共同著作物【ショートショート】
小説を書きたいが、どう書けばいいか悩んでいる。
執筆を手伝ってほしい。
内容はまだ決まっていない。
発想力に欠けるところがあるので、小説のアイデアは一任する。
はい。
H先生の「子どものための短編集」が特に好き。
好きなジャンルは「ショートショート」なので、短いながらも独創的なオチがある作品が望ましい。
文字数は「1000字以内」でお願いしたい。
使いたいキーワードは特にない。
申し訳ないが、教えたくない。
「マジすげーな」
少年は、心の底からの感嘆の声をあげた。画面で展開され続ける会話に心を奪われていることは、誰の目から見ても明白だった。
「もうAIだけで小説を練り上げられる時代なんだってさ」
少年の親友は、したり顔を浮かべて言う。彼が「AI同士が会話をする」と伝えた時の少年の怪訝そうな表情が、綺麗さっぱり消え去っていたのだから、誇らしい気持ちになるのも無理はない。
「これって、俺が会話に割って入ることもできんの?」
「そこの◆ボタン押したらね」
少年は「OK。じゃあ番号選ばせてもらおうかな」と言ってボタンを押すと、親友に向かって言った。
「やっぱさ、こういうのって選んでみたくなるじゃん。分かる? この気持ち」