奏の生誕祭2024を終えて
メイド喫茶 最果ての奏です。
この度は奏の生誕祭にご帰宅していただき、誠にありがとうございました。
2024年7月13日、お誕生日当日に沢山の方にお祝いしていただきとても幸せです。諸々の準備のために前日に有休を取った甲斐がありました。
このnoteではイベント企画時の心境やこだわりについて、備忘録として書き記したいと思います📝
1. 生誕を実施するにあたって
今回初めてイベントを主催したのですが、これまでに奏が主役のイベントを企画できる機会は二回ありました。
一つは、去年のお誕生日。
実は去年もお誕生日当日にお給仕していたのですが、当時はまだまだ新人。
また、平日だったこともあって特にイベントは開催しませんでした。
もう一つは、最果て一周年記念日。
この日は特典付きのオリジナルカクテルを販売しました。
大々的なイベントを実施するか迷ったのですが、
「もし頑張ってもご帰宅人数が少なかったら…」
という不安もあり、通常お給仕に落ち着きました。
そしてこの夏。奏ももう気づけば中堅。
「流石にそろそろ守りに入ることは許されないのでは…?」
と自分を奮い立たせてなんとか企画しました。
2. 企画へのこだわり
不安が大きいとはいえ、せっかく自分が好き勝手創意工夫できる機会です。仕事に支障が出ない程度に気合を入れて、色々なこだわりを詰め込んでみました。
衣装について
当日の衣装は全員メイド服にしました。
この世に存在するコスプレの中でメイド服が一番好きだからです。
ブロマイドは、
・来夢さんのオリジナルメイド服
・りのさんにお借りしたワンダーパーラーさんのメイド服
の二種類で撮り下ろしました。
ロング丈は共通していますが、色味や形が全く異なるので、着せ替え人形になった気分でとてもワクワクしていました。
おかげで、朝8:00気温30度の真夏日での撮影も楽しむことができました。
当日の衣装は、ブロマイド用とはまた別に少しガーリーなロングメイドを着用しました。
(こちらも来夢さんにお借りしました)
本来胸元に黒色のリボンが付属しているのですが、甘さを抑えて清楚な印象を強めたいという理由で無しにしました。
シンプルすぎず甘すぎず、絶妙なラインがお気に入りです。
最果ての和装メイドも唯一無二で素敵なのですが、普段馴染みのない分、王道の英国風ロングメイドへの憧れも強く……。
今回叶えることができて大満足です。
お手伝いしていただくメイドさんは、各々の個性が出るような衣装を選定することにしました。
こちらは後述の「お手伝いメイドさんについて」で詳しく記載します。
メニューについて
イベントでは最果てで初めて手作りご飯を提供しました。シンプルなカレーです。誰でも作れるクオリティのものです……。
そもそも私は料理がかなり苦手で、
調理工程を難しく考えすぎて頭が疲れる
立ちっぱなしがかなり苦手(貧血持ち)
そもそも面倒(ほぼこれ)
など理由は色々あります。
では何故わざわざ手作りご飯を限定メニューに入れたのか。
イベント時は基本的に飲み放題制だからです。
そして、飲み放題料金に含まれるおつまみやキャストドリンクは本来どちらかお選びいただけますが、イベント時の多くはキャストドリンクのみのご提供に制限されるからです。
おつまみがお付けできないとなると、飲み放題料金にプラスしておつまみ単品のご注文が必要になる。
ご飯系を食べる予定だった方にとって、「ちょっとお金を多く払わされた感」があるかもしれない(憶測ですが)。
限定メニューにフードがあれば、
「限定メニューがあるならせっかくだしそれにしよう」
と追加注文の抵抗感が軽減されて、気持ちよく食事を召し上がっていただけるのでは?という結論になりました。
理由はただそれだけです。
考えすぎな気もしますが、他人に料理を振る舞うことは個人的にも良い経験になったので良しとします。
事前にカレー作りを練習した際は、Xで色々騒ぎ立てていました。
隠し味についてご教示いただいた方、ありがとうございます。
チョコレートを入れてみたりにんにくを入れてみたり試行錯誤しましたが、
