夫の夏休み
夫が長期の休みをとっています。
これまで消化していなかった有休と振休を使い、今のところ約2か月の予定。これぞ、大人の夏休み。
と言っても、ときどき在宅で仕事したり、どうしてもやることがあれば出勤したりはしていますが、基本は仕事から離れて家でゆっくり過ごしています。
休みをとった理由は、ここでは詳しくは書きませんが「休養」のため。
会社から提案されたそうで、会社もそう言ってくれるのであれば甘えさせてもらえば?と私も賛成しました。
夫は、私と婚約してから何度か転職しています。
新婚当初は、私も前職で勤めながら転職先を探していて、夫も仕事上で悩みがあり、お互いしんどい時期でした。
一番楽しいはずの新婚1年目はほとんど思い出せません。
仕事帰り、最寄り駅から泣きながら自転車を漕いで帰宅していたこと、ただただこの先不安だったことだけが記憶に残っています。
3年は仕事を続けたほうがいいという、いわゆる3年神話。
たしかに3年経つと、仕事の全体が見えてきて、自分で仕事が進められるようになる経験を私もしたので、言いたいことはわかります。
でも、身体や心を壊してまでも、3年耐える必要なんてまったくありません。
私はそう思います。
私が大学卒業を間近に控えていた頃、両親が相次いで倒れました。
母が退院したと思ったら、今度は父が入れ替わりで再入院になったこともあります。
2人ともガンでした。ステージがかなり進んでいたので、臓器を全摘するしかなく、再発のおそれもありました。
手術が成功したとしても、5年生存率は50%でした。
5年以上過ぎましたが、無事、再発はなく、定期的な通院はあるものの、両親は今も元気に過ごしています。
あれはたしか、私が就職して間もない頃だったか。
母から言われたことがずっと心に残っています。
無理しちゃいけないよ。
無理すると身体にくるよ。
病気を何度も経験したからこそ、とても説得力のある言葉でした。
その言葉があったからか(?)、社会人になった私は何度か無理はしたけど、自分が壊れてしまう前に新卒で入った会社を1年未満で辞める選択をしました。
自分で決めたこととはいえ、当時はすぐに仕事を辞めたことに対してかなり落ち込んで、恥ずかしいとも思いました。
それでも今は生きて、ご縁もあり、好きな場所で好きな仕事をしていて、あのときの選択は間違っていなかったと思えます。
逃げたと思われても、履歴書を見てツッコまれようと、1個しかない自分の身体を守るためだったらそれでいい。
両親は退院後、明るくなったように見えました。
意識的に笑うようにしてたのかもしれません。
お笑いライブに行ったり、コンサートに行ったり。
他人が見たら、まさか大病をしてたなんて思わないくらい、よく笑っていたから、きっと運もあったのだろうけど、病気もどっかに行っちゃったのかもしれません。
夫が少し疲れて、大人の夏休みを満喫しているので、ちょっと昔のことを思い出しながら、思いを書き出してみました。
健康であればいい。
笑っていられるならそれでいい。
他のことは、なんとでもなる。
そんな風に思います。
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