NHK 笑いの正体

NHKオンデマンドで「笑いの正体 ツッコミ芸人の時代」を観ました。

現時点ではシーズン3が観れます。
シーズン1.2もNHKオンデマンドで観れるようにしてもらいたい。

どんな番組かと言いますと、何名かのお笑い芸人(主にツッコミ)が出演し、それぞれがお笑いや芸人について語るという大真面目な番組です。

私はこういう番組が好きです。
お笑い芸人が笑いについて本気で語る番組ってあんまりないと思うんですね。

この番組はまだまだ続いてほしいなと思います。

芸人さんが独自の視点、切り口で笑いが生まれる構造や技術的なことを語ったり、また、あのコンビのここは凄い、あの部分は敵わない、といった刺激的でおもしろい発言も飛び出してきます。

たとえば、ダウンタウンの凄さ、松本人志の能力、浜田雅功のツッコミの技術論などを大御所を含めた各芸人さんが語るシーンは見応えがありました。
そして、ダウンタウンが出てくる前と後ではお笑い界がガラッと変わったとみんな言ってて、やっぱり改めてダウンタウンはすごいなと思いました。

お笑い界に革命を起こしたコンビとして歴史に名を残すことになるでしょうね、ダウンタウンは。

それと、関西(弁)と関東(標準語)の笑いの違いについても各芸人が言及し、それぞれの特徴やそれをどう笑いに昇華させるかを熱く語ったりしてて、ちょっとした言葉のニュアンスやワードセンスで生まれる笑いやその大きさが全然違ってくるんだなと改めて理解しました。

それから、2000年代に入って、ひな壇番組が一気に増え、それがブームとなり、それのお陰で、その影響で「たとえツッコミが生まれた」と、とある芸人さんが言ってて、なるほどなと思いました。
大勢のなかで目立つには、たとえツッコミという技術が必要で、それが必然的にそのような環境下で生まれたというわけですね。

また、お笑いブームで芸人さんたちの競争が激しくなったため、良い手法はパクる、という文化が醸成されたそうです。
なので、一気に全体のお笑いのレベルが向上したのだと思います。

そして、番組のなかで芸人さん(ツッコミ)は自身の仕事の中身について、このようなコメントをされていました。

ツッコミは縁取り
ツッコミはリズムメーカー
ツッコミはどれだけテロップに残せるか
ツッコミは究極のサービス業

それぞれ、なるほどなと思わせられるワードですよね。流石、言葉の世界で生きている人たちだけあって、どれも表現が秀逸だと思いました。

そして、これからは、もっともっとボケとツッコミの境界線がなくなる、というようなお笑いのトレンド、変化についての発言もあって、すごく興味深かったです。
どんなことも変化、変遷がありますから、それに上手に対応できた人だけが生き残れるのでしょうね。

まだまだ進化するお笑いに期待したいです。

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