当日はバターとヨーグルトに落ち着きました。
次はもっと凝ったカレーが作れるようになりたいですね。
奏以外のメイドさんについて
当日にお手伝いしてくださるメイドさんに関しては、
「なるべくその日に楽しみを見出してもらいたい」
「事前準備に時間を割く必要がないようにしたい」
という思いがありました。
ですので当日の衣装については、各々に似合いそうなメイド服を私の方で全員分まとめて購入しました。
手持ちのお洋服を使うよりも新調したほうがワクワクしますし、「私だけのメイド服!」のほうが着る側のテンションが上がるかなと。
ちなみにお給仕後は私物として、各々自由に持ち帰っていただきました。
もし今後も生誕を企画する余裕があれば、今回と同じように正統派のメイド喫茶をコンセプトになると思います。
今度はロングメイドで揃えて、徹底的なクラシカル路線で攻める予定です。
また、物販ではメイドさんとのツーショットランチェキを販売しました。
「当日その場におられないメイドさんも巻き込みたい!」
という我儘を叶えたく、企画しました。
ご購入いただいた方々、ありがとうございます。
大切に保管していただけると嬉しいです。メイドの私服チェキはかなりレアですからね……。
※ご協力してくださったメイドさんには、事前に撮影枚数分の謝礼をお渡ししていますのでご安心ください。
告知について
全てにおいて、「百聞は一見に如かず」を意識していました。
他のイベントでもあるあるなのですが、
「この日の営業時間ってどうなるんだろう」
「早くメニューを教えてくれ」
「そもそもどんな雰囲気のイベントなんだ…?」
と情報公開前はそわそわしてしまいます。
ですので、100%完成するまでお待たせするよりも、現状決まっている内容だけでも早めに共有したいと考えました。
仮のメニュー表では、イベントの概要と雰囲気だけでも先んじてお伝えできたらと急遽作成したのですが、いかがでしょうか。
これはおまけですが……。
メイドさんに対しても、早めに概要をお伝えして不安要素を減らしたいという思いがあったので、生誕を実施する旨をグループLINEで告知する際、
仮の概要もお伝えしていました。
お呼び出しシステムについて
他店舗(閉店されていたお店ですが)が実施しているお呼び出し方法を真似させていただきました。
暑いなかお店の外でお待たせしてしまうのは心苦しいですし、
並ぶ手間を省くだけでもっと多くご主人様お嬢様をご案内できるのでは?と考え、奏の生誕イベントで初めて取り入れてみました。
基本的には(前述の通り)早め早めのご共有を心がけているのですが、
思い至ったのがイベントの二日前だったこともあり、こちらの告知が直前になってしまいました。
臨機応変にご対応していただいた皆様、ありがとうございました。お手数おかけしました。
また、上に添付した「ご予約の流れ」の画像だけではなく、
実際に店頭に置く「お呼び出し表」と「お呼び出し時のイメージ画像」を作成したのもこだわりです。
「とりあえずその時になってみれば分かるか……」
が個人的に苦手なので、なるべく当日にご主人様お嬢様が目にするものと全く同じものを事前に公開しようとしました。
当日の流れが具体的にイメージできますし、
どれだけ言葉で説明されても実物を見るに越したことはないですからね。
3. 当日の様子
開店前の準備
14:00に御徒町に集合し、買い出しや調理を始めました。
この日は最初から最後までさかなちゃんが準備を手伝ってくれました。
本当に助かりました。ありがとう。
二人で重い食材を抱えて買い出しから帰り、軽く昼食を食べた後、
まったりとカレー作りを開始しました。
「もも肉ってこれくらいの大きさでいいよね」
「25人分買ったけどこの鍋に入らなくない?」
と一人でぶつぶつ唱えながら、時々さかなちゃんに相槌を打ってもらいながら、開店の一時間前には完成しました。
他のメイドさんも、多くの方が早くお店に来てくださいました。
物販のステッカーをひたすら切ってくださったり、
オリジナルカクテル用のシロップがお店にあると勘違いしていた私のために酒屋さんを探し回ってくださったり、
