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ザ・コピーライティングーー心の琴線にふれる言葉の法則

ジョン・ケープルズ 著
神田昌典 訳

SNSの普及により、プロのライターでなくとも広告を書く機会が格段に増えた。
フリーランスや副業でも、WEB広告、チラシの作成など、個人が広告を打つシーンは多いのではないだろうか。
本書は、売れる広告文の書き方を実例を交えて解説している。大まかに下記3点に要約した。

広告の戦略ー広告はテストせよ

全編を通し、繰り返し出てくるポイントだ。
制作した広告にどの程度の効果があるか、実際に打ち出してみない限り、誰にもわからない。
WEB広告への言及は無いのだが、テストが必要という原則は変わらないし、テストの方法も応用できるだろう。

大まかなテストの方法
試しに小規模で出してみる

反応を見て改良するか・このままいくか・全面的に考え直すか決める。
複数の案があるなら、どれにするか選ぶ。

全力で展開

「小規模で出してみる」というのは、地域や媒体を限定する(新聞なら地方紙だけにする、WEBなら出すサイトを限定する、など)、複数パターンを少部数ずつ出してみる(A誌にはパターンA、B誌にはパターンB、といった具合。1誌で数パターンの広告を1,000部ずつ刷るというサービスもある)、など。

売れる見出しを書け

視界に入った広告を全部読む人は滅多にいない。
興味のある見出しが書いてあれば、目に入った時に認識し、続きを読んでもらえる確率が上がる。

見出しとは、広告スペースで一番目立つ大きな文字で書いてあるものだ。
DMなら、封筒やハガキの表に書いてある一番目立つ文章。
LINEなどの広告なら、通知に表示される冒頭の文章が当てはまるだろう。

見出しは、センス溢れる素敵な雰囲気の文章である必要はない。
大事なのは「何の商品・サービスのことか」「読み手に得になる」、この2点が伝わること。広告が訴えたいことを書くこと。

コピー(本文)にも売れることを書け

誰にでも、中学生でもわかる言葉で、商品・サービスを具体的に説明する。
センスあるかっこいい文章でも、商品・サービスが顧客に有益だと伝わらなければ意味がない。
抽象的に書いては、顧客に信頼してもらえない。


この本の著者ジョン・ケープルズは、戦前にアメリカで活躍したコピーライターだ。
実例などは確かに古いし、現代日本では使わない手法も掲載されている。
しかし、企業イメージの向上ではなく具体的な結果を求められる現代の広告で、何をどのように訴求すべきか、本書のノウハウはインターネット普及以前よりも活きてくるだろう。

ザ・コピーライティングーー心の琴線にふれる言葉の法則(amazon)

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