21'函館記念 各馬考察⑤トーセンスーリヤ/牡6/56.0kg/横山和生

★血統★
-----父-----
ローエングリン
【欧州(日本)型】
大系統:ノーザンダンサー系
小系統:サドラーズウェルズ系
適距離:芝1600m~芝2200m
適性国:日本,フランス

-----父母父-----
Garde Royale
【欧州型】
大系統:ナスルーラ系
小系統:ネヴァーベンド系
適距離:芝2400m
適性国:フランス

-----母父-----
デュランダル
【日本型】
大系統:サンデー系
小系統:Pサンデー系
適距離:芝1200m~芝1600m
適性国:日本

-----母母父-----
ステートリードン
【欧州型】
大系統:ノーザンダンサー系
小系統:ヌレイエフ系
適距離:芝1600m~芝2000m
適性国:アイルランド,アメリカ

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★レース分析★
※4角位置の(数値)は、小さいほど前、大きいほど後ろの競馬。
※展開の(数値)は、小さいほど前残り、大きいほど前崩れ。

※LAPに表記している(数値)はバイアスを示す。
マイナスが大きいほど強いバイアスが掛かっていることを示す。
逆にプラスが大きいほど緩んだラップを示すことになる。


①21'新潟大賞典【新潟(2日目)/芝2000(B)/良】
相対指数(99)/絶対指数(116)
4着(+0.1)/上がり3F(37.0/6位)
4角位置:(21.4%)/前残り度(54.2%)
【前半型消耗戦】
局所:準ポテンシャル戦/後3F平均:ポテンシャル戦
【LAP】1.59.3(-5.1/超ハイペース)
12.6-10.6-11.0-11.3-11.6-12.1-12.5-12.0-12.3-13.3 
(+0.7/-1.3/-0.9/-0.6/-0.3/+0.2/+0.6/+0.1/+0.4/+1.4)
●前5F/L4L5/後3F(-0.5/+0.4/+0.6)
●前3F/中4F/後3F(-0.5/-0.1/+0.6)
●前5F平均F-後3F平均F[11.4-12.0]

前半~後半まで全体的に見ると、前半に強いバイアスが掛かっている。
前5Fは[57.1秒]で平均ハロンが[11.4秒]で【超ハイバランス】。
中盤は中4Fで見ると【稍ハイバランス】で、L4L5で見ると【超スローバランス】。※前傾寄り
後3Fは平均ハロンが[12.5秒]で【超スローバランス】の【ポテンシャル戦】。
後半は局所的に見ると最速[12.0秒]の【準ポテンシャル戦】。
後半はL4L5が【消耗型(強)】、後3Fが【消耗型(強)】なので、【消耗戦】という部類に属する。
※【前半型消耗戦】


②20'新潟大賞典【新潟(2日目)/芝2000(B)/良】
相対指数(101)/絶対指数(118)
1着(-0.2)/上がり3F(35.0/3位)
4角位置:(25.0%)/前残り度(23.4%)
【後半型長脚戦】
局所:トップスピード戦/後3F平均:準ポテンシャル戦
【LAP】1.58.6(+0.8/稍スローペース)
12.4-11.0-11.7-12.1-12.5-12.0-11.5-11.2-11.4-12.8 
(+0.5/-0.9/-0.2/+0.2/+0.6/+0.1/-0.4/-0.7/-0.5/+0.9)
●前5F/L4L5/後3F(+0.1/-0.1/-0.1)
●前3F/中4F/後3F(-0.2/+0.2/-0.1)
●前5F平均F-後3F平均F[11.9-11.8]

前半~後半まで全体的に見ると、後半に稍強めのバイアスが掛かっている。
前5Fは[59.7秒]で平均ハロンが[11.9秒]で【稍スローバランス】。
中盤は中4Fで見ると【スローバランス】で、L4L5で見ると【稍ハイバランス】。※後傾寄り
後3Fは平均ハロンが[11.8秒]で【稍ハイバランス】の【準ポテンシャル戦】。
後半は局所的に見ると最速[11.2秒]の【トップスピード戦】。
後半はL4L5が【加速型(弱)】、後3Fが【加速型(弱)】なので、【長脚戦】という部類に属する。長脚戦の中でも【持久戦】寄り。
※【後半型長脚戦】(持久戦寄り)


③21'中山記念【中山(2日目)/芝2000(B)/良】
相対指数(93)/絶対指数(110)
5着(+0.6)/上がり3F(35.6/10位)
4角位置:(14.2%)/展開:前残り度(25.0%)
【総合型持久戦】
局所:準トップスピード戦/後3F平均:準ポテンシャル戦
【LAP】1.44.9(-0.8/稍ハイペース)
12.5-11.2-11.2-11.4-11.5-11.8-11.7-11.5-12.1 
(+0.8/-0.5/-0.5/-0.3/-0.2/+0.1/+0.0/-0.2/+0.4)
●前4F/L4L5/後3F(-0.1/-0.0/+0.1)
●前3F/中3F/後3F(-0.0/-0.1/+0.1)
●前4F平均F-後3F平均F[11.6-11.8]

