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くだり坂と私を原動力に転がる自転車

10年ぶりに自転車に乗ってみると、いままで当たり前に思っていた、自転車の電気を使わないで遠くまで行くことがができる素晴らしさを感じました。

晴れた日には、自転車はとてもすごい発明品だ!と思いながら乗っています。車や電車など、少し遠くに行きたいと思ったときに乗るものは、いつもガソリンや電気などの燃料が必要です。でも、自転車は下り坂と私のがんばって漕ぐ力だけが必要です。それは、よく考えてみれば、移動することの原動力が自分自身だということを実感する体験でした。自分自身が疲れていたり、通行止めや長く続くのぼり坂があると、その原動力は休憩が必要です。

自分自身だけが原動力でない乗り物に乗っていると、どんな場所にも行けてしまいます。例えば、自分がそんなに行きたいと思っていない場所にも簡単に行くことができます。でも、自分で自転車を漕ぐ必要があると思うと、本当に行きたい場所でない限りそんなに遠い距離の場所には行けません。どうして疲れてまで行きたいと思っていない場所に行く必要があるのか、考え出すからです。だから、その感覚を取り戻すためにたまに自転車に乗ります。

原動力が自分自身だけだとすると、他の乗り物の機械のようにいつでも動き続けることはできません。いつか必ず休むことが必要です。いつも休まずに動き続けていることが、必ずしもこの自転車を動かす原動力にとって良いことではないように思います。行きたい場所に行くために休んで、休んで元気になったら自転車を動かして行きたい場所に行くという、自転車を動かす原動力になっている私自身をそんなふうに動かしていきたいと思っています。

#自転車 #感性 #iwate_i_design

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