安堵と麻痺
前回投稿した『ミスト』をバイト先のお客さんに紹介したら、映画『フルメタル・ジャケット』を進められたので、観た。わらしべ長者スタイル。
人に映画をオススメされた時って、その人の趣味がみえる気がして面白いですね。
さて今回観た『フルメタル・ジャケット』
新米の海兵隊たちが、指揮官の罵詈雑言をあびながら訓練し、8週間の訓練を経てベトナム戦争へ送り出される。
劇的な展開があったのは中盤だけで、その後は淡々とリアルな戦争のシーンが繰り広げられる。大きなドラマがある訳でもなく、そこそこの人数の人が死ぬ。でもこれがリアルか、と思うのでした。
前半の訓練編は軍曹の罵詈雑言がとにかくすごい。始まって早々にブチ切れてて、演技に感動。罵る時の下品な言葉のボキャブラリーにも感動。そして一番衝撃的な微笑みデブの自殺。前半はとにかく演技と展開で魅せられた。
そして後半、ベトナム戦争に駆り出される彼ら。平気で死んでいく仲間たち。苦しい訓練の末に辿り着くのはこんな地獄かと思った。そして人としての大事な部分が壊れ、麻痺していくようなラストのミッキーマウスマーチ。
美談無しのリアルな記録を見た気分でした。
何故すすめられたのか...。
男性って戦争映画が好きな人が多いのだけれど、きっと何か男性の心を擽る魅力があるんだろうなあ。今後はそれについて考えていきたいですね。
以上
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