Broken Rage
今日は「Broken Rage」というテーマの文章を書きたいと思います。
アマプラで配信された北野武監督作品「Broken Rage」を鑑賞しました。
1時間ちょっとの作品なので、サクッと観れます。
北野武監督作品だけあって、「緊張と緩和」というお笑い芸人が持つ特有の要素が作品にふんだんに盛り込まれており、ストーリーのおもしろさもさることながら、クスッと笑えるシーンも随所に散りばめられてきて、楽しませてもらえました。
北野武を含む、出演者がまた素晴らしい。
浅野忠信、大森南朋、中村獅童、白龍、そして、錦鯉の長谷川などなど。
ストーリーは、ヤクザの麻薬取引の現場を抑えるために、警察の指示の元、「北野武扮するねずみ」がそれに利用されるというシンプルな話なんですが、すごく惹き込まれる作品でした。
おもしろいのが、この作品、30分足らずで終わるんです。
もちろん、たった30分でも楽しめる内容です。
で、それが終わって続きがあるんです。
正確には、テイクオフ作品として前半30分と同じテーマの作品に「全く違う味付け」を施したものをつくってるんです。
要するに、同じテーマの作品を前半と後半で全く違う表現で製作してるということ。
その2つの表現でつくられた作品が一つの大きな作品となっているという構図という見方も出来るかもしれません。
ざっくり言えば前半はシリアス、後半はコメディといった感じでしょうか。
しかし、後半は、コメディに振り切って、これは素晴らしいと思いました。
なぜなら、流石に、前半とは全く違った表現にしないと視聴者は飽きます。
でも、決して飽きさせないコメディ要素がふんだんに盛り込まれて、笑わせてもらいました。
まさに、今の時代に合わせた作品とも言えるし、これまでにない、全く新しい表現を追求した作品だなと思いました。
映画業界に革新的なモデルを新たに提示したと言っても言い過ぎではないでしょう。
北野武監督作品は「緩急」や「カメラワーク」、「カット割」などとくに素晴らしいですね。
ちょっとしたシーンにもすごく拘りがあって、それが伝わってきます。
シリアスな映画もいいですが、コメディ要素多めの作品もいいですね。