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元 法務省職員(少年院や刑務所)鈴木育美さんの講話を聞いて・・・
水曜日の朝活は、国内外でご活躍する先人の講話シャワーです。
講師 鈴木育美さん「半径3mの人間関係」~若手社員の孤立防止~
元法務省職員(刑務所や、少年院など
現在、北海道大学 心理学部 教員
近年は若手社員の離職が多く
1費用の損失
2企業のイメージダウン
3知識やスキルの流出
4社員のモチベーション低下などに影響されている。
若手社員との嚙み合わなさ
・管理職や人事は…
失敗を恐れず、挑戦してほしい。会社のために一緒に働きたい
↓
どのように接して良いかわからない・
・若手職員は…
自己研磨して能力を高めたい。でも遅くても20時は帰ります。
自分のため、世の中のために働きたいです。そして成長して次に行こう。
↓
関係構築が難しい。
◎二極化していく若者
【社会創造タイプ】⇒人や社会を俯瞰、新しいことを生み出したい、刺激をくれる大人、自由に発言できる関係
→在学中から社会参加や起業。
インターン先でDX化案採用や導入
高齢者ボランティアのサークルかを法人化
就職活動で即内定
・広告代理店、総合商社を蹴り、ベンチャー企業へ就職
【価値の均一化の疑問】→世の中に貢献したい
業界では一流の人、企業の生産性一辺倒、そういう大人になりたくない
▶︎昭和のTV広告でみた猛烈に働くサラリーマン像=「リゲイン」のCMと違い、いまのZ世代が持つ多様な価値観に向き合い尊重できるようようにする。
【社会適応タイプ】⇒何を言えばいいか悩む、正解が怖くて自由にいえない、教えてくれたらできる自信
→大学生活は真面目、規範を守る
授業に出席、課題をこなし、単位取得
人間関係の立ち位置に敏感
就活には熱心に参加。
エントリーシートに悩み、周囲に遅れず内定をもらいたい。
起業が求める人材像を示す努力⇒評価に敏感
→何をチェックされているか。どんな人材、何をやらせてもらえるか聞きたい
(課題)
①自分の働きぶりや気持ちに気が付いてもらいことを期待↓評価されないと裏切られた感情を抱く
②被害者意識の芽生え
被害者の自分or加害者の職場
→歩み寄らなくてよい、相談しない、先輩から学ぼうとしない
③孤立感
職場へのモチベーション低下→離職・常態化による社内不正など
年代による社会経済状況
Z世代⇒i phone, Twitter, LINE,携帯4G,Instagramが普通
SNS・マッチングアプリ
就職マッチングアプリ⇒マッチング〇か×
→マッチした後の長期的自分軸は、〇か×では決めれない 人間関係のモヤモヤや摩擦など継続的関係性を構築する力が育まれていない
→SNSでのイイね👍や、フォロワー数の増加で一時的な承認欲求は満たされるが、長期的承認欲求の保持が難しい。
・未来先取り⇒損得勘定
・下っ端作業の捉え方
⇓(例)少年院などで収容者が暴れて拘束されると保護観察室に入室され、その時、怒りに狂っている収容者が給食だけでなく、自分の糞尿などもまき散らかすことがある。
この清掃は、新人や若手が担うが、絶対に1人でやらせないこと。中堅や新人の数人で行い、最後はきちんと確認した後の「ありがとう」などの感謝の言葉をいう。
コロナ過による生活体験
三密(密集・密接・密閉)の回避→オンライン授業やオンデマンド配信⇒ひとりで学修し評価される
↓コミュニケーション力・共感性が高められる機会の不足
学生主体より、身近な大人(教師や親など)の意見に従う傾向が強くなっている。
社会適応
A)社会参加(就労)意欲 = 受容的
B)評価に関心 =相対評価される視点
C)受容的な関係性の希求=未熟さへの寄り添い
D)成長欲求=失敗回避
社会創造
A)主体的
B)俯瞰的に評価する視点
C)発展に向けた伴走
D)自己改革
心理的安全性
①チームパフォーマンス
心理的安全性 > 有能なメンバーの属性(学歴、性格特性、経歴、スキル、趣味、友人関係)
②沈黙が勝ってしまう背景
【方策:半径3m以内の人間関係】
①名前をいれ挨拶をする
「〇〇さん、おはよう」「おつかれさま」
②今ここの状態を知る
「今日、疲れてそうだな。なんかあった?」
→若手社員に焦点・今の気分・今日の印象
「今日の契約、上手くいったのか」×仕事に焦点=評価を意識⇒かかわり20%(動機付け)
③相手の話を聴く
共通点の少ない相手は、理解に時間がかかる。
→若手社員:行き詰っている相談
×問題点を指摘
×解決策を提示 = 短時間で済ませられるが、相手の期待とズレやすい
〇要約して返す=鏡になる
肯定文で、相手の思考を繰り返す= 相手の正義感や被害者意識なども肯定することで「自信と重要性が高まり」=自ら行動変容していく。
④小さいことを一緒にやる
⇒プロセスの共有 (対話や体験を共有=居心地のいい場所(私たちの職場)
*日本の恥の文化
わからないことを言ったり、聞きたいことが聞けないと、パフォーマンスが悪い。
特に北大生の学生相談では、自分の価値観や感覚を見失う学生が多い。それは受験科目、国算理で高い偏差値を求められ、いままで感性を封印してきた学生、男の子だからと我慢でしてきた子たちの特徴であると・・・
旧来の日本の終身雇用制度や、同調圧力、集団心理の社会から、
個性重視、やりたいことを尊重するなど価値観の変容により、若手職員や学生たちと、現代の大人の間でのミスマッチがあり、今回は科学的に教示いただいた。
特に、カウンセリングやコーチング領域に興味関心のある方には、とても深い話であった。