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時間切れ!倫理 158 石橋湛山
石橋湛山は、ジャーナリストから政治家に転身した人物です。第二次世界大戦前、軍国主義的な政策に傾いていった日本が、中国東北地方、当時でいう満州地方に侵略を開始していきます。日本中が軍国主義に乗っかって、植民地を広げることに賛成していたなかで、石橋湛山は、植民地を取りに行き領土を広げようとすれば、日本は滅びると訴え続けていました。「小日本主義」と言います。結果的に見れば、第二次世界対戦の敗北を予言していたような、鋭い視点を持っていたわけです。
しかし彼の訴えは、全く世間に受け入れられませんでした。最終的に、満州侵略から日中戦争、太平洋戦争と戦争は拡大していき、最後は石橋湛山の言った通り日本は敗北して、大日本帝国は滅んだわけです。そうなった後で、みんなは石橋湛山の正しさに気が付き、彼を評価した。
1956年に総理大臣になりますが、体調を崩して2ヶ月ほどで退陣しています。総理大臣としての仕事はほとんどできなかった。