【本との出会い 7】誰かのためにという意思のつながりで社会がある。 「漫画 君たちはどう生きるか」吉野源三郎
息子に送った本です。
私が、この本を読んだからの気づきとは言えませんが、わかったことがあります。
この後も書き続ける自分のnoteが、
いつか子供たちに引き継ぐ大切な財産に
なるかもしれない。
読み終えたとき、いくつか彼に質問してみました。
「どんな話の本だった?」
しばし無言…
息子「学校の友達と仲直りするまでを書いてる本だった」
「この本読んで、どう思った?」
息子「あー、面白かったよ」
「君は何を感じたの?」
息子「何ってわけじゃ無いけどー」
と、こんなやりとりでした。
で、あるので、私が読んでみることにしました。
この物語は、コペル君と呼ばれる小学生が、その叔父さんのやりとりの中で、人生の意義を学んでいくストーリーです。
私は、春から中学生になる息子に、この本を読ませました。
正直言うと、今の小学6年生が読書するとしたらどんな書物のレベルなのか、さっぱりわかりません。
そういえば、息子に勉強教えることもないから、教科書を見たことがないのです。
それには、さすがに後悔してます。
宿題手伝うのも、テスト答案を見て叱るのも、母親の役目になってしまっていました。
この本を読みながら、そんな後悔を感じていました。
読書という学びを、息子に教えきれずにきた後悔です。
それがただの後悔なのか、今動き出せる、今からでも読書の楽しさと大切さを伝えていける気づきに感謝するのか…
その教えも、この本にありました。
これです。
1.人間は、自分で自分を決定する力を持っている。
この言葉が、この本からのメッセージに感じました。
人は間違いを犯すけども、そのあとどう振る舞うかで、人間が決まってしまう。
間違いをただすこと、謝ること、やり直すことで人は皆成長する。
という教えです。
ストーリーの中では、コペル君が悪気ないながらも勇気を持てないことで友達を裏切ってしまいます。
その自分をどうするのか?
叔父さんがコペル君に投げかけます。
2.貧乏について考えてみる。僕たちは何を生み出しているのか。
貧乏な人は多いけど、概して生産の仕事をして世の中に物を生み出しているのは、貧乏な人の労働があるからだということを忘れてはならない。
叔父さんの教えです。
自分が恵まれていることを忘れずに、恵まれている人こそ、使い、消費していることが多く、生み出すことが少ないと認識しなさいと言ってます。
しかし、本当は生み出している。それは何か?
叔父さんは、こう言います。
「ありがたい」は、感謝やお礼に使われているが、本当の意味は、「そうあることが難しい」ということ。
だから、恵まれているならば、どうするべきか、わかってくれよ!
3.人間らしい関係を打ち立てていくのだ
人に何かをしてあげるのに対価ではない。
お母さんは、子供にいろいろしてあげて、見返りを求めない。
人間も文明も繋がっている。学問を通じて繋がりを知識として吸収すれば、人間らしい関係を作れる。
物の見方、本質を探る思考力、そういうものはしっかりと学問にうちこむことで学んでいけると、叔父さんがコペル君に教えていました。
3.私はどうするか?
息子に読ませ、私も読みました。
どうやら、息子は、恥ずかしさもあって、この本の内容で父と議論するのを避けてるようにも見えます。
ストーリーの中に、いじめられてる友人、それを見て見ぬふりの主人公や周囲、ただ正義に一人で立ち上がる友人、執拗に弱者を貶める人…
それぞれの関係性が、自分のことと少し重なっているのは態度から感じとれます。
私は、こう言おうと思います。
「オレがこの本を読んで感じたことがいくつかあるから、聞いてくれないか?」と
そして、
「パパは、たくさん本に助けてもらったことがある」と
いくつかの話といっしょに、本を渡してみたいと思います。