前半~後半まで全体的に見ると、前半~中盤にかけて稍強めのバイアスが掛かっている。
前4Fは[46.3秒]で平均ハロンが[11.6秒]で【稍ハイバランス】。
中盤は中3Fで見ると【稍ハイバランス】で、L4L5で見ても【稍ハイバランス】。
後3Fは平均ハロンが[11.8秒]で【稍スローバランス】の【準ポテンシャル戦】。
後半は局所的に見ると最速[11.5秒]の【準トップスピード戦】。
後半はL4L5が【加速型(弱)】、後3Fが【消耗型(弱)】なので、【持久戦】という部類に属する。
※【総合型持久戦】

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★21'函館記念について★

先行力が高く、テンも速いタイプに属するので、逃げ~先行での競馬になる可能性を考えておきたい。

トーセンスーリヤの好走パターンは、【中距離型の基礎スピード】が問われた時だろう。
その中でも【総合型準ポテンシャル戦】の競馬が一番合っていると思う。さらに言えば局所的にはある程度の【トップスピード面】を求められた方が良い。これは先行脚質がハマり相乗効果で明確な武器になるからである。
函館記念では【トップスピード面】は要されづらいレースなので、そこがやや残念なところではある。超高速馬場が出現すれば本質的にはかなり戦えるタイプだと思う。
あとはレースタイプだが【長脚戦】や【持続戦】のような、後3Fが【加速型】のタイプがマッチする。函館記念はどちらかというと後3Fが【消耗型】の【一脚戦】【持久戦】【消耗戦】の出現頻度が高いので、これも残念なところ。
ただし、消耗度の小さい【持久戦】ではそこそこ対応出来るのでそこまで悲観的にならなくても良いだろう。これを可能にしているのは【基礎スピード力】の高さだろう。
トーセンスーリヤにとって、マッチしそうでマッチしきれない…という感じのレース傾向にあるんだよね。噛み合えば勝ち切れるだろうし、噛み合わなければいまいちのパフォーマンス…という感じになりそう。大敗するようなレースタイプにはならないと思うので、三連系の軸としては結構扱いやすい一頭だと思う。

①の21'新潟大賞典は【前半型消耗戦】で+0.1秒差の4着と惜敗。超ハイペース戦を先行してのものなので、そんなに悪かったレースではないと思う。むしろ負けて強しのレベルなんじゃないかな。前5F平均ハロンが[11.4秒]とマイル戦のような速さだったし、【基礎スピード力】はかなりのものだろう。
マイスタイルの単騎逃げラップなので、実質のラップは全体的にもう少しタイトになるんじゃないかなとは思っている。名目は【前半型消耗戦】だが、実質ではどうかな…。【総合型持久戦】になっている可能性もあるかなとは思うんだけどね。もし実質が【総合型持久戦】になっているのであれば、今回の函館記念では強めに狙う価値はあると思う。

②の20'新潟大賞典は【後半型長脚戦】で見事初重賞制覇となった。
このレースも前5F平均ハロンが[11.9秒]と【中距離型の基礎スピード力】が問われたレースになっている。
前述しているように【中距離型の基礎スピード力】と【トップスピード面】が問われて【加速型の長脚戦】になったという、完全にマッチしたレースになったのが大きい勝因だろう。あとは斤量が54.0kgで出られたのも大きいかもしれないね。

③の21'中山記念は少しパフォーマンスを落としている節があるレース。まぁそんなに悪いレースではないんだけど。
このレースも前4F平均ハロンが[11.6秒]と【中距離型の基礎スピード力】が問われたレースになっている。
【中距離型の基礎スピード力】と【トップスピード面】も問われているが、【消耗型の持久戦】だったと。
【消耗型の持久戦】では少しパフォーマンスを落としてしまうのかな…というのが個人的には気になるところ。そこまで大きくパフォーマンスを落としているわけではないが、比較するとどうしても気になるところ。

斤量56.0kgは21'新潟大賞典で背負った斤量だし、気にするほどではないと思う。

【総合型レースタイプ】【基礎スピード力】【先行力】と函館記念で戦える武器は明確に持っているので、強めに狙っても良いタイプの馬だと思う。
【持久戦】でのパフォーマンスについては少し懐疑的なところがあるので、これがどうかな…というところ。
【超高速馬場】の出現もありそうで、本質的なレース展開になる可能性も高くなっているのはプラス材料だろう。
S~Aの重たい評価を与えたいと思っている。