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「まず、ちゃんと聴く」後編

今日は昨日のつづきです!

※最後にメンバーズさん限定で、「まず、ちゃんと聴く。」読書記録pdfプレゼントを添付してます!


昨日から、「まず、ちゃんと聴く。」という本が、今にピッタリすぎてすごく面白かったから、語りたいよ、というお話です。

この本は
「まず、ちゃんと聴く」とはどういう意味なのか、
筆者の櫻井さんは「あり方」と「やり方(技術)」に分けて説明しています。
で、その後「聴く」に地続きで繋がる「伝える」のポイントと
「聴く」と「伝える」をどう自分のものにしていくのか、が描かれていました。


 なにはともあれ「あり方」


で、この本では「あり方」を、一番重要な「聴くの前提」としてとても大事に語られていました。
そのあり方とは

相手の言動の背景には「肯定的意図」があると信じている状態で聴く

ということです。


以前、人格と意見は分けよう、という話をしましたが、

こちらは
「行動」と「意図」を分けよう、というメッセージです。


自分とは違った意見や考え方、社会のルールや規範とは規範とは異なった非建設的、非生産的な言動であったとしても、その背景には必ず肯定的意図がある、という物事の捉え方だ

私はこの肯定的意図を
「彼ら、彼女なりの正義や願いを持って行動している」みたいなふうに受け取りました。例えば、会社にとってダメージを与えることをした人が、必ずしも「会社を倒産させてやろう!!」的な悪いことを考えてしたわけじゃないよね、という感じ。


例えば、誰かが犯罪を犯したとして、その行動は非難されるべきものかもしれないけれど、その行動を起こすに至った意図は彼なりの正義や正しさ、意図があったはずだよね、みたいな。

なので本書ではこうも語られていました。

もし罪を犯そうとする人の行為を止めたとしても、その背後にある「意図」が満たされなければ、また別の「行為」によってその「意図」を満たそうとする。

この考え方は、自分の中にも、行動と意図を切り分けた分人がたくさんいる、と認識することでもある、とのことでした。


なんか哲学的な感じでややこしく感じてきましたが、筆者の櫻井さんは「自分の中にいる複数の自分の肯定的意図を扱えるようになると、聴く技術が格段に高まる」と話しています。


おおお!分人!!
あの分人ですね!!


自分の話も、ちゃんと聴く


ここらへんで私の目は輝く。
つい最近読んだ小説、
「空白を満たしなさい」(平野啓一郎著)で出てた、あの分人の話ではないか。

「分人」の考え方を提唱している小説家、平野啓一郎さんの言葉が本書でも引用されていました。

「中心の一つだけ『本当の自分』を認めるのではなく、それら複数の人格すべてを『本当の自分』だと捉えます。この考え方を『分人主義』と呼びます」

うわ〜〜ここに繋がるのか〜。
どおりで!「まず、ちゃんと聴く。」を読んでいて感じたスッと感!なんか言葉や理解がスッと入ってくる感じがあったんだよなぁ。やはり櫻井さんも(多分)同じ本を読んでたのね。



本書では
「ダイエットしたい自分」
「でもお菓子を食べたいと思う自分」

「部下に仕事を任せたい自分」
「細かく部下の仕事の進捗を管理したい自分」

と自分の中に、相反する意見を持つ自分たちがいても、どっちかの自分を悪者にするのではなく、どちらも「自分を幸せにしたい肯定的意図をもつ自分」として扱おう、と話しています。


で、実はこの考え方が巡り巡って平和に繋がるのです。
おお、グッと飛びましたよ。


なぜなら、
自分の中にある多面性を認めて、それぞれを大切にできると、それぞれの肯定的意図を持つ自分の違いを活かし合い、補い合う選択ができるようになる(めちゃメタ認知的で高度ですが)。


で、これって、自分の話を聴けるようになることで、


そして自分の話を聴けるようになると、他人の話も聴けるようになるのだ。例えば「あの人の中にも、複数の人格があるよね」というふうに、受け止められるようになる。


これがベースにあると、誰かとの対立、それが人種、宗教の違いによる対立、葛藤があったとしても、それぞれが幸せになれる選択をできるようになるのだ。


と、筆者は言っています。


うーん。
あり方、めちゃ大事。このあり方が、その人の深い部分にある意図を知るためのスタートラインでもあるし、ここまで来れば、お互いのコミュニケーションはかなりいいとこまで来れたということ。



