※2 ティン・パン・アレーは「TIN PAN ALLEY2」というアルバムがオススメです。是非聴いてみてください。

ちなみに、R&Bというジャンルが当時の日本には少々ニッチだったようであまりセールスは伸びなかったようです。ですが、シティポップを始めとする日本の音楽が世界から注目されるようになると、次第にこのアルバムにも人気が集まり、今ではジャパニーズレアグルーヴの名盤となっています。

素晴らしいアルバムが必ずしも時代に求められる音ではないということですね…。


なぜこの音楽をレコメンドしたのか


このアルバムに収録されている「風来坊」や「ゆうがたラブ」、「ほうろう」が正にそうですが、細野晴臣の自由奔放でヒッピー的な世界観は、「なにも持たずフラフラ生きるのも楽しくて幸せかなー」という気持ちにさせてくれます。
それに加え、このアルバムでそれを歌い上げる小坂忠の歌声は力強くソウルフルで、時には情緒を漂わせ、聴いている人を元気付けるパワーがあると思います。


相談者さんの相談は就活で悩んでる友達を励ましたいという内容でした。

自分も就活は悩むこともありましたが、失敗しても最低限こうなれば自分は幸せだからいいかー、と思うことでより果敢にチャレンジできて、いい結果に繋がると思います。

例えば自分は学生時代レコ屋でバイトしていて、就活の時も「失敗してもレコ屋で働き続けたら、毎日音楽に触れられるし、楽しいかもなー」と思ってたので、わりとノンストレスに就活できました。

このアルバムはそんな最低限の幸せとか持たないことの楽しさを感じさせてくれるアルバムなので、一旦そういうマインドを持ってもらって「就活失敗しても死ぬわけじゃないからいいやー」みたいな気持ちで就活を楽しんでもらえればいいなぁ、と思いレコメンドさせてもらいました。


細野晴臣が関わるアルバムにハズレなし…


HORO / 小坂忠
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