見出し画像

面接では「小中高大のリアル物語」が聞きたい

こんにちは、かなけんです。

■冒頭

本日のテーマはこちら。
「面接では「小中高大のリアル物語」が聞きたい」
(※新卒採用向け) 

提出いただく応募書類(ES)、及び面接での会話から受ける”印象”

面接官側が”学生の皆さんを見るポイント”は様々です。

一概に共通の対策を見出すことは難しい。

都度都度、”相手の質問の意図”をくみ取りながら機転を利かせる他ありません。

画像1

(私の何を見ているんだろうか。)


と、まぁ、それはそうなのですが、それだと「目立った対策はないから、とにかく頑張れ!!」で終わってしまいます。

ですので、今日はちょっとしたヒントをお伝えできればと思います。


■物語(ストーリー)が聞きたい 

以前、以下のnoteで「面接では”リアルさ”を追求している」と書きました。

私は、話が大きいか、凄いかよりも、“リアルさ”を面接で追求しています。

話の面白さ上手さは、正直あまり関係ありません。(もちろん面白いに越したことはありませんが。。)


「この学生は、難しい質問に上手く答えられるか?」
「突拍子もない質問に対して、この学生は機転を利かせられるか?」

上記のように「1つの質問→その回答の中身」を見て査定するケースも確かにありますが、それだけで合否を判断しているわけではありません。

「あの会社の面接は、質問に上手く答えらなかったから落ちたのかも・・」と漠然と落ち込むケースや、「あの受け答えで、なぜ受かったのか分からない・・」と合格しても悩むケースもあるかと思います。

でも、別に面接官は受け答えだけを見ているわけではないのです。

私の場合、1つ1つの質問に意味を持たせつつ、そのご回答とご回答をつなぎ合わせながら、"人となりを全体(ストーリー)で捉えたい"と考えています。


■ストーリーを意識すると、「点」と「点」がつながっていく

具体例で考えてみましょう。

あるAさんが面接で「大学生時代に頑張ったことを、”3つ”PRしようとする」という場面があったとします。(学業、サークル、インターン等)

いわゆる”ガクチカ”です。

頑張ったエピソードは沢山あることに越したことはありませんし、その3つのエピソードを存分に披露してもらうことも、もちろんOKです。

ただ、私の場合は、その3つのガクチカを伝えてもらった後、そのエピソードを掘り下げることは、あまりしません。(せっかく考えてもらったのにゴメンナサイ。)

その替わりに、以下を聞きます。

「そのエピソードにつながる、Aさんの高校生の時の出来事やきっかけは何ですか?」

ガクチカそのものの中身よりも、「なぜ、それを頑張ろうと思ったのか?」という背景や原因を聞くようにしているんです。

さらに、以下を追求していきます。

「その出来事につながるような観点で、中学生や小学生の時のAさんはどういう考え方をしていたのですか?」

とだんだんと、”昔(過去)”に戻っていきます。

さらに、もっと進むと、

「Aさんは身近な家族からは、昔からどんな人って言われるのですか?」
「Aさんとして、小さい時から大事にしてきた考え方とかコダワリはありますか?」

と、とにかく”過去へ過去へ”と掘り下げていくのです。

私は、これらの問いかけを通じて、Aさんのことを点と点の集まりではなく、"一本の線"で理解しよう、ということを意識しています。

時系列にまとめると、以下のようなストーリーに仕上げていくイメージです。

【Aさんの人生ストーリーの可視化】
■家族との過ごし方

■幼稚園(保育園)時代の過ごし方

■小学生時代の過ごし方

■中学生時代の過ごし方

■高校生時代の過ごし方

■大学生、専門学生時代の過ごし方

■これから社会に出るにあたっての覚悟、想い

■これからの未来をどう捉え、どう期待しているか

どうでしょうか。

採用をする側の立場として感じることですが、多くの就活生は「ガクチカ(大学時代に限ったエピソード)」だけに終始している印象で、ちょっと話題が狭いなと思うことが多いです。

内定をいかに多くGETするか?というような、「面接のテクニック(How to)」を学ぶことに躍起になっているケースも見受けられます。

でも就活や内定を得ることは、ひとつの”点”に過ぎないことは言わずもがな。

ぜひ、あなたにしかない"物語(ストーリー)"を存分に聞かせてほしいです。


画像3

(鬼を退治した結果より、なぜ討伐に行こうと思ったのか、どうやって仲間を集めたのか、どうやって鬼ヶ島にたどり着いたのか、という話のほうが聞きたい。)


■ストーリーにすると、22倍も人の記憶に残る?

最後に、豆知識として、”ストーリーテリング”というものを紹介します。

(コトバンクからの引用)
語り手が物語を覚えて、聞き手に語ること。

語りの技術は古代から囲炉裏端や焚き火を囲んで受け継がれてきたものであり、特に中世の琵琶法師や吟遊詩人は名高い。

図書館では、公共図書館や学校図書館で子どもを対象に図書館員や教師が物語を語ることを指す。日本では、公共図書館で行われるお話し会の中で、読み聞かせや紙人形劇とともになされることが多い。いずれも子どもたちに読書に対する興味を持たせることを目的とする点では共通しているが、読み聞かせが本や絵本を書いてある通りに読んで聞かせるのに対しストーリーテリングは語り手が自分の言葉に直して語るところにその特徴がある。

そのため、同じ物語でも語り手によって違った味わいを持たせることができ、また、聞き手の反応を見ながら語り口を変えていくことも可能である。

ざっくり言えば、「話の中身(数字や実績)だけじゃなく、語り方(伝え方)でも勝負ができる」ということですね。


しかも以下の記事によると、22倍とのことです。


(引用)
「ストーリーは、事実だけよりも最大22倍記憶されます。」

人々は自分のアイデアを擁護することを考えるとき、データ、事実、数値に基づいて説得力のある議論を考えます。

(中略)データとストーリーを一緒に使用すると、観客は知的にも感情的にも動揺します。物語を語るとき、リスナーを旅に連れて行き、ある視点から別の視点に移動します。このように、ストーリーはあなたとあなたのビジョンに自信をもたらすための強力なツールです。

スタンフォードマーケティングのジェニファーアーカー教授は、他の人があなたをどのように見ているかを形作る上で、説得するためのツールとしてストーリーの重要性を示しています。

22倍の凄さは、正直なところ、定量的には全然分かりません。笑)

ただ、面接官の経験則として考えると、直感的には「たしかに!!」とは思いました。


画像2


面接は落語やミュージカルではありませんから、必要以上にストーリーを語り過ぎる”盛り過ぎ”には注意したいところです。

でも、やっぱり人間ですから、感情に訴えられると気持ちも入ります。

受ける会社によっては、適切に「ストーリーで伝える」という手法も取り入れてみてはいかがでしょうか。

参考になりますと幸いです。

1人でも多くの方が、笑顔で働くことを楽しめる世の中を創っていくべく、発信してまいります!!サポートよろしくお願いいたします。