生成AIを日常と仕事で使いまくって見えてきたもの
久しぶりにブログを書きますが、最近はもっぱら生成AIを触りまくっている日々です。
この記事を読んでくださっている方も普段からゴリゴリ生成AIを使っている人、まだ使っていない方様々かと思いますが、是非この記事がAIを使い始める、興味を持つきっかけになれば嬉しいです。
まず私が生成AIを触り始めたきっかけについて説明していきます。
生成AIを触り始めたきっかけ
私の場合、2023年3月にHubSpot社が「ChatSpot」というサービスをリリースしてから本格的に触るようになったのがきっかけです。
HubSpot、ユーザーの生産性向上を支援するAI搭載ツール「コンテンツアシスタント」と「ChatSpot.ai」をリリース
ChatSpotとは、HubSpotが提供する人工知能(AI)搭載のCRMボットです。
HubSpotとは、従業員7,000名以上を抱える米国HubSpot社が開発した世界シェアトップのマーケティングオートメーションツールです。インバウンドマーケティングを中心にした顧客管理ツールとマーケティングツールなどを提供しています。
ChatSpotは、同社が開発したAIチャットでChatGPT4と連携し、このHubSpot上にあるデータを元にあらゆるタスクを実行できます。
例えば、ブログ記事のタイトル案出力やアウトラインの作成、LPやメールなどのコンテンツ作成に同機能を活用が出来て大幅な生産性向上に役立ちます。
これを初回触ってみて感じたこととしては、まず業務効率化で有用性があるのはもちろんのことライティングや企画の提案など一業務の効率化に留まらず、今後はさらに会社のデータベースにある情報を分析&加工し、予測を立てるなど上流の経営管理業務ですら巻き取っていく時代になるのではないか?という衝撃でした。
以下は、実際に現時点で私が試したものの一例です。
渋谷区の企業のリストが欲しいと入力したら10秒で返事が返ってきました。
しかもCSVでDLすることも出来ます。
すごいですよね。。
ChatSpotは基本的に冒頭で挙げたHubSpotと連携しており、HubSpotに登録されている顧客情報、営業の売上、コミュニケーション履歴など様々なデータベースに存在する情報を引っ張ってきて適切な答えを返すという構造になっています。
他にも色々試しましたが以下のようにチャットに質問すると適切な答えが返ってきます。
営業担当の山田さんが先月上げた売上は?
東京都世田谷区で人材関係の会社のリストを作成して
株式会社〇〇の〇〇さんの自社サービスに対する関心度をスコア化して
まだ、アルファ版での提供のため上記のように日本語だけで通じる場合もあれば、英語でしか伝わらない表現があったりなど利用は限定的ですが、私も使ってみて経営×AI活用という観点で非常に可能性を感じています。
また、現状の取引データや営業データを元になどの将来収益予測なども立てることができます。
つまり、チャット形式で会社のことを過去も現在も未来も何でも返してくれるウルトラ秘書のようなイメージです。
国内の生成AIの活用現状
実際の日本の生成AIの利用状況はどうなのでしょうか?
BlackBerry Japanが9月7日に発表した、企業・組織におけるChatGPTへの向き合い方についてのグローバル調査結果があります。
それによると、日本の組織は72%が、職場でのChatGPTやその他の生成AIアプリケーションの禁止を実施、あるいは禁止を検討していると述べられています。
回答者のうち58%は、そのような禁止措置は長期的または恒久的なものであり、顧客や第三者のデータ侵害、知的財産へのリスク、誤った情報の拡散が禁止措置の判断を後押ししている、と回答。
一方で、大多数の企業は、職場での生成AIアプリケーションの利点についても認識しており、イノベーションを高め(54%)、創造力を強化し(48%)、効率性が高くなる(48%)と回答している。77%が娯楽用アプリの禁止によって複雑なITポリシーが作成され、IT部門に追加の負荷がかかっていると回答しています。
ここから考えられるのは利点があると分かっているものの未だ経営の現場自体が使ったことがなく、AIに懐疑的であるということが考えられます。
このような統計を見てもAIを活用できる企業と活用しない企業とで二極化していくことが考えられます。
ダーメッシュシャア氏の言葉
また、ChatSpotのローンチから数ヶ月後にHubSpot CTO(最高技術責任者)であり、創業者であるダーメッシュ・シャア氏が発言したAIに関する言葉が非常に心に残ったので、シェアします。
この言葉から感じ取れることは、AI自体が人の仕事を奪うという捉え方ではなくあくまでAIを活用するという選択をすることで今後のビジネスや日常の在り方が大きく変わるということを強調している部分にあります。
実際に生活や業務プロセスの中で有効活用しない限りAIの魅力や可能性は本質的な意味で見えてこないと思います。
これは非常に深い意味があり、まずは色眼鏡なしでAIを触る。そしてその中で相性が良いものを業務で使ってみるのがとても大事だと思っています。
私が生成AIに触る前はとにかく便利だと言う周りの声があるだけでそこまで関心が持てていなかったのですがそれは勿体ないことだと気づきました。
昨年の11月に公開され、瞬く間に数週間でユーザー数が1億人に到達したChatGPTですが、元々回答も日本語だと回答も曖昧であったり、言語のみの返答しかできなかったのが、最近は写真を添付するとその写真の情報を読み取った上で、最適な回答を導き出すという機能が追加されました。
例えば、車のタイヤがパンクして修理方法が分からない。そんな状況に直面した時にこれまではググって状況に対応するような記事を探して文字を読んで解決するというのが通常の手法だった訳です。
しかし、この機能によりAIにパンクしたタイヤの写真を撮影してどうすれば良いか聞けば適切に対処法がかえってくるようになりました。
本当に便利な時代になりました。
実際に仕事でも日常でもAIを使ってみること
私の会社ではインタビュー記事を作成する時、これまではインタビューの画面録画をして、それらの動画を人力で文字起こしし、画像やキャプションを文字起こししてCMSに公開&投稿するという流れでした。
しかし、生成AIの活躍によってこの工程が大幅に削減されました。
例えば、LINEclovanote(LINEが提供している動画や音声データを文字起こしできるツール)を活用して撮影した動画を一瞬で文字起こしし、文字起こしした文章には誤りや荒々しい表現がある場合、それらをChatGPTに読み込ませて訂正し、きれいな文章に整えます。
そして、その文章をCMSに入稿すれば、これまで1記事の作成に4-5時間かかっていた作業が1時間弱でできるようになります。
これだけで、4時間分の作業時間削減に成功しています。
このように、ビジネスプロセスに生成AIを組み込み、改善していくという方法は、取り組んでいる企業と取り組んでいない企業との間で、明らかな差が出ることは言うまでもありません。
これからも私自身、いろいろなツールを色眼鏡なしに実際に触って感じた所感なども含めて定期的にまとめていきたいと思います。
それでは、またお会いしましょう。