炊飯器のご飯を炊いてくださったり……。
開店前から沢山手伝っていただきました。
本当にありがとうございます。
営業中に感じたこと
開店前からお並びの方が沢山おられて、安心を通り越して驚きました。
絶対自分にそれほどの集客力はないと思っていたので……。
お呼び出しシステムのおかげなのですが、それでも凄く嬉しかったです。
一番幸せを感じたのはこの時だったと言っても過言ではありません。
「当日の主役は仕事をしないことが仕事」という意識はあったので、
キャストドリンクの有無に関わらず、短時間であってもなるべく全員とお話するように心がけました。
……と言いつつ、実際にはお客様と楽しくお話しながらも、
限定メニューに付いてくるブロマイドや物販を配り歩いていました。
仕事の範囲ではありますが、確実に皆様のもとを回ることができるため、
我ながら良い動きだったと自負しています。
「お誕生日おめでとう!」
「カレー、手こずってそうな雰囲気出してたけど、いや美味しいじゃん」
「絶対に行くという決意を込めて事前にリプしてました!」
「お呼び出しシステム、めちゃくちゃ良いね」
「このメイドさんにこのメイド服着せるのセンスある!」
お給仕中は、ご主人様お嬢様から温かいお言葉を頂きました。
プレゼントまでご用意してくださった方もいらっしゃって、感無量です。
営業時間中は店内の状況を確認しつつ、(そして時々指示を出し、)
主役の自分はご主人様お嬢様としっかりお話することができました。
薫子ちゃん、あやめさんも当日にご予定があったにも関わらず、
わざわざ足を運んでくれました。
楽しさに身を委ねていたら、いつの間にか営業時間が過ぎていました。
何時間も準備して迎えたイベント当日は、本当にあっという間でした。
素敵な時間を過ごせたことが私にとって一番のプレゼントです。
ご帰宅いただいた方々、ありがとうございます。
お手伝いしてくださったメイドさんのこと
これはひとえに自分以外のメイドさんのおかげです。頭が上がりません。
当日お給仕してくださったメイドさんにまつわるエピソードを少しだけ書かせてください。
来夢さんは、気温30度を超えるなか、入口ドア付近でチェキの管理やXでのお呼び出しに専念していただきました。
お呼び出しのミスやお客様を長時間店頭でお待たせすることもなく、
初にして完璧なオペレーションを成し遂げていただきました。
ぽてちさんは、カウンター内で永遠とフードを用意してくださいました。全然お話できなかった方も多かったはずです。
しかし、生誕後に二人でご飯に行った際にそのお話をしたところ、
「主役以外は裏方に徹するものだからね〜」とさらっと返されました。
くららは、私がお客様からドリンクのご注文を承ったときに
誰よりも作成をお願いしていました。申し訳ないほど頼りました。
彼女はメイドとしての動き方を熟知しており、かなり仕事ができます。
お給仕中も頼りすぎている自覚はあったのですが、お客様に沢山メイド服を自慢している様子を見てほっとしたのを覚えています。
さかなちゃんは、前述の通り開店準備を一から手伝ってくれました。
「荷物持ちのつもりで来たので」「奏ちゃんは何もしないでください」
「自分、やれます。やらせてください」と言いながら、
しまいには炎天下の中体を張って一人で買い出しに行ってくれました。
マルちゃんは、個人的にメンタル面で誰よりも強い味方でした。
「私、奏さんのこと本当に尊敬しているんです! なんでそんなに自分を卑下するようなことばかり言うんですか! 生誕は不安要素ゼロでお願いしますね!!」とこちらが怖気づくほどに励ましてくれました。
嘉音ちゃんは、実は一番最初に生誕の日時を伝えており、その場で出たいと即答してくれたメイドさんです。最果てLINEグループでの告知前からお手伝いが一人確定しているのはかなり心強いです。
ずっと迷っていた生誕を決行する後押しをしてくれました。
以上、ちょっとしたエピソードのおすそ分けです。
ご協力いただいたメイドさん方、ありがとうございました!
