22'金鯱賞/各馬考察③サンレイポケット
★基礎データ★
馬齢:牡7
斤量:56.0kg
騎手:鮫島克駿
★血統★
①21'新潟大賞典【新潟(2日目)/芝2000m・外(B)】
馬場:良[+16]超タフ馬場
②枠②番から[後方]の競馬。
前半[12.6-10.6-11.0-11.3-11.6]
後半[12.1-12.5-12.0-12.3-13.3]
レース全体を分けるとすればこんな感じになる。
-5.1秒の超超ハイペース戦ということもあり、前半と後半に綺麗に分かれたラップ。
マイスタイルの大逃げによりラップが崩れているので、字面上からはちょっと読み取りづらくなっている。
後方での競馬をしたこのサンレイポケットでも前3Fは[36.5秒]を求められているし、良馬場とはいえ時計の掛かる超タフ馬場だったということもあるので、パワー型の基礎スピード戦だったということになる。
単騎逃げの超ハイペース戦とは言え、レース全体でもしっかり流れているので前目で競馬をした馬にとっては難しいレースだったと言える。直線の長い新潟外回りコースなので脚を溜めることが出来た馬にとっては有利な展開だったと。
サンレイポケットのベストバウトはやはりこのレースだと思うし、パワー型の基礎スピード消耗戦になれば強い競馬をするタイプだろう。
②20'毎日王冠【東京(2日目)/芝1800m(A)】
馬場:稍[-4]標準馬場(稍高速寄り)
⑥枠⑦番から[好位]の競馬。
前半[12.5-10.7-11.3-11.7-11.8]
中盤[12.1]
後半[11.8-11.9-11.7]
レース全体を分けるとすればこんな感じになる。
-1.3秒のハイペース戦を示す通り、4F~5F地点まで流れている。
ただし、トーラスジェミニとコントラチェックが作る先団よりも後ろは離れていて縦長の展開。
サンレイポケットの位置では前3F[36.6秒]と超スローバランスだし、サンレイポケット自身はスローペース戦をしていたことになる。
サンレイポケットの上がり3Fは[34.4秒]。離れた先団を捕まえにいく形なので、長く良い脚を使う持続型の無酸素運動戦をしていたことになるだろう。
東京1800m巧者のダイワキャグニーにはハナ差及ばずだったが、それなりの力は見せた形になるだろう。
持続型の無酸素運動戦については、①の新潟大賞典と比較すれば、やはりサンレイポケットの本質ではないんじゃないかなと思う。重賞クラスで馬券に絡むかどうか、掲示板に入るかどうか、というレベルだと思う。
③22'京都記念【阪神(2日目)/芝2200m・内(A)】
馬場:稍[-9]稍高速馬場(高速寄り)
④枠⑤番から[中団]の競馬。
前半[12.7-11.3-12.0]
中盤[12.9-12.8-12.7]
後半[11.6-11.4-11.4-11.0]
レース全体を分けるとすればこんな感じになる。
+4.2秒の超スローペース戦だが、前3Fは[36.0秒]とここは結構速い。
テンのダッシュ力は求められたが、すぐにペースは落ち着いているので基礎スピードは求められていない。
前半[12.7-11.3-12.0-12.9-12.8-12.7]
後半[11.6-11.4-11.4-11.0]
こういう形に分けても良いタイプのレースかもしれないね。
前で競馬をしている馬は、持続型の無酸素運動戦。
後ろで競馬をしている馬は、瞬発型の無酸素運動戦。
サンレイポケットは後ろの競馬をしていたので、瞬発型の無酸素運動戦。キレ味抜群で突っ込んで来たが3着止まり。
ジェラルディーナはさらに後ろのポジションで、上がり最速のキレ脚を使ってきたがポジショニングの差で凌いだ形。
瞬発型の無酸素運動戦で一番レースレベルが高かったのは、21'天皇賞(秋)。エフフォーリア、コントレイル、グランアレグリアには及ばなかったものの、見せ場は作った形。
ゆえに重賞クラスで馬券に絡むぐらいの力は持っているのは確かだろう。
①②③を比較してみると、
パワー型基礎スピード戦(有酸素運動戦)>瞬発型無酸素運動戦>持続型無酸素運動戦
という感じの馬になるんじゃないかな。
★22'金鯱賞について★
前走は休み明け初戦の京都記念で3着。
叩いて良化の気配有りと陣営側。
総合力の高さで好走を狙う。
サンレイポケットは総合力がとにかく高い。
パワー型の基礎スピードを求められた有酸素運動戦は明確な武器になるし、瞬発型や持続型の無酸素運動戦でもそれなりに高いレベルで対応出来る。
無酸素運動戦に関しては総合力の高さで崩れないタイプなので、明確な武器にしている馬にはなかなか敵わないという側面もある。
前走の京都記念は休み明け初戦。+12kgで登場してきたがキレ味抜群の脚で3着に突っ込んで来た。休養明けで少し動きが鈍かった可能性はあるし、直線の短い内回りコースということを考えても、出来としては十分だったんじゃないかな。
今回は叩き2走目で明確に良化していると陣営側もコメント。馬体を絞って登場してきた時には注目馬になってもおかしくない。
今回の金鯱賞は、パワー型の基礎スピードを求められる有酸素運動戦にはなりづらいと思う。可能性としては瞬発型の無酸素運動戦か、持続型の無酸素運動戦のどちらかになると思う。今回のメンバーを見て考えると持続型の無酸素運動戦の可能性の方が高いんじゃないかな。
サンレイポケット的には対応可能なタイプのレースではあるが、高いレベルを求めれば甘いタイプだと思う。
前走の京都記念よりも最後の直線が長くなるのは良いので、調子が良ければ馬券圏内~掲示板圏内ぐらいには来てもおかしくないと思うけど、勝ち切るイメージはあまり沸かない。
◎は打てないけど、他の印ならどこに打っても良さそうな馬ではあるんじゃないかな。
あとは直線の長いコースが良いので、本質的には東京や新潟外回りがベストではあるだろうね。阪神外回りコースも良いと思う。中京コースは短くはないけど長くもないので、"悪くはない"という感じかな。
①馬場不問タイプ。
②パワー型の基礎スピードを求められる有酸素運動戦がベスト。
③無酸素運動戦は瞬発型でも持続型でもある程度対応は可能。どちらかと言えば瞬発型が良き。
④コーナリング性能は問題なし。
⑤直線の長いコースが良いタイプで、中京コースはそんなに悪くない。