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ここはふるさと

新幹線の中で、嵐の「ふるさと」を聴きながら泣いた。

何度も聞いたことがある曲だったけど、なんだか今の自分に深く深く刺さって、涙が止まらなくなってしまった。


1週間前。
謎の腹痛で、医者から食事制限を言い渡され、薬を飲んでもなかなか痛みは引かず、自分の中では原因は全くわからなかった。

お腹はすごく痛いけど、体調はどうやらおかしいけど、なんとか奮い立たせて1週間、と言っても、祝日と有給で三日間しか出勤しなかったけど、俺の中では頑張ったんよ。

金土日。
有給をとって実家に帰り、友達と少しだけ会い、ほとんどは親と二日間のんびりと買い物をしただけ。

あれ、「コロナになっちゃったから頑張らなきゃと思ってて頑張ってた。」
とか、「まだ何の責任も持ってないし、頼られてないことが苦しい。」
とか、「寮は嫌いじゃないけど、全然心が休まらない。」
とか。俺こんなこと思ってたんだってことを親に話した。

あれ、お腹が痛くなくなった。


きっと、責任感と責任すら持たせてもらえない自分などなどいろんなことに俺は知らず知らずのうちに押し潰されてたんだと思う。

でも俺には帰る場所が、温かく迎えてくれる場所があった。

街の匂いも、いろんな思い出が詰まった場所も、山も風も海の色も。

俺はこの街が、やさしさをいつでも広げて待ってくれているこの家がすごく好きなんだと感じた。


新幹線の中の涙は、ふるさとを離れる寂しい涙と、ふるさとに気づいて幸せになった嬉しい涙。


俺は自分が苦しいってことに気づけないから、また帰ろう。ふるさとに

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