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体育の成績が"2"だった私が黒帯をとるまで #2【出鼻】

第一回【挫折】編はコチラ。

ダンスを踊ること以外に、自信のあるものなんてなかったし
映画を観ること以外に、趣味と言えるものもなかった。

だからお芝居を始めたときに、なんというか「場違い感」がやっぱりあったし、どういう風にしたら自信が付くのかも全然見当がつかなかった。

だから私は昔から、『自信満々な人』にものすごく憧れた。
この「自信満々な人」という言い方だと、自己満や〇〇自慢みたいにネガティブに聞こえるかもしれないがそういうことではない。
揺るぎない確信があって、それによって堂々としている人のことを言う。

わたしだって、自信満々になりたい・・・!!!

さて、自分が自信を持つにはどうしたらいいのか。。。
お芝居に関しては、養成所に行ったり数々のワークショップを受けて、大枠をつかんだ気にはなったが、未だ身近な存在の家族にでさえ感動の涙を与えたことはない。
それにお芝居はやっぱり大好きだから、もっと上を目指したくなるし、奥が深いし、なかなか自分で自身に対し100点を与えることも無い。

ある意味答えが一つきりではないお芝居で「自信」を得るのは本当に難しい。
そんなことを考えているうちに、もっとフィジカルなことを強化していこうと行きついたのが後に【魁円心塾】となる俳優のためのアクション道場だった。


■なにが出来ないか?の本当の理解

養成所時代に、時代殺陣(日本刀のアクション)は受講していた。しかも、好きが高じて意外にも得意分野になっていた。
今思えば、殺陣は地面に足が刺さっているタイプ(重心が低い)だから、重力に逆らうことも無かったからなのかな?と感じることもある。

その殺陣の延長みたいな気持ちで参加したのが、そもそもの間違いだった。

多分どこかで、やればできると思っていたのかも。
なんとなくそのうち出来るんでしょ?と。

言っておきます。
出来ません、そんな簡単に(笑)
私が運動音痴なおかげでとりわけ出来なかったってのもありますが、新しく入ってきた道場生にも同じことを言います。

出来ると思うな、簡単に。

確かにセンスがいい人はいます。もともと運動能力に長けてる人は得でしょう。でも…そういうことじゃナイ。


私の華々しい初日は、ある種の木端微塵。
うちの道場が始めに取り入れていた種目はテコンドーだった。

テコンドーとは、『人間の持ち得る力を最大限に利用するにはどうすればいいか?』という考え方から生まれた武道で、故チェ・ホンヒ総裁が朝鮮の古武 道『テッキョン』などと、日本の空手などの打撃格闘技の理論を研究、融合し科学的に改良、発展を重ね1955年に韓国で誕生した近代武道です。老若男女が 楽しめ、実践できる武道として世界中で4000万人以上の人がテコンドーを学んでいます。
そのテコンドーの魅力はというと技の多彩さと足技にあります。技の総数は約3200通りもあり、その全ては科学的な裏打ちがなされています。そのうち手 技が2000、足技が1200あり、テコンドーの”速さ”と”重さ”の理論からなる華麗かつ破壊力のある足技は『足技最強の格闘技』、『足のボクシング』 と称されるほどです。
テコンドーはその技術が理論的に体系化されているため誰にでも学びやすいものになっており、競技以外でも、護身術としての一面や、ストレッチを繰り返すことによる血行改善や適度に汗を流すことで健康増進やストレス解消、ダイエット効果などが得られる一面もあります。
この『誰にでもできる』といった点が世界中の老若男女に愛され、近年急速に広まっていった要因の1つでもあります。

日本ITFテコンドー協会ホームページより引用

何故当道場でテコンドーが用いられたかというと、当道場には師範が二人いるのだがお二方ともにテコンドーの選手であったこと。全日本のチャンピオンでもあった。

また、映画界・アクション界でより良い見栄え、カメラに収まりの良い競技として選ばれていた。簡単に言うと、そんなとこで戦っちゃう?!というような狭い場所でも効率よく相手を負かすことができる、そんな競技がテコンドーであったわけだ。

上記の説明にもある通り、テコンドーは足のボクシング。突き(拳)もあるが、蹴りをより用いるのだ。

初日はもちろん、ミットを蹴ってみようの会だった。

左に立っているのが私。男性が持っているのがミットだ。ちなみにこのInstagramの映像は、始めてから6年後くらいの映像となる。

まず、初日にわたしはこのミットに一度も足が当たらないのだ。

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