内橋可奈子

1983年生まれ。あかるいことををちらほらと。俳句・雑感。

内橋可奈子

1983年生まれ。あかるいことををちらほらと。俳句・雑感。

マガジン

  • 俳句と短歌とエッセイの同人誌「踊り場」

    普段は俳句をつくっているわたしたちが、短歌も、エッセイも書く同人誌「踊り場」。一年限りの季刊誌です。

  • 俳句・作品集

    作品にまとめたもので、公開可能なものを置いています。

  • 内橋可奈子の俳句note

    日々の俳句と、身辺雑記。

  • はらりはらり、と

    学校に行けなかったひとたちの青春を。できるだけ伝わるように。できるだけたくさんのひとに。少しずつお話ししたいと思います。あの、ここで、小説を書きます。(始まるまでしばらくおすすめのチーズケーキをごらんください。※神戸のカフェケシパールというお店)

  • あなたのおすすめ、読みました。

    「きみはこれを読んだほうがいいよ」なんて、だれかからおすすめしていただいた本の紹介文をここに書いていこうと思います。他律から成立する興味って、何だか面白いような気がするのです。ただの忘備録で終わるかもしれませんが。どうなるかな。やってみよう。

最近の記事

20220411 飛花落下ざざざとフルーツパフェ沈む

金曜日と月曜日とを休んでいる。またちょっとだめかもしれないな、と、窓の外をぼんやり見つめている。 だめなわたしにもうれしいことにやるべきことがあって、それは休んでいる仕事とはべつに、ちゃんと目の前にある。うれしい。それを励みに、ただお金を得るために、明日は仕事に行ったほうがいいと思うくらいには回復してきている。 むかしからできないことはきっと明らかだった。でも、そのできないことにしがみつきながら学校や仕事を選んできた。そういうことを、そろそろやめたいな。 わたしのできる

    • 20220408 ひらひらと花はちらちらこちら見る

      朝、調子のわるい朝にスマートフォンを触る。充電をしない癖があるので、赤い印がちらちらとみえるけれど気にならない。ツイッターをくるくるとまわしながら、ひとつの記事をひらく。 こどもたちの発達障害は日本の学校教育が原因のひとつとしてあると書いた記事だった。ようやくと思う。学校のルールにそって動けずうまく学べないこどもはたとえば、投薬をすすめられる。支援学級をすすめられる。 わたしがいま小学生だったら、いまの学校生活はむずかしい。ルールありきの生活。病院に通うだろうし、きっと登

      • お試し「踊り場 春号」

        (ファンファーレ) お知らせです! 俳句をつくっている佐々木紺・有瀬こうこ・内橋可奈子が、俳句と短歌とエッセイを書いた同人誌「踊り場 春号」を発行しました。こちらは現在、大阪中津・葉ね文庫、兵庫須磨・自由港書店に置いていただいています。無料ですので、お寄りになられたら、ぜひお持ち帰りください。 ここでちょこっと、中身をお見せしちゃいます。お試し「踊り場 春号」、どうぞおたのしみください。 (「踊り場春号」本編では、3人とも俳句も短歌もエッセイも書いています。お試し版で

        • 「あっ」

          一年ぶりにnoteを開きました。はじめまして、おひさしぶりです。 ちょっとまた、ここにいろいろ書いていくかもしれません。あいかわらず、文章を書いたり、俳句をつくったり、あっ、短歌をはじめました。 あらためまして、よろしくお願いします。

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        • 俳句と短歌とエッセイの同人誌「踊り場」
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        記事

          20210326の日記

          ときどき、ふっと思い出すことがある。それはたいてい自分のことではなく、ひとの、たぶんそのひとの、とっくに忘れているだろうことばかりである。忘れているか、特に思い出したくないことか。 今を羽ばたく、あの人気の俳優さんが何かの雑誌のインタビューで語っていたことを思い出す。「わたし、現場に下着を着けずに行ってしまったことがあります。家を出たら胸のあたりがなんだかすかっとしていて、ああ着けるの忘れたな、って思ったんですけど時間がなくて戻れなくて、そのままそわそわしながら現場へ行きま

          20210326の日記

          20210322の日記

          下着のはなしをします。パンツのほうです。 ある安い衣料専門店で、ずいぶん安く買ったパンツがおかしい。タグが付いている方向が、明らかに前側なのだ。後側にはおしりを包み込むような派手なレースが付いていて、前側と後側の把握は間違っていないと思う。 買ったときのパッケージがどうなっていたか。レースは本当に後側だったか。そんなこと、空けて数秒後には忘れてしまっている。 レースを後側にして履く。でもタグが気になる。タグなんて、そもそも切るものなのだから、しゃきんとはさみでやればいい

          20210322の日記

          20210320の日記

          経験しないとわからないことってある。そして、経験したことの多くは経験する前よりも、なんだ、たいしたこと、ないじゃん、って思える。 飲酒や恋愛なんかそうだ。それらをわたしの身体に取り入れるまでは、それらは何かとてもすばらしくて、そしてこわいものだ、と思っていた。多少の苦痛を持って取り入ったのちには、ああ、こんなものなのか、と冷静になれる。 喫煙は経験したことがないし、これについてはわたしの嗜好でやるつもりがないけれど、たぶん、おなじような感想なんじゃないかな。 ああ、こん

