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シチュボ:「クラゲノコント⑤」

【前書き】

皆様、お疲れ様です。
カナモノさんです。

オヤツの時間にね、スタエフ聞いて。
そして三人用のコントを、ただ書いてみたくなったんですけどね…。

楽しんで頂けると幸いです。


【クラゲノコント⑤】

作:カナモノユウキ


コント『ケンカする二人』

〔登場人物〕
・男(30)独身で人形遊びが趣味、照れると深海魚に似てくる。
・リカちゃん  あのリカちゃん
・バービーさん あのバービーさん

リカ
「ねぇ、どういうこと?」

「いや…これは。」
バービー
「ハッキリしなさいよ、アンタのせいでこうなってんだから。」

「…そう言われても。」
リカ
「どうするの?貴方はどっちを選ぶの?」

「それは…。」
バービー
「ハッキリしなさいよ!」

「あの、リカさんもバービーさんも落ち着いて下さい!」
バービー
「コレの何処が落ち着けんのよ!こんな日本の小娘と迷うなんて!」
リカ
「私だって嫌よ!こんなケバケバしたおばさん。」
バービー
「誰がおばさんですって!?」

「落ち着けって二人とも!はぁ…どうしてこうなったんだよ…。」
バービー
「アンタがおもちゃ屋で一目惚れしたって!そんな醤油屋の娘引っ張り出してくるから!」
リカ
「先に居るからってデカい顔しないで欲しいわ、ウィンナーだかシスコンだかしらないけど…。」
バービー
「ウィスコンシンだから!そこ間違えないでよ!アンタと違って都会から来たのよ田舎娘!」
リカ
「あー!貴女今千葉県民全員敵に回したわよ!」
バービー
「ふん!取るに足らないわ!千葉なんて!」

「話がデカいよ!二人とも落ち着けよもー!」
リカ
「それに、貴方にはケンって彼氏がいるはずでしょ?そこに帰ったらどう?」
バービー
「あんな金髪筋肉以外取り柄のない男こっちから願い下げだわ。アンタこそ、沢山の彼氏が居たわよね~。マサルにマサトにイサム、随分とお盛んですこと~。」
リカ
「そ!?それは誰でも恋愛の一つや二つは経験してくるじゃない!」

「もーちょっと黙れってぇ!」
バービー
「なによ!アンタがハッキリとどっちを遊ぶか決めないからこじれてんでしょ!?」
リカ
「そうですよ!男らしくどっちか決めなさい!」

「俺は…俺は…。あ~、どうしたらいいんだ。」
バービー
「本当、そういうとこよ!お金の使い方だって優柔不断だし!」

「ど、どういうことだよ!」
バービー
「その田舎娘の家、迷った挙句二階建て買って、お陰でこの部屋自体狭くなったじゃない!」
リカ
「何言っていんのよ!貴女の家、庭付きでしかもプールって!私は縦だけど貴女横に広いじゃない!」
バービー
「これがアメリカなのよ!仕方ないでしょ?これがスタンダードな・ん・だ・か・ら。」
リカ
「何がスタンダードよ!」

「もう静かにしてくれって…。俺は、二人には楽しく暮らして欲しいんだよ!」
バービー
「そんな言い訳聞き飽きたのよ!」
リカ
「本当、そろそろ貴方のその性格にも限界です。」
バービー
「性格で思い出した…アンタ、服買われ過ぎじゃない?」
リカ
「それこそ貴方に言われたくないわ!なによあのラメラメの服とかドレス…センス疑うわ。」
バービー
「それはコイツのセンスの無さよ!私はもっとベーシックでシンプルに攻めたいのに…。」
リカ
「まぁ、そこは分かります。私もコスプレ感強いものが多いから…もっとアメカジとかがいいって思っているのに。」
バービー
「分かるわー、何か服のセンスがイマイチだよね。」
リカ
「割と店頭の大人気!とかの札に騙されやすいし…。」
バービー
「何か、考えてみたら…私達って可哀そうね。」
リカ
「こんなヤツに買われたんだから…。」

「おいおいやめろ、意外なところで結託するなよ!」
バービー
「元をたどれば、コイツが部屋で急に全裸で土下座して、俺の彼女になってくれ!って言った時点でおかしかったしね。」
リカ
「三十超えて私とバービーさんにガチ恋も、どうかと思うしね…。」
バービー
「何か、どうでもよくなって来たわ。」
リカ
「私も…。それに、前から思っていたんですけど。必ず私たちを着替えさせるとき、照れている時の顔が…。」
バービー
「あぁ、あの顔ね…。」

「顔が…なんだよ。」
リカ
「…何かニュウドウカジカみたいだなって…。」
バービー
「分かる、ニュウドウカジカよね…。」

「え?嘘…うそだ、え?俺が!?…え、嘘だ!やめてくれ!嫌だ!嫌だあぁぁぁぁぁああ!」

【夢から醒める男。】


「はぁ!…はぁ…はぁ…夢か。…リカ、バービー。…服買うとき、店員さんに相談しよ。」


【あとがき】

最後まで読んでくださった方々、
誠にありがとうございます。

最初ね、先日書いた不倫の延長で痴話喧嘩書いてみようと思ったんですよ。
そしたらね、最初の三行で思い付きが空っぽになって。

「勢いだぁ!!」と変なテンションで書いたら…寂しい独身男性の夢っていうね。

雑だなぁ…反省だカナモノ、反省。

では次の作品も楽しんで頂けることを、祈ります。
お疲れ様でした。

カナモノユウキ


【おまけ】

横書きが正直苦手な方、僕もです。
宜しければ縦書きのデータご用意したので、そちらもどうぞ。


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