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ポストカードが教えてくれた大切なこと

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ポストクロッシングについてのエッセイです。 海外の人とポストカードをやり取りしながら感じたこと、学んだことを書き綴っていきます。
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#海外文通

ギュムリの清島アパート

私の住む別府市には、「清島アパート」というちょっと変わったアパートがある。

戦後すぐに建てられたこのアパートは、
入るとすぐに共用の玄関があり、
風呂なしトイレ共用の昭和の下宿スタイルだ。
もちろんエアコンなんてついていない。

これだけでも今時随分変わっているアパートなのだが、このアパートの1番ユニークなところは「アーティストしか住めない」ということだ。
清島アパートに住んでいるアーティスト達

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見えないインク

見えないインク

その封筒を開けた時、私は困惑した。
カラフルな可愛らしい便箋。
だけど、それには何も書かれていない。

1ヶ月前、私はとあるイベントのために
10人のポストクロッサーたちに手紙を送って欲しいと依頼した。
残念ながらイベントまでに届いた手紙は3通だけだったけれど、手紙が届かなかった人たち1人ひとりに連絡して、もし手紙が届いたら秋のイベントで使わせてほしいとお願いした。

今回届いたインドからの手紙も

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善と悪の線引き

善と悪の線引き

ポストクロッシングのpostal monitorによると、
日本から郵便を送れない国が現在42ヶ国ある。
そのうちの1つがロシアだ。
理由は言わなくてもわかると思う。

けれど不思議なことに、
日本からは送れないのにロシアからは時々
ポストカードが届く。
くるみ割り人形のヴィンテージカード、
マトリョーシカのカード
バレリーナのイラストが描かれたカード…
ロシアから届くカードは魅力的だし、切手のデ

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