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20180423 余韻

加速する自転車いつかの夏より
夏野菜廻り始める乙女かな
滑らせてより滑らかに夏野菜
夏野菜買ったところで待ち合わせ
夏野菜届きましたかきゃんきゃんと

以前、一緒に暮らすミニチュアダックスフントのモカが、家族にそれぞれ似ているところがある、ということを「似る」という文章に書いた。ひとは憧れるひとになろうとする。モカはわたしたちのことが大好きだから、わたしたちにちょっとずつ似ているね、という話。

その中でもひときわ父に似ていると最近感じている。

わたしの父は、頑固でこだわりが強いひとだ。常に天気予報を気にしている。家族が出かければ、どこに行くのかと覗きに来る。洗濯が好きだ、三十分に一度乾かす衣類をひっくり返している。生活の道具のほとんどにスペアを用意している。

ここから、うちのモカの行動をお伝えしてうちの父の特徴を伝えよう。お湯を沸かせば、寝ていてもいつの間にか起きてキッチンのあたりを気にしている。お湯が沸いたら、けたたましく吠えてリビングで悠長に構えるわたしたちをキッチンへ連れて行く。行くまで泣き止まないから仕方ない。普段はほとんど泣かない彼女だ。

ソファからクッションが落ちたら、それを誰かが拾うまで、じーっと見ている。服装や髪型が変わったら、「がん見」してくる。誰かが出かけるときは、お見送りを絶対にする。出かける時に傘やカバンなど忘れ物をしたら、忘れたものをじーっと見て気付かせる。いつも出かける時間にそのひとが出かけなかったら、「まだ行かないの!」と言わんばかりに一度だけ吠える。

モカはうちの父の頑固さと、こだわりの強さ、ちょっと心配性なところなんかがそのまま似てしまった。そっくりなのだ。

昨日の『ブイヨンからのおれい』の余韻からまだ離れられないでいて、うちのモカのことをいつも以上に愛おしく感じている。本当に素敵な場だったな。


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