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只見線に乗つてきたヨ

 いつもお読みいただき、ありがたうございます。玉川可奈子です。
 人は、仮に大きな何かを有したり、実績がなくても、心がぬくぬくなら良いと思ふのです。それこそが、人の人たる所以、人間の強みなのだと感じるのです。

 また、多くの方からスキをいただいてをります。心から感謝してをります。しかしながら、そのお返しができてゐません。機を見てしますので、ご了承ください。

 前回、芦ノ牧温泉駅を訪ね、猫アテンダントのさくらに会ひました。情けない顔が可愛い〜。
 なほ、猫の写真は撮影禁止なのでありません。

 今回はその続き、只見線に乗りました。

 どうか最後までお付き合ひください。

芦ノ牧温泉駅から快速AIZUマウントエクスプレス号に乗ります。なほ、私以外では地元の中学生とおぼしき子が乗りました。
私は後方のAT-700形に乗りました。座席は見てのとほりリクライニングシートです。
まるで特急列車のやうな車内です。それほど乗客の姿は見られません。
芦ノ牧温泉駅を出てしばらくの車窓。相変はらずのどかです。
あまや駅の目の前です。あまや駅。私の中では謎駅の一つです。
会津若松駅に着きました。駅では、お土産屋を冷やかし、NewDaysで今晩の食料を仕入れました。
立食ひそば屋で、わかめそばをいただきました。温泉卵をトッピングしてゐます。美味しいです。食べてから、早めに4番線ホームに行くことにしました。三十分前にも関はらず、数名の人が只見線の列車を待つてゐました。
会津鉄道の車両が出発してすぐに只見線の車両が入線してきました。キハE120系とキハ110系を併結した車両です。玉川、キハE120系に乗りました。なほ、只見線沿線については、はがきよしさまがいつもとても素敵な記事を書かれてゐます。多くの方に知つていただきたいです。
13:05、列車は会津若松駅を出発しました。意外にも混む車内。本数が少なく、夏だからでせう。西若松駅を出てしばらくして阿賀川を渡ります。私の目の前に座つた、たくさんの荷物をもつたおばさん。ポテトチップスを食べてます。
雲に隠れて磐梯山は見えませんが、豊かな田の実りが私を癒してくれます。
新鶴駅です。このあたりはまだまだ住宅地もあり、通学通勤圏のやうに感じます。
会津坂下駅です。ばんげ、と読みます。見てのとほり、木造の素敵な駅舎です。
勾配を上り、塔寺駅に着きました。ここまで来ると景色が一変したやうに感じます。いよいよ、街と離れて山とダムの中に入つて行きます。
列車は会津柳津駅あたりを走つてゐます。柳津あたりは少し盛えてゐるやうに感じます。
間もなく郷戸駅です。山の中の田んぼが見事です。
郷戸駅に着きました。秘境駅で知られてゐます。なるほど、生活のにほひがまつたくありません。
列車は郷戸駅の次の滝谷駅を出発して、橋を渡らうとしてゐます。
会津桧原駅を出て、只見線最大のハイライトといふべき第一只見川橋梁を渡ります。折からの雨で、山水画の如き景色です。
会津西方駅を出て、続いて第二只見川橋梁です。まだまだ雨は降つてゐます。川が見えるたびに乗客はカメラを向けてます。
会津宮下駅を出て、早戸駅へ向かふ途中の車窓です。ゆるやかな流れを見てゐると、心が落ち着きますね。
角度を変へてみると、素敵な眺めになりました。
第三只見川橋梁を渡ります。そろそろ早戸駅に着きます。
早戸駅に着きました。駅前の景色はこれです。早戸駅からしばらく歩くと、早戸温泉つるの湯といふ温泉があります。行つてみたい。
早戸駅の駅舎です。近代的ではありますが、場違ひです。
列車は変はらず只見川に沿つて走ります。途中、会津中川駅はかつて利用したことがありました。近くに素敵な温泉があります。目の前に橋が見えてきました。間もなく会津川口駅です。
会津川口駅に着きました。すぐに外に出てみました。山間の小さな駅、目の前には只見川。落ち着くところです。
ホームの目の前が川、といふのがなんともいへず良いですね。
山の中の水辺つて、落ち着きますよね。私はすごく好きです。しばらくホームを歩きまはりました。
列車ですが、よく見ると不釣り合ひな連結です。
外に出て、駅舎を撮りました。中には小さな売店があります。
駅にあつたチラシを見ると、会津大塩駅の近くには大塩温泉といふ温泉があるさうです。行つてみたいなあー。
キハE120系のボックス席はこんな感じです。
皆さん、外に出てをられるので、車内は静かです。
ところで、ここ金山町のゆるキャラはかぼまるといひます。優しくて、可愛くて、ぬくぬくです。玉川、かういふのが大好きです。思はずシールを買ひました。町も、只見線も、かぼまるも人々から大切にされてほしいです。そして、私もどんなに疲れて、苦しくても可愛いものを素直に可愛く思へて、ぬくぬくでゐられる余裕をもつてゐたいです。
モデルコースが書かれてます。私はかつて、道の駅かねやままで歩き、さらに会津中川駅近くの温泉に入りました。
しばらくの停車時間が楽しく、ホームを散策してゐました。そろそろ出発です。只見駅の方面へ向かひます。
前回乗つたときはバス代行だつた区間を列車で進みます。
本名駅に着きました。「只見線に手をふろう!」といふのぼりがあります。素敵な花壇と共に、ぬくぬくです。さういへば、会津川口駅に着く途中、お巡りさんが列車に手を振つてゐました。
本名駅を出てしばらく行くと、本名ダムが見えてきました。
列車は会津横田駅を出て、のんびりと走つてゐます。曇り空ですが、雨の気配もなく落ち着いた川の景色を堪能してゐます。
間もなく、河井継之助ゆかりの会津塩沢駅です。「沈香も炊け、屁もこけ」、普通が持て囃される今の世の中でかういふ気骨ある継之助の言葉は私の励みになります。
会津塩沢駅を出て、川に沿ふやうにぐねぐねと鉄路は続きます。
もうそろそろ只見駅でせうか。ところで、私の目の前でポテトチップスを食べてゐたおばさん、会津蒲生駅で降りて行きました。降りる前に、私に一言、「私はここで降ります、よい旅を」と述べてゐました。神州の美が、田舎に住む人の心に残つてゐることを思ひぬくぬくです。
只見駅に着きました。駅舎の中にあつた売店はなくなつてました。
少し時間があつたので、駅のスタンプを押し、ホームを散策しました。
サア、今度は小出駅を目指して出発です。
只見駅から次の大白川駅までは二十九分もかかります。途中、長いトンネルがあり、さらにその間にはかつて存在したスーパー秘境駅、田子倉駅があります。目の前の雪除け、それが旧田子倉駅です。
ホームが残されてました。私含めマニアと思しき人たち数名、先頭車両でこの景色を撮影してゐます。
田子倉ダムのこの景色も、只見線の魅力といへませう。
17:47、無事に小出駅に着きました。四時間四十分を超える長旅、楽しませていただきました。
日も暮れかかつてゐます。多くの人はここから水上駅方面か新潟駅方面へ向かふのでせうが、玉川、けふの旅程はここで終はります。
駅の外にはコンビニもなければ、入りやすさうな飲食店もありません。すぐに宿に入ります。長い時間の乗車、朝からローカル線三昧だつた私はヘトヘトです。マッサージを呼びたかつたのですが、宿にはそのサービスがありませんでした。すぐに寝ました。

 最後までお読みいただき、ありがたうございました。

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