コロナを乗り越えた先に見る強い未来
何よりもまず、新型コロナに対し、最前線で戦っている医療従事者の方々に感謝の念を伝えたい。
今回、日本では、何故PCR検査の数が増えないのかが連日報道されている。ほぼ同じタイミングで感染者を観測し、その後、徹底的なPCR検査を行った結果、現在は新たな感染者を二桁、時には一桁台に抑え込んでいる韓国とは明暗を分けている状態だ。韓国は2015年のMARS(中東呼吸器症候群)で苦しんだ教訓が活きていると言われているが、日本は、その事態を明日は我が身ではなく、対岸の火事として油断し、将来に向けての準備を怠ってきたツケを、今払わされているのではないか。
人手不足等を理由にPCR検査が国内で伸びない一方、検疫所を通さないルートを開拓したり、楽天が独自に法人向けのPCR検査キットを発表するなどの話題が上がっているが、知恵を絞り出し、臨機応変に対策を考えれば、もっとなんとかなるのではないだろうか。それを、政府がもっとリーダーシップを発揮して、迅速に対応出来ないのだろうか。
感染は、発症前のほとんど無症状の人からの方がより起こりやすいという発表もあった。であれば、自分は感染していないと思っている”潜在的感染者”が普通に行動し、他に移してしまっているケースは既に膨大に存在しているだろう。外出自粛疲れで人々が街に繰り出し、”三密”が至るところで発生してしまっている。自覚症状が無い中で、まさか自分が感染していると認識する事は難しいので致し方ない面もある。しかし、PCR検査でもっと多くの人に自覚を促すことが出来れば、それが感染拡大抑止の一つとなる。国民にマスクの着用や手洗いうがいの徹底、ソーシャルディスタンスの維持の実行を期待するのはもちろん、一方で、PCR検査や抗体検査の迅速なる拡大実現に向けて、政府の力量が問われている。
今回の事態を必ず未来を強く生きる為の教訓にしなければいけない。医療現場が疲弊しないよう、柔軟な対応や仕組み作りの構築が必要だし、それを実行出来る政府の力が肝要だ。今はとにかくこの危機をみんなで乗り切り、その先にある未来を強いものとするべく、変えるべきものは変え、進化していかなければならない。