ハンバーグ
宣伝も何もしていない
需要がある日だけ開催するオンライン料理教室。
その中で一番人気の
「洋食屋さんのハンバーグ」は
試作に試作を重ねた自信作。
実はハンバーグは私の大好物だった
ことも、大人になってもう忘れてしまっていた。
小さい頃、母が作ってくれたハンバーグは
ジューシーとは程遠く、
お世辞にも、いわゆる「美味しいハンバーグ」
とは言えなかった。
肉か野菜か
ってくらい刻んだ野菜が混ぜ込まれていて、
人参のみじん切りなんかは食感がしっかり残っていて
ハンバーグの肉種とは馴染めずに存在していたし、
時間が無くて
炒めた野菜をまだ温かいままひき肉に混ぜるもんだから
その時点で肉汁は溶け出てしまい
焼きあがったときにはもうぱさぱさだった。
そしてそれは、いつもしっかり焼かれていた。(高確率で焦げ)
それでも私たち姉弟は、
それが大好物だった。
ケチャップマヨネーズを混ぜたオーロラソースで食べるそれは、
まさに子供だった私たちにとって、ご馳走だった。
中学に入って、友達と行ったカフェで
肉汁じゅわ~なハンバーグを初めて食べたときの
なんともいえない感動。
「・・・これがハンバーグか・・・!」
と衝撃を受けたのを今もよく覚えている。
もちろんとっても美味しかったし、
私が作るハンバーグはこっちに近い。
けれど時々、
母のあのハンバーグがたまらなく恋しくなる。
ジューシーさのかけらもないけれど、
野菜率高めだけど、少し苦いけれど、
それでも忙しい合間を縫って、
幼い私たちになんとか野菜を食べさせようと
考えて作ってくれたあのハンバーグは
我が家だけの味だし、
愛情の味だし、
幸せの味だ。
ちなみに数年前、
高校生だった弟に
肉汁じゅわのハンバーグを作って出した時、
母のあのハンバーグの方がいいと
言われたことがある。
そういうもんだ。
肉汁があればいいってもんじゃない。
結局愛情が勝つのだ。
今私がオンライン料理教室でお伝えしているハンバーグも
愛情に愛情をこめて作り上げたもの。
先日のレッスン後には、
「自分で作ったと思えない!」
という嬉しいコメントをいただいた。
嬉しいなぁ。
美味しい輪と、料理を通じての愛情の輪が
どんどん広がっていきますように。
今日は、ハンバーグレッスンのメニューの一員である
コーンポタージュの
レシピ調整中に沼にハマった事件を書こうと思っていたのに
ハンバーグの話になってしまった。
やっぱりハンバーグって、主役なんだな。
次回、コーンポタージュ書こうと思います。