4年越しの逢瀬
BACK BEAT
結成当時のTHE BEATLESを描いた舞台
2019年初演、2023年再演
初演時、A.B.C-Zにハマったばかりで、とにかく生のA.B.C-Zを観たくてたまらなかったのもあって、どうしても観たかった
でも、観られなかった
でも、今にして思うと、今で良かったかもしれない
⬆でも書いてるけど、今、私は男闘呼組、特にベースの高橋和也さんにめろっている
そのお陰で、ベースに関心がある。実にちょろい女である
河合くんのおともだちである清塚信也さんがMCをつとめる番組にベースの回があり、ゲストが関ジャニ∞のベーシスト丸山隆平くんということもあって、見てみた
その中で、清塚さんが『全てをコントロール』『ベースが全て』と言っていた
いや、もう、ほんとに、今でよかった
この知識があるかどうかで、見え方があまりにも変わる…と、私は思う
なぜ、ポールはベースであるスチュが上達しないことに、あんなに怒るのか。それなのに、どうして、ジョンはスチュがベースであることにこだわるのか
劇中でポールは『ようやく音楽の感性が合うやつに出会ったのに、お前はスチュばっかり(意訳)』って言ってたけど、単純な嫉妬だけじゃなくて、ベースが下手っぴじゃ困るという焦りをジョンも持ってるはずなのに、ジョンは下手っぴのスチュを手放さないことにイライラしてたんじゃないかな
でもジョンは、スチュの感性や世界観、人間性が大好きで、そのカラーが自分の音楽にあってほしいと思ったんじゃないかな
音楽におけるベースの担っているものが分かっていないと、ここの解像度、つまり初期BEATLESにおいて、スチュアート・サトクリフがどんな存在だったのか、という理解度が下がる
それらが低い状態で観ていたら、恐らく、ただとっつーの顔だけ見て帰ってきていた
そんな、なまっちょろいものじゃないのに
私は、A.B.C-Zのファンになるまで、ろくに音楽を聴いてこなかった。大きな音楽番組があると、ジャニーズの人たちをうっすら見るだけの人間だった
小学生の頃から、音楽の授業は嫌いではなかったけれど、苦手で不得意だった。だから、本当に本当に、何も分からない
ベースの存在を知ったのなんて、多分、高校生の終わりぐらい。弦の数なんて、大人になってから知った
その程度の知識、感覚のままでは、きっとあの凄みは理解できないままだっただろう
辰巳くんを知ってるかどうかも、大分大きい
そのぐらい、ジョージはかわいかった。辰巳くんをあまり知らないままあれを観てしまったら、どうなっていただろう…
ただ、再演しか観ていないと、初演時には初心者だった辰巳くんの進化っぷりが味わえないのが悔しい
それでいうと、初演時には舞台初挑戦だったJUONくんのポールも、変わっているのか気になるところ
加藤和樹くん
特撮ファンなので、仮面ライダーカブトのドレイク、風間大介役で映像のお芝居は見たことはあった
舞台の世界では大スターなのも、知っていた
初めて生で見たのが、ジョン・レノンという大スターを演じる姿だったけれども、すごかった
やがて世界的な、世界一のスターになる若者だと分かる、圧倒的な存在感やオーラがあって
演技力はもちろん、演技力だけでは処理できない面も含めて、すごかった
ピート役の上口くんって、ちょっと福ちゃんに似てない?
なんて思ったのもあって、実はキャラ的な推しはピート
ヤンチャ系男子よりも、ノーブルな香りがする方が好きなので、みんなよりも育ちがよくて、みんなよりも荒れてないところがポイント高い
それが、抜けることになった時に、感情爆発させてたのが、またいい
英語のスラングに、『Yoko Ono-ing』というのがある
『オノ・ヨーコする』という意味
ジョンの後の奥さん、オノ・ヨーコさんが長らく、BEATLES崩壊の原因ともくされてしまった結果『バンドをダメにするメンバーのカノジョ』の代名詞と化しているせい
原因はそこじゃないと、ポールは後に訂正している
でも、相変わらず、『ヨーコのせいだ』と固く信じている人は多い
それは、単純にジョンがヨーコにメロメロだっただけでなく、ヨーコ本人が前衛芸術家で尖った人だったから、言い方悪いけど、本人がそもそも『悪目立ち』する人だった
双方既婚だったのに、ジョンとヨーコは恋をして、ヨーコの方が随分年上で、世間からは非難囂々だった
でも、ジョンはメロメロで、レコーディングスタジオにも連れてくるぐらいだった
多分、恋愛対象として好きなのはもちろん、アーティストとして、すごく好きでリスペクトしていたからこそ、そんなにメロメロだったんじゃないかな
2人は、一緒に音楽も作ってる
当時、BEATLESは転換点というか行き詰まり気で、そんな時に出会った素晴らしいアーティストであるヨーコに惹かれて、作風も変わっていったというジョン
そう思うと、自分はバンド続けるべきか、他にやりたいことあったのに、と思っていたら写真家のアストリッドに出会って惹かれて、画家になる夢をもう一度追うことにしたスチュアートと似ている気がする
好きになった人にパートナーがいたところも似ている(スチュは結婚してなかったけど(笑))
日本の音楽さて疎い私にとってBEATLESは、遠いところから聴こえてくる『伝説』だった
だからこそ、普通の少年たちと同じく、笑って悩んで喧嘩して泣いている姿は、眩しかった
叶うなら、もう一度観たい
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