「聴く」にとどまらない、コミュニケーションの本


あり方、つまりその人の信念(本では思い込みって書かれてます)って、無意識に表情や態度や空気感で出るものですもんね。
と思っていたら、本書でもそのことが触れられていました。非言語情報、と言うのですって。


で、結構「聴く」ができなくなっちゃ状況ってのが、

相手が利害関係にある人(近すぎる人、自分に影響が出る人)だったり、思い入れやこだわりが深いトピックだったりするとき。

うんうん、わかるわ〜。

「一般的には」「普通は」「客観的に見たら」「みんな」「他の人も」と言う枕詞が頭の中に浮かんできたら、感情的になって、いかに自分の気持ちや考えが正しいかを、それらの言葉を利用して、理論武装して説得しようとしてる証拠だから、気をつけよう。まず、ちゃんと聴くを思い出そう。

うわ〜〜〜グサグサ来るわ〜〜〜・・・


もう本の中身が思い当たる節がありすぎる事ばかりで、ぐうの音も出ない。「私、全然、聴けてないな」と反省しきりです。


どういった場面で人は聴けなくなるのか、ちゃんと「聴く」そのやり方はどういうものなのか、どういう場面は「聴く」ではなく「伝える」を選んだ方がいいのか。「ちゃんと聴く」技術についても、とてもとても丁寧に書いてくださってて、もうこの本を道具としてゴリゴリに使いこなしたいと、ほんま思いました。


「聴く」でまとめるには勿体無いくらい、これはコミュニケーションの本でした。
多分、これは親子、家族の会話でも通じるものだし、「なんか人とうまくやるの苦手」「人間トラブル多め」みたいな人にもめちゃめちゃ役立つ本ではないかと。


日々加工所にいて思うのですが、日々の仕事は「聴く」と「伝える」で成り立っているんです。で、そこに経営者は「決める」というのが加わるんだと思うのですが、とはいえ全員、ひとりひとり、この「聴く」「伝える」で時間と仕事が成り立っていて、全自動機械工場でない限り、人が集団で何かを成すというのは、これが全てではないかと思うんです。

そして、そこがガッチリできていれば、チームとしてはとても素晴らしいし、意外とこれが難しいから、どの会社も人で悩んでいる。

そして私はこの本を読んで、すごくパワーアップしたい、パワーアップできる気がしました。

今までのコミュニケーションはなんだったんだろう、と思うくらいのインパクトが大きい本でした。私は自分で「コミュ力が低いんですー」と自虐的によくスタッフに話していたけれど、それはまさしく事実だったのだ。笑


3月はいろんな波があって、もっと成長したいと思う出来事があって、それがきっかけでこの本を読もうと思ったのだけど、それがなかったら、この本にも出会うことがなかった。なんだかその出会いも、とても嬉しい。


本書の最後に書かれていたメッセージが、とても今の私には刺さるものでした。


「まず、ちゃんと聴く。」と言うタイトルを見て、本書を取った方が、自分の周りにいるさまざまな人とのコミュニケーションに想いを馳せながら、本書を読んでいる姿を想像すると、胸がいっぱいで涙が出てきそうでだ。

目の前の誰かを想ったり、チームや会社のことを想い、それを誰かのせいにするのではなく、自分にできることはないか、自分が変われることはないかと思いながら、コミュニケーションというものと向き合っていることが、とても尊いなと感じるからだ。

ううう、ありがとう!!!!!!涙


そう、もっと深く知ってみたい、向き合ってみたい、という勇気が出てきたんですよね。

私、まだまだ、頑張ります!!涙


最後に。
忘れっぽい私は、いつも読んだ本はマインドマップにまとめてPCの読書記録フォルダにストックしてるんですが、せっかくなのでメンバーズさん限定で、この「まず、ちゃんと聴く。」読書記録マインドマップ、共有します(^^)

自分が分かればいい的な感じなので、体裁はあまり整えてないですが、文字拡大しながら見てみてください。
本を読むきっかけになれば幸いです!


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