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機内にて

以下は、私の過去の暇つぶしです。ポエマー(私)は、恥ずかしさを超え、たい!笑

窓側の席が好きだ。いつだって決まってこっちを選ぶ。なぜなら、空が見えるから。白いもくもくの上に広がる青空。正しくは、上にも下にもで、この青空にもくもくが浮かんでいるのだが、ひたすらに続く白を追っていると、そう思わざるを得なかった。晴れている。それも堂々と、例外なく晴れているのだ。ここにいて、暗い気持ちになることなどあり得るのだろうか。ぼーっと見つめる。だんだんと、ネガティヴな感情が薄れていく。ぼーっと、暖かさ明るさ以外感じなくなる。天国があるとしたら、こんな感じだろうか。
以前、天国とはどんなところか、という話になったことがある。イメージする。頭の中で、天国を広げて、それを感じようと試みる。何を感じたか。不思議なことに、何も感じないのだ。最初は、明るく暖かい空間の、その心地よさに浸っていたのだが、長くは続かない。単純に、慣れるのだ。そして何も感じなくなる。マイナスがなければ、プラスもない。そこはゼロだった。私は、ぞっとした。なんだか全ての思考と感情を奪われたような、いまここにいるのは、人間ではないなにかのような感じがした。やっぱりちょっと怖いな。そんなことを思い出しながら、また窓の外に目を向ける。変わらず、澄んだ淡い青が広がっている。幸せだ。そして似ている気がする、私の思う天国に。あぁ、このままこの空間と思想に耽っていたい。ただ私は、それ以上に、お手洗いに行きたい。薄々感じていたのだが、今は確信に変わっている。それも30分も前からである。そして着陸まで、なんともう30分はかかるらしい。
3列✖️3列の窮屈なLCC機体(体感はのぞみの0.7倍)において、幸せよりも優先されることがある、そう強く感じた初めての海外一人旅(序章)なのであった。

おやすみなさい!

#エッセイ #日記 #飛行機 #旅行 #暇つぶし


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