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なぜ塩、なぜ月桃なのか。①いわゆる「ピンチはチャンス」な物語から

「なんで塩なの?」
「なんで月桃なの?」

よく聞かれるお題です。


何故なんでしょう?


これって、

「何で宮古島なの?」

「何故踊るの?」

「何故生きてるの?」

「何故女で、何故人間に生まれたの?」

と似たようなジャンルの問いであって

今答えることと、
5年後10年後20年後に答える答えは
違っているかもしれない。

今のところ見える景色を記しておきたいと思う。



「君たちコロナの自粛が終わっても、もうお仕事ありません」

2020年4月某日。
職場であるマッサージ屋のミーティングにて、
そのような趣旨の通達があり。

「ああ。口を開けて予約の電話を待っていれば仕事が来た時代は終わった…どうする、自分!?」

3蜜以外の何ものでもない、マッサージという仕事の未来は甘くはない。
何ぞ、考えねば。

追い詰められた氣持ちで満タンになった私は、

とりあえず目の前にある、配られた海水で塩でもつくったら売れるだろうか?
とにかく心を落ち着けよう〜

とぼんやり考えながら、クルマを走らせていた。

当初は職場で、みんなで塩をつくってこの時期をしのごうかという企画があり、用意されていた海水が、結局その日スタッフそれぞれに配られていました。


どんな塩にしようかな。


「月桃を入れたら、どうなる!?」


ものすごく魅力的なアイディアが車線に割り込んで来たような、
心臓をハイジャックされたような、
氣がしました。

帰宅して、
頂いた海水と月桃を煮詰めてみたら、
色も香り味も月桃に染まった綺麗な塩ができました。

しかも美味しい。

「ユナイタマ・マース」の誕生です。

果たして職場でワイワイみんなで塩づくりしていたら、
思いついたでしょうか。

サバイバルがかかった、
圧があってこそ来てくれたアイディアなのかも、しれません。

とにかく降って来た「それ」をカタチにしてみたい。

その後の1年、私はその実験にのめっていくことになります。

<続く>

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