20210217の日記
実際のところ何をたべたいかっていうと、おいしいごはんをたべたい。
わたしは普段もっぱら炊飯器を使う。先日、鍋でお米を炊くひとと食事をした。大きな鍋で、3合炊く。お米は業務スーパーで売っている、いちばん安いものを使う。じゃっと洗って、しばらく水に浸けておいて、火にかける。
蓋を開けてみて、まだお粥状のところにしゃもじをいれて、かき混ぜる。NHKの番組でこのやり方を見たらしい。ぐるぐるやって、また蓋をして、しばらくそのままにする。
じゃーん、炊きあがり。布巾をかけてしばらく蒸らす。その間に板のりをはさみでじょきじょき長方形に切る。刃の部分が長いはさみはたぶん、封筒を切るために売られているものだと思う。
お米を炊く鍋の横の雪平鍋では、またもや登場業務スーパー、のだしを張った水の中に沈めている。静かに火をつけて、乾燥若布を入れる。「乾燥若布は、ちょっと少ないかな、というぐらいがちょうどいいよ」となにもしないわたしが茶々をいれる。
わたしは納豆は食べないけれど、納豆をかき回す匂いが漂ってくる。「唐揚げ買ってこようかな」と提案する。「じゃあハムカツとコロッケも」とお願いされて、家のほど近くにある唐揚げ屋さんに行ってくる。
帰ってきたら、ご飯は蒸らされてふっくらした鍋があり、お椀も4つ準備してある。若布のお吸い物を注いでくれる。わたしはご飯をよそう。ほかにお皿はふたつあって、一枚にはさきほど切った海苔がのっており、もう一枚にわたしはぎゅうぎゅうに揚げ物をのせる。
冷蔵庫から、またまた業務スーパーで買った瓶入りの塩レモンを出して、ハムカツに乗っける。最高の食卓の完成である。
飲み物は金麦の、いまテレビでCMやってる、あたらしいやつ。コップに注いで、いただきます、をする。
塩レモン乗せのハムカツはぎゅ、とかじると塩レモンがよい感じで口にやってきてとてもいい。さあご飯だ。さくっ、と箸で掬うと、粒がふっくらしているのがみるからにわかる。うう、甘い。お吸い物はやはり若布が少々多い。しかしずるずると若布を吸うのもわるくない。
ももの唐揚げをざくり、コロッケをさくさくやり、ご飯は二杯目。みれば相手は三杯目。納豆をぐるぐるかき回してじゃじゃんとかける、かっこむ。この間わたしたちは無言だ。
わたしは三杯目と、お吸い物二杯目を空にして、ごちそうさま、と、参りましたのように言う。お椀を片付けようと立ち上がったら、頭がくらくらした。たぶん、胃の消化活動のために、血液がたくさん持っていかれているのだ。
「ごめん、寝転がってもいいかな」「わかってますよ、いつものこと」相手は怒らずに、わたしのお椀も洗ってくれる。相手は四杯目でおしまいにした様子。
洗い物を終えて、鍋に残ったご飯を上手にラップに包む。わたしは寝転がりながらしゃべる。「上手ですね」「上手だもの」てきぱきとラップしてしまって、冷凍庫にきちんとしまう。
ご飯を炊いた大きなお鍋を水に浸けて、相手は戻ってくる。「寝転がるわ」わたしたちはしばしこのままごろごろとする。
「お腹いっぱいやな」「食べすぎやわ」わたしたちはこうして、お米の前にはおろかになる。
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