初めて利きチョコセットテースティング
この記事は、トモエサヴールオンラインショップにて、初めて弊社HPを訪問してくださった際にいざどのチョコを買えばいいのか全くわからない!そもそも選び方すらわからない!というお声をいただいて考えたセット企画です。
まずは、同じように見えるチョコレートでも食べ比べていただければ、違うんだな、ということを知っていただくことがゴールなセット。(このページを先にご覧になられて、ご興味をお持ちくださった方は→こちらの1口サイズテースティングセット と1枚まるごとセレクトしたものを4枚セットにしたページ がありますのでチェックしてみてください!※数に限りがあります。随時商品内容は変更していきます。6/4,5開催のオンラインチョコ会付きセットもあります。
そして、カカオがハイカカオだからといって、決して苦くはないんだ!ということも知っていただければなお良しだなと思って作りました。
ぜひカカオジャーニーをテースティングでしてみてくださいね。
テースティング方法
チョコレートを取り出し、テースティングのシート上に並べます。軽くそれぞれのチョコレートの情報を見てみましょう。今回は産地・メーカー違いの食べ比べです。すべてカカオ70%とカカオ含有量は同じものですが、産地や作りてはばらばらです。
それらを比較しながらテースティングしていきます。テースティング方法は、こちらの記事を参考にしていただき、五感を使います。
まずは並べたチョコレートを見ていただくと、色調がそれぞれ異なることに気が付くと思います。明るい黄土色のようなもの、黒っぽいもの、赤茶色っぽいもの。ぜひその見た目も覚えておきながらテースティングをしますが、何度か巡りたいので、1度のテースティング量は少ないと驚かれるかもしれませんが、5mm角くらいを意識してみてください。
チョコレートをゆっくりとかして何度か深呼吸して味わいます。
今回用意したチョコレート
①オリジナルビーンズ クリュウズングワ70%(タンザニア、ウズングワ産カカオ・スイス製)
②フリスホルム ヨヘ70% (ニカラグア産カカオ・デンマーク製)※前回はアラショコラのポルチェラーナ70%
③エリタージュ ベンチェ70% (ベトナム・ベンチェ省産カカオ・フランス製)
④マラナ ピウラ70% (ペルーピウラ産カカオ・ペルー製)
※産=カカオの生産地 製=チョコレートの生産地です。
①→②→③→④→①→②→③→④ と、何度かめぐってください。1回目の1番と2回目の1番では感じられることが変わっている可能性があります。またチョコのかけらが残っているなら、日を変えて、今度は少し順番をかえてもいいですね、②→①→④→③など。意外に時間がかかりますので、急いでいる時ではなく時間にある程度余裕があるときにされることをお勧めいたします!
チョコをテースティングしながら、メモをとってみてください。メモは記録する用として、日記帳のようなものにしてもいいかもしれません。
テースティングしながらその中から感じる味を5つ拾い出してみましょう。最初は5つも拾い出せないかもしれません。まずは拾い出せたものだけノートにメモしましょう。下記フレーバーマップの解説はそれぞれのページでご確認ください。chocolatey FRUITY HERBAL/SPICY VEGETAL DARK SWEET
チョコの解説
さてご自身で味わっていかがでしたか?すでに見た目だけでも色の違いも感じられたと思います。そして味わいや香りだけでなく、テクスチャー(口の中で溶けていく食感など口腔内の感じ方)、余韻の長さ、アロマのボリューム、、、もしも微細に違いがわからなかったとしても同じ原材料である「カカオ」と「砂糖」、それからカカオ豆が原料となった油脂分「カカオバター」が入っているだけなのに全く違うと思います。今回のサンプルはタンザニアだけ、カカオニブというカカオ豆を砕いたものが入っているので少しカリカリとした触感があると思うのですが、それは差し置いていただければ幸いです。
お気に入りのものは見つかりましたか?
①オリジナルビーンズのクリュウズングワはタンザニアの様々な野生動物が生息するウズングワ山塊国立公園の周辺に開拓されたカカオ農園のカカオを使用しています。パッケージのイラストの通り野生の象も生息しています。カカオ農園のまわりに蜂の巣箱を提供。それにより、蜂蜜の収穫で農家の方の収入源にするほか、野生の象が怖がって、農園の中を踏み荒らさないで済む自然の柵にできます。タンザニアでのカカオ事業の発展、正当な価格での農家との取引による経済発展、カカオ品質の向上によりタンザニアのカカオをより輝くものにするために活動するココアカミリ社との共同プロジェクトとして行っております。風味の特徴は、チョコレート菓子(チョコブラウニーなど)のようなベイクしたお菓子のような甘い香りと、オレンジトフィーのような少し柑橘の酸の気配を残した甘いキャラメルのような味わいがあります。ダークスイートや、ナッティーにほんの少しフルーティーを足したような風味です。
②フリスホルムのヨヘです。ヨヘとはカカオの名前で、他のシングルオリジンと呼ばれるチョコレートの大半が、エリアの限定をしたチョコレートであるのに対し、こちらは単一のカカオの品種のみで作ったタイプのチョコレート。このタイプの単一品種のチョコのほうが市場に流通している中でも圧倒的に少ないと感じます。品種の特徴を体感することができます。ヨヘは、フリスホルムの創設者ミッケルフリスホルムさんに言わせると「クラッシックな風味のチョコレート」ということです。クラッシックなというのはいわゆる昔から食べてきたチョコレートの味わいという意味ですね。酸味が少なくクリーミーでなめらか、チョコレートの濃厚な味わいがとろけだすようなイメージです。ココア感とナッティー(ナッツの風味)を感じるチョコ。