奏はどんなメイドなのか?
奏のSNSをよく見てくださっている方は薄々お気づきかとは思いますが、
私は自分を卑下しがちです。
とはいえ自己嫌悪することは全くなく、自己肯定感はむしろ高いのですが、
自己評価だけが何故か昔から低いようです。
それはメイドにおける自分も同じでした。
「自己評価を上げられるほど自分の需要を高めるには……
他人に求められるメイド像を演じるのが手っ取り早いのかしら……」
パッと思いつく打開策はそんなところですが、
そもそも私は相当素直な性格らしく、いかんせん演技ができません。
お顔も、メイクはしていますがおそらくあまり変わらない気がします。
奏はこれが素です。
素の自分でお給仕しているからこそ、
所謂「顔面の強いキラキラコンカフェ嬢」あるいは
「聞き上手なスナックのママ」的なポジションは到底できません。
自分のメイドとしてのアイデンティティについて
「そんなことを気にしすぎても仕方ないからな」
「それより早く社会人としてのスキルを上げなければ(それは本当にそう)」
と割り切りたいと思いつつ、最近では頭の片隅でぼんやりと考えることもありました。
ですが、今回の生誕で沢山の人の温かさに触れて、
「意外と私は私らしくで良いのかもしれない」
と少し気持ちが軽くなりました。
他のメイドさんを推している方であっても、
お話の回数が少なめでまだまだこれから距離を縮められそうな方も、
私自身が誠実に向き合えばその気持ちは伝わっているのかもしれない、と。
奏はあまりにも等身大で、どこにでもいる普通の一般人で、
特段華があるタイプでもないのですが、
そんな私でよければ、これからも仲良くしていただけると嬉しいです。
4. 終わりに
改めて、奏の生誕祭2024にご帰宅いただきありがとうございました。
私にはもったいないほど素敵な一日になりましたし、
やりたいことは全てやれたので完全燃焼できました。
生誕も無事終わったので、これからはメイド以外のプライベートもこれまで以上に充実させたいなと意気込んでいます。
中高大学の友人も、会社の先輩後輩同期も、それ以外の親友たちも、
大人になるにつれてだんだん疎遠になると分かりきっているのであれば、
なるべく今のうちに沢山会っておきたいので。
既にそこそこ充実しているのですが、もっと欲張りたいです。
今後のお給仕頻度は月4回から少しだけ減るかもしれません。
週一でお給仕するために稀に友人との予定を調整していたのですが、
これからは先約を優先しようかな〜と思います。
また、最近はメイドについて考えることも増えてきました。
いつまでメイドをやるのか?
最果てよりも自分らしく働けるお店はあるんだろうか?
そもそも自分にメイドの接客は向いているのか?
裏方のスタッフや企画のほうが向いているのではないか?
などなど……
私は今、遅めのモラトリアムの最中にいるのかもしれません。
これからのメイドとしての奏の在り方について、
自分らしさと自分の得意分野を上手く引き出せる
最適解が見つけられるように、仕事の片手間で引き続き悶々としてみます。
少なくとも卒業論文のテーマにするくらいにはメイド喫茶とその界隈が好きなので、メイド業界から完全に身を引くことはなさそうです。
ここまでハマり込めるコンテンツに出会えて幸せ者ですね。
長くなりましたが、ここまでお読みいただきありがとうございました。
これからも奏を、そして最果てをよろしくお願いいたします。
またお店でお話しましょう!