展示作品紹介「思い出の国」
濃い霧が動きはじめる。まず薄くなり、明るくなり、ちりぢりになって消えていく。
やがてしだいに明るくなって行く光の中に、ツタのからんだ気持ちのいいお百姓の小屋が現われる。
まわりには緑の木々がこんもりとおおいかぶさっている。窓と戸口はあけ放してある。軒下にはミツバチの巣箱がある。窓の手すりのところには、花の咲いている植え木ばちがいくつか置いてある。
鳥かごが一つあり、その中に黒ツグミが眠っているなど。戸口に近くベンチが置いてあって、そこに年とったお百姓夫婦、つまりチルチルのおじいさんとおばあさんが腰掛けて、ぐっすりと眠り込んでいる。
個展「L'oiseau bleu / ロワゾー ブルー」
2020年11月30日(月)〜12月5日(土)
at MAYA2