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怖くない世界は、「これが私だ!」を言える場所【感動探求】
大好きな作家友達がいる。
はるさんだ。
2020年NewsPicks主催の、大友監督と佐渡島庸平さんによるビジネスストーリーメイキング講座の同期生だ。
彼女から紡ぎ出される言葉は、いい意味で力が抜けていて、だから体にすっと馴染む。それは剣道に似ている。
撃ち抜く一本その瞬間以外は、極力体の力を抜く。
待ちに待った物語の最高潮に向けて、なんてことない顔で、背中を丸めて隣に座り、「あのときさぁ」と語りかけるような気楽さ。
いつの間にかその物語に没入させ、最後の最後でトドメをさす。
おっかねぇ!!
気負わない、かたりべ。
だからとても好きだ。
さて、そんなはるさんが昨年6月、はるばる山口県から新潟にやってきた!
2人で執筆合宿をするためだ!
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私は遠足を待ち望むこどものように、楽しみで仕方なかった。
その時の私には書く理由が欲しかったから。
当時の私は、毎日が溶けているような感覚で過ごしていた。
まだ竣工して2期目の食品工場。いついつまでに返済せねばならない融資、そして霧の向こうからトラブル弾が砲丸の如く飛んできては打ち返す日々。
まさに戦士!
なのに、自分の体内に何かがうごめいているのに、出せないもどかしさ。
そして、一旦一回目の融資返済が無事できたところで、私は力が出なくなってしまった。抗うつ剤を飲むようになった。
はるさんがやってきたのは、その頃だった。
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話しても話しても、話し尽きなかった。
お互いが最近仕入れた、おもしろトピックは多岐に渡った。物理学から宇宙学、オタクや宗教まで、もちろん物語の話も。
そこで、面白いワークを教えてもらった。
自分の価値観、つまり自分が大事にしているものを知るワークだ。
「価値観ってのは、つまり、これがないと、死んでまうー!!ってやつのことでさ」と、はるさんは分かりやすく説明してくれた。
「これが分かると、自分がやる執筆も、人生も軸ができるし、理解もしやすくなるよ」
見つけ方はいたってシンプル。
生まれてから今までに、自分の感情が反応した出来事を書き出し、そのときの感情をそのときの年齢に合った言葉で表現する。
で、その感情が生まれたのはなぜかと深掘りをする。
結果、出てきた3つくらいが、自分の価値観だ。
言えば易しだが、実際にやってみると、聖人君子だと思い込んでいる自分の化けの皮をしっかり剥がすのがポイントらしく、これが意外にも難しい。
さて、私の場合、どんなものが出たかというと…
「支配」ー私の言うことを聞きなさい!
「自信」ー私ってすごい!
「創造」ー作りたい!
「自己表現」ー私を見て!
「安全」ー殺さないで!
おいおいおい。
「ちょま!なんかめっちゃ戦争起こしそうな人なんやけど!完全に思考がウクライナ侵攻してるロシアやない?」と私はうろたえてしまった。
「ええのええの!出たものをジャッジしないのが大事なんだから。いい、悪い、しない。でも自分をクソ人間とも思わない。
そーなんだなーって受け止めることが大事!」とのこと。
ざっと自分の年表を見渡した。
そこに書かれた感情の多くは「怖い」ばかりだった。
それは、単純に暗闇やおばけが怖いとか、人、特に男の人が怖いという小さな頃の感情から、
相手にがっかりされる怖さ、
存在を否定される怖さ、
自分の才能のなさに気づいてしまう怖さ、
殺される怖さもある。
だからか。
作物は人間を攻撃しないから、私が農業を選んだのも腑に落ちる。
じゃあ怖くない世界ってどんな世界なん?
戦争がないとか、人が怒ってないとか、いろいろあるけど私にとっては、安心して五感を解放できる世界かもなぁ。
私が私でいい場所。
私が私であるために、
これが私だ!を言いたいがために、言葉を書き続けてるのかしら。
おお。
THIS IS MEか!!!
https://youtu.be/CjxugyZCfuw?si=npYuVEY0X1XHUqcT
「これが私だ!」には、
他者による決めつけからの、自由がある。
どんな自分も認める強さも、
自分のやりたいことをやる勇敢さもある。
語感に、自分の人生の主導権を握っているんだという手応えも感じる。
「これが私だ!」という言葉は、
誰かに認めてもらいたい気持ちの発露ではなく、どちらかというと、自分が主語になった意思を発見した喜びのようなものだ。
やった!私を取り戻したぜ!みたいな。
しばらくnote何書いてこうかな、と思ってたけど
「感動探究」ってマガジンを試しに作ってみたよ。
日々の中で心うごいたもんたちを
探求して、それをどう自分に転用できるかを考えて、心うごく世界を届けられるように。
それはさ、
私にとっての怖くない世界を作るため。
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