※前回のアラショコラのメモもまだお手元にある方もいらっしゃると思うので、残しておきますね。アラショコラ ポルチェラーナ は、フランスパリにある超小規模生産のチョコレートブランドの作るベネズエラ産ポルチェラーナの品種のカカオを使用したチョコレートです。このチョコレートは、数多くのチョコレートを食べてきたカカオマニアの人々を虜にした幻のチョコレートともいえます。味わいのバランスがとれていて、まろやかで上記フレーバーマップの真ん中のCHOCOLATEYな味わいといえる一品。クリーム感やナッツをすり潰したトキのコクのような厚みが味わいにあります。アラショコラのショコラティエアンドレザクールさんとサブリナトゥリロスさんはベネズエラ人で、ベネズエラのカカオにはひときわ造詣が深い方。そんな彼らが納得したカカオを直接取引できるものだけを生産するのですが昨今の情勢によりベネズエラのカカオの流通が非常に難しくなっています。そのためこのチョコレートもなかなか日本に入ってくるどころかフランスでもなかなか作れずにいたもので、今回特別に少量ですが送られてきたものでした。みなさんにこのカカオを味わっていただくべく、テースティングサンプルにいれました。中央のチョコレイティーなサンプルです。
③エリタージュ ベンチェ70% はエリタージュが創業したばかりのころ、3種類のチョコの輸入からスタートしました。その際に輸入することを決めたのがこのベンチェ70%の持つ味わいでした。他の産地にはないベトナムベンチェ省のカカオが持つシナモンのような独特の風味。そこにリンゴやヴィネガーのような異なる数種類の酸味を感じるチョコレートです。カカオ豆だけなのに、こんなにいろいろな味わいがしてくるのか!と感動した1枚です。カカオはトリニタリオという品種で、この土壌で作られ、また発酵や感想をベトナムの気候風土の中でするからこそ生まれる味わいと言えます。スパイシーとフルーティーを合わせたチョコレートです。
④マラナ ピウラ70% は、色調がポルチェラーナと同じくとても明るいと思います。まるでミルクチョコのように見えるのは、このエリアのカカオも上記ベネズエラのポルチェラーナと同じくカカオ豆を割ったときに中の色素がなく白いカカオのタイプが多いから。(同じポルチェラーナという名前はついていますが、ベネズエラのものとは違う品種です)風味は軽やかな柑橘、レモンなどの酸味を感じますが蜂蜜のような甘みもあるので非常に心地よい甘酸っぱさです。酸味が嫌いという方も多くいますが、御酢を一気飲みしなさいと言われてもできませんが蜂蜜レモンは美味しい、、、と実は嫌いといいながら食べると好きという方が多いのがこちらのチョコレート。上記テースティングノートではフルーティーにほんの少しダークスイートなどが入ってくるイメージです。
テースティングを終えてから
「チョコレート」とひとつの単語でまとめてしまうには、あまりにもいろいろな味わいがあるのを体感していただけたでしょうか?そして、この中でお気に入り見つかりましたか?たくさんテースティングをしているうちに好みが変わっていったり、その日のムードで食べたいものが違ったりしていきますが、まずはこの4種類のチョコレートから次に食べていったらいいかな?というチョコレートの手がかりにしてもらえたらと思います。
①テクスチャーでの好みはどうでしたか?
チョコレートのテクスチャー(くちどけ感)の一番お好みはありましたか?このテクスチャーで分ける場合、お好みのテクスチャーがあった場合には、そのチョコレートと同じブランドの異なる商品を召し上がっていっていただきたいです。テクスチャーは、そのブランドの好みの配合だったり機械の性能で決まることが多いので、その部分でリンクさせて探すとするとまずはそのブランドのラインナップを食べ進めていくのがおすすめ。
②風味の好みはどうでしたか?
風味のお好みもあったと思います。その場合は似たような風味のものを探していろいろ召し上がっていただいたり、同じ品種や、同じ産地のものを食べ比べしていっていただくのがおすすめです。
①タンザニアクリュウズングワがお好きだった方におすすめの一部を紹介するとするなら フォッサチョコレートの同じカカオを使用しているタンザニア72%や、アラショコラマセオもおすすめ。
②フリスホルムのヨヘがお好きな方には、なめらかな質感の溶けだしと、酸味の少ないタイプのカントゥのチュンチョ などもおすすめ。また、同じニカラグア内の品種の食べ比べができるダークアソートメントをお試しいただくのも楽しいと思います。
③エリタージュのベンチェ70%がお好きな方には、同じエリタージュの70%で食べ比べてを楽しんでいただきたい、チュラックモノプランテーション やしっかりコクがあり木の香りのするショコラトリーモランのプエルトカベーヨなども食べてみてほしいですね。
④マラナのピウラ70%がお好きな方には、同じペルーのホワイトカカオを使用しているカントゥのグランブランコをおすすめ。モロッポンの甘酸っぱいほうもお好きかも。産地違いでは、チョコレートツリーのマヤマウンテンの明るい酸と複雑な風味の変化を楽しんでいただくのもおすすめです。
今後もまたやります!
またテースティングイベントもいろいろなタイプで行っていきたいと思います。実際に同じチョコレートサンプルを使ってテースティングしてみましょうね。チョコレートの世界広がってきたでしょうか。他にもいろいろなチョコレートを食べてみたいという方は、ぜひトモエサヴールオンラインショップには約200種類以上のチョコレートがあるので選んでみてくださいね。