本心を観てきた
今日は「本心を観てきた」というテーマの文章を書きたいと思います。
平野啓一郎さん原作の「本心」という映画を劇場で観てきました。
監督は石井裕也さん。主演は池松壮亮さん。
文庫本の「本心」を読み終えた直後に劇場で映画を観てきました。むしろ、映画公開に合わせて、およそ1ヶ月ほど前から本を読み始めました。
文庫本だけれど、少し厚めで、読むのに少し時間がかかりました。
さて、原作と映画はベースは同じとは言え「別モノ」ですから、ストーリーは若干違っていて、それぞれにオモシロさや魅力があります。
今回は映画の方の簡素をここに書きたいと思います。
舞台は近未来の日本。
AIやVF(バーチャルフィギュア)が当然の時代で、主人公の男は死んだ母をVF技術を使って甦らせます。
この母は生前に「自由死」を希望してたんですが、事故で死亡。
そんな母親と2人で暮らしてた息子は「母の本心」を突き止めるため、300万円を使ってVFの母親とコミュニケーションを取り始めるんですが、そこからストーリーは予想外の展開を進めていくのですが、、。
本作では、リアルアバターという職業が出てくるんですが、コレはとても興味深く、ゴーグルを付けることで、遠隔にいる人でもそのゴーグルを通した映像を見ることができる技術で、これがビジネスになってます。
たとえば、自分の代わりにレストランでご飯を食べてもらう、また、海に行ってもらって海を眺めてもらうなど多様です。依頼者はその映像を見て楽しんだり、感動したりするわけですね。
ちなまに、将来的には、家事代行とか、ウーバーイーツとかみたいな「代行仕事」の延長線上として、このようなサービスが流行りそうな気がします。
人間には様々な顔があり、良い面も醜い面もあるし、人に知られたくないことや知る必要のないことを隠したりする習性がありますが、AI=データは全てキャッチアップするので、その技術が逆に人間を苦しめたりします。
本作は、そんなAIやVFがもたらすメリットとデメリットを世間に問うた作品であり、それを見事にエンタメに仕上げてます。
しかし、いくらAIやVFが浸透しても人間の心はそう簡単に変わるものではない、というのもハッキリと提示されてて、その辺のストーリー作りは流石だなぁと思いました。