見出し画像

父の最後と向き合って学んだ、悔いを残さないことの大切さ


こんばんは。看護師付き添いサービスかなえの佐藤です。今日は、父の介護の話をさせて下さい。

私は、父を膵臓癌で亡くしました。その時のことを振り返ると、悲しみはもちろんありますが、悔いはありません。


父が入院したきっかけは下血でした。検査の結果膵臓癌のステージ4。すでに全身に進行した癌は手強く、高齢で基礎疾患の多い父に治療の選択は残されていませんでした。

入院時から父が口にしていたのは、「家に帰りたい」。その言葉には強い想いが感じられました。そこで、私は看護師としての知識を最大限に活かし、入院先の医師や看護師と密に連絡をとり、一つひとつのステップをスピーディーに進めてもらいました。幸いなことに介護タクシーの手配がつき、父は寝たきりの状態のまま自宅に退院することができたのです。

父は退院後数日で、母が見守るなかで息を引き取りました。
私は看取りに間に合わなかったけど、不思議とすっきりとした感覚でした。

あの時、私が看護師としてできることをすべて尽くしたからこそ、父の願いを叶えられた。今でも「もっとこうしてあげればよかった」という後悔はありません。

この経験を通じて、在宅での看取りや、家族と過ごす最後の時間の大切さを痛感しました。同じように悩み、不安を抱えている方々にとって、私の経験が少しでも参考になればと思っています。
家族がどんな状況であっても、できる限りのことをしてあげることで、悲しみの中にも安堵の気持ちを見つけることができるかもしれません。

誰かの「家に帰りたい」という声に寄り添うお手伝いができれば、私自身の経験もまた、少し報われる気がします。

いいなと思ったら応援しよう!