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猿の惑星、新から観るか?旧から観るか?

映画「STAR WARS」シリーズ(以下SW)がすきで、スピンオフ作品含め何度も観ている。しかしあくまであの世界観がすきなだけで、雑学とか考察とか聞かれても困ってしまう、その程度。

UNIQLOのUTシリーズが定期的にSWとコラボしているので、発売されるたび欠かさずチェックしている。
そのUTを着て、娘と児童館に行った日のこと。顔馴染みの職員の先生お二人が、声をかけてくれた。

「あれお母さん、その服、スターウォーズ?」

やはり突っ込まれると嬉しいもので
「はい、すきなんです〜」と返すと、

「あれって…いくつかお話あるんだよね?私、観なきゃ観なきゃって思いつつ観たことなくって…」
「私も〜…話がたくさんあるの?」

わたしより一回り歳上のお二人の言葉に愕然とする。
まじか。この世には、SWがシリーズものであることすら知らない人がいるのか。新作が出るたび【全世界】が熱狂する、SWと微塵も関わらない人生があるのか。

結構な衝撃を受けた。何なら服に突っ込んでくれるくらいファンなのかと思った。だから尚更。

いや、わざわざ話を振ってくださったことに感謝しなくちゃいけないんですけどね。

それからしばらく経ったある日、いつも聴いているラジオで「猿の惑星 キングダム」の公開キャンペーンをしていた。メッセージを送った人の中から一名に、この映画のキーホルダーが当たるとのこと。欲しいという気持ちは無かったが(無かったからこそ?)、当選した。そして手元に届いたいかついキーホルダー。

後日、友人にその話をした。

「でもわたし、猿の惑星観たことない」

すると友人は驚きの声を上げ、「信じられない」という顔でわたしを見ていた。わたしは、そんなにビックリされたことにビックリした。
きっと、「SWを観たことがない」と先生たちに言われた瞬間のわたしも、同じ表情をしていたのだろう。

映画に限らず、自分にとっての当たり前は、他人の当たり前じゃないのだなぁとつくづく感じた次第。【全世界】が名作とうたう映画を、観たことがない人間がここにいる。わたしの全世界はあくまで【わたし個人の全世界】だ。

そんなエピソードもあり、同じくこの「不朽の名作」を通らずに人生を歩んできた夫と共に、観ようと決意。というか、こんな身近にマイノリティ仲間がいたとは…。

しかしSWと同じく、時系列がちょっと複雑なシリーズものということでどれから手を出すべきか分からん。ここでSW過激派と呼ばれる方々はかなり熱い論を繰り広げるのだが、まぁそれは置いておく。

とりあえず夫に任せたところ、新シリーズ(と言うの?)の「創世記」をチョイスしてきた。これは恐らく生粋のファンから言わせれば邪道も邪道なのでしょう、大抵「公開順に観ろ」じゃね?と思いつつ蓋を開ければ、なんとまぁ面白いこと。この辺は完全素人の感想として割り切って頂きたい。(きっとSWと同じく、新シリーズなんざ猿の惑星じゃねぇ!という過激派もおられるであろう)

シンプルにワクワクした。幼少チンパンジーは、わたしが心の中で「ミラクルチョンボ猿」と(愛を込めて)呼んでいる、「おさるのジョージ」そのもので笑えた。
戦闘シーンは若干ギャグに感じるほど破茶滅茶で爽快だった。あとは、やはり主人公(?)「シーザー」に心から同情した。あとはまぁ、創造しようなんざ人間のおごりですわ。どんなに文明が進もうともやっちゃいかんことですわ。

全然関係ないけど、進化論が出てきたとき、人間絶対主義!猿なんざ下等生物だ!と猛反発する欧州に対し、ニホンザルが身近でその生態も熟知していた日本人は割とすんなりその論を受け入れたもんだから、欧州人は「日本人、進化論の意味分かってないんじゃね?ちゃんと伝わってる?」ってそこにも衝撃受けたとかなんとか。信仰の違いも大きいのでしょう。面白いな。

そんな訳で「猿の惑星」デビューを大いに楽しんだ我々夫婦、次の作品を早く!と思っている。が、これは続きを観るべきなのか、はたまた最初の作品をあえて選ぶべきなのか。

とは言え【全世界】が知る名作、だからこそ「大オチ」を知っているのはやはり不幸な気がしてきた。えっあれでしょ、この惑星ってほんとは…なんでしょ?という気持ちでしか観られない後世の人間の悲しさよ。エンタメとして絶対に損してる。SWにおける「I am your father.」しかり。アレでしょ?父親なんでしょ?闇堕ち属性なんでしょ?的な。

まっさらな気持ちで作品を楽しめるって幸せなことだ。

あとは、伊集院光がラジオで「猿の惑星 キングダム」を自分は面白いと思えなかった理由を考察していて、それも面白かった。当時、猿のことを何も知らないわたしですら。それも踏まえて観るのが楽しみ。

そんな訳で、近いうちにこのシリーズを完走するつもり。うーん、次はどれを観るか、普通に次か?

アドバイスがあれば教えて頂きたい。とりあえず、この映画における【全世界】にちょっとだけ足を踏み入れたわたし。

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