          20210320の日記

          20210304の日記

          昨日は雛祭りだった。 俳句をはじめてから、季節の流れや行事などに対して「俳句があるから客観的に深く捉えられる」ようになった。わたしは昔から、状況が変化することや特別な日について、とても苦手意識がある。しかしその「苦手」が「これは楽しむものではなくて経るものなのだ、経験とは楽しいことばかりではないだろう」と学ぶべきものとなった。これは俳句を始めて助かったことのひとつである。 季語とは、もとい、季節にまつわるいろいろな事象は、美しい。しかしあかるく愉しむものばかりではない。時

          20210304の日記

          20210224の日記

          ツイッターを登録したとき、特に深く考えないで、誕生日が表示される設定にしていた。そのうち、どうやら誕生日当日になると、風船がぽんぽん飛ぶらしい、ということに気がつく。フォロワーさんの風船に気がついて、おめでとうっ、というのは楽しかった。でも、自分の誕生日が近づくにつれ、どきどき、気になってくる。あっ、このひと誕生日かぁ、とじぶんがアピールされてしまうことがこわくて仕方なくなってきた。そうだ、外せばいいのだね、とすっと誕生日の表示をはずした。 昔から、記念日というものが苦手だ

          20210224の日記

          20210220の日記

          今朝、突然はとサブレが食べたくなった。そして思い出した。こどものころ、はとサブレをよく食べていた。わたしは関西に住んでいるので、そうそうはとサブレを買えることもないだろう。いまでこそ、デパートへ行けば全国の銘菓を買うことができるようになり、はとサブレも近場で買うことができるけれど、当時はそうでもなかった気がする。 じゃあどうしてはとサブレがうちにあったのだろう。それはきっと、父が職場でもらったり、近所のひとがもらったりしたものを、わたしたちこどもが食べるだろうと置いておいて

          20210220の日記

          20210219の日記

          高山なおみさんの「日々ごはん」の新刊を読んでいる。なんとサイン入り(しかもとってもかわいいサイン!)。さあ読もうかと本を持ち歩いていた鞄からだしてサインのページを開いたら、ちょんとちいさな染みがあった。ああ、久々にやってしまった、と思う。この染みはたぶんコーヒーだと思う。たぶん。 お行儀のよくないわたしは、小さいころからおやつを食べながら本を読むくせがあった。おせんべいやチョコレート、麦茶。読みながらそれらのしずくがしらないうちに飛ぶ。親指についたままのチョコレートで目次を

          20210219の日記

          20210218の日記

          妹とは一緒に住んでいるけれど、お互いの仕事や個人的なことで、そうそうながく過ごすこともない。おとなになったら、まあ、そういうものですよね。 だけど、昨日は妹とたくさん遊んだ。坦々鍋をつくってもらって一緒に食べたし、犬と妹とわたしでおもちゃで盛り上がったりした(犬がいちはやく飽きて自分の部屋におもちゃを持ち帰ってしまったけど)。 スマホの「どうぶつの森」をやってアイテムを送りあったり、そして、あのうわさの、クラブハウスというものに招待してもらった。 わたしはツイッターはと

          20210218の日記

          20210217の日記

          実際のところ何をたべたいかっていうと、おいしいごはんをたべたい。 わたしは普段もっぱら炊飯器を使う。先日、鍋でお米を炊くひとと食事をした。大きな鍋で、3合炊く。お米は業務スーパーで売っている、いちばん安いものを使う。じゃっと洗って、しばらく水に浸けておいて、火にかける。 蓋を開けてみて、まだお粥状のところにしゃもじをいれて、かき混ぜる。NHKの番組でこのやり方を見たらしい。ぐるぐるやって、また蓋をして、しばらくそのままにする。 じゃーん、炊きあがり。布巾をかけてしばらく

          20210217の日記

          20210216の日記

          わたしのTwitter仲間には、アニメファンが結構いる。わたしはこどもの頃からアイドルが主人公のアニメが大好きだ。はじめて好きになったのは「ようこそようこ」で、それから長いこと変わらず好きで、最近では「アイカツ!」と「アイマス」がわたしの毎日を明るくしてくれている。 「アイマス」ファンのフォロワーに、ふとコメントをしたのだった。「みんな、ほんとうはアニメ好きだったんじゃん!って思いますね。最近」そうしたらほどなく返事がきた。「アニメやゲームオタクっていうだけで、犯罪者のよう

          20210216の日記

          いくらかの不安とコーヒーを

          母と妹がリビングにいる。わたしはそれを知っていて、急いでもいないのにどたどたと階段を降りていく。この騒々しい歩き癖はもう長年治らない。妹は「足音で姉ちゃんってすぐわかるわー」と明るく言ってくれる。妹のいつでも明るいところは母に似たのだろうと思う。わたしと言えば機嫌がよくない時には無表情で、何を言われても黙っていて、リビングを緊張感で満たしてしまうことがある。その緊張感を無くしてくれるのは母と妹だ。 月曜日の午前10時。妹は早番のコンビニエンス・ストアのアルバイトを終えて、お

          いくらかの不安とコーヒーを

          20200815 ちょっとちょっと

          「『この世界の片隅に』を見たいかと思って撮っておいたけど」と友だちに言われた。わたしはびっくりした。わたしはこの作品のブルーレイ・ディスクを持っていて、去年の夏にあなたと一緒に見たじゃないか。「そうだったかな」と友だちはしれっとしている。わたしは悔しくてちょっと拗ねる。ちょっと、とは表向きの姿で本当のところは相当腹を立てている。ちょっと!ちょっと! 「あなたが見ないならひとりで見るから(あなたのためにとっておいたのに、というようなニュアンス)」とかさらに言ってくるから、なん

          20200815 ちょっとちょっと