〖短編小説〗1月28日は「宇宙からの警告の日」
この短編は1075文字、約3分で読めます。あなたの3分を頂ければ幸いです。
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Q1.あなたはそれをどこで聞きましたか?
Aさんの答え
「もはや聞くという概念すらも、浅はか」
Bさんの答え
「気づいたときには、体の中に入ってきていて…そのーあのー、そんな感じです…ごめんなさい」
Cさんの答え
「えーまぢで帰りたいんですけど…てかこれバイト代とかでるの?てか、おっさん顔怖すぎ、まぢ真剣系だ?」
Q2.今までに、このようなことは起きたことがありますか?
Aさんの答え
「愚問。回数などというのは、人間の勝手な解釈に過ぎない」
Bさんの答え
「えーっと…はじめてではないような気がします。ただ、やっぱりわたしだけなのかなと思うと、言い出せないというかなんというか…よく分からない時があるというかなんというか…ごめんなさい」
Cさんの答え
「てかさー、前に質問に答えた子、まぢ謝りすぎじゃない。どちらかと言えば、謝ってほしいのこっちじゃね?てか、ファンタグレープのみてーわ。誰かー買ってきてー」
Q3.具体的に言葉でメッセージを受けたことはありますか?
Aさんの答え
「メッセージという定義をまず明確に説明することが大前提」
Bさんの答え
「メッセージですか…正直言って、あります。しっかりと覚えているものもあります。ここで言わなくちゃ、やっぱりだめですよね?それは、うーん…うーん」
Cさんの答え
「メッセージってなに?あれをメッセージっていう訳?大人は?てかおっさん顔ちけーよ。まぁ、あるってことだよ!うるせーな!ファンタ持って来いよー」
Q4.メッセージの内容を具体的に教えてください
Aさんの答え
「人間に教えられることなど、宇宙の百億分の一にも満たないが、その百億分の一で良ければ、おしえてやろう…スワンボートに一人で乗っているおじさんに注意」
Bさんの答え
「内容ですか…内容内容、はい、言います。受け取ったメッセージは…オスカー像って凶器にちょうどよさそう♪です」
Cさんの答え
「はーなんでおっさんにそんなこと言わなきゃいけないんだよ!てか薄々気づいてたけど、最初の子やばくない?洗脳されてるって絶対、だって宇宙とか言っちゃってるしさー、え?あたしがなんて言われたか?それ言えば帰してくれる?OK!じゃ、言うぞ…好きな女子の水泳の授業で、クロールの息継ぎの瞬間があまりにもブスで引いた。だよ!」
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被害者3名より聞き取りを終えたが、犯人逮捕につながる有力な手掛かりは、ないと言って等しかった。これだけの被害者を出しながらも、女子高生の更なる被害者が増え続けている現状を一刻も早く、打開して、なんとしても犯人を捕まえなくては。
ここは警察署にある「有名占い師詐欺事件」捜査本部。