ターサーエッジ3
DSトレーナー25は素晴らしいシューズでした。しかし26で私の好みとは違う方へ進んでいき、現時点で27は音沙汰もなく…
万が一を考えて同じタイプの新しいシューズを開拓しておくかと選んだのがターサーエッジ3でした。
こちらは試着した段階からフィット感も良く、新しいグリップパターンも好印象で今までのターサーエッジシリーズとは違うなと思って乗り換えしてみました。
1ヶ月ほど使って妙な魅力を感じてきたので紹介したいと思います。種目別1位はないけど気づいたら総合上位に居る、そんなシューズです。
アッパー
昨今色んな素材を使った構造のシューズが出回っています。中でも私はエンジニアードメッシュの構造が柔らかさと硬さの塩梅が程良くて好きなんです。
特に柔らかさを出しつつ、アッパー内側ではフィルム素材で強度を出して『柔らかいけどブレない』という履き心地の良さとホールド感を両立しています。今のところジャンプやダッシュをしている時に足が横にハミ出ていく感じはありません。
紐は平紐、強めのホールドと引き換えに足当たりが硬くなりやすいですが、シュータンが薄いもののハニカムのクッションと履き口には大きめのパットがあり締め付けの圧迫感はありません。
ヒールもサイドを絞るような形状、ヒールカウンターも硬さがあり踵の固定力は高いです。素材がメッシュなので履き始めはザラつきが気になりましたが、使ってるうちに慣れたのか馴染んできたのか気にならなくなりました。履き口周りの素材に敏感な人は一度触るなり履くなりしても良いかもしれませんね。
この調整が絶妙なのか、履いてると良くも悪くもアッパーの存在感が少ないです。ガチっとした感じもなければ、緩い怖さもなく、ストレスがないのにしっかりしている安心感があります。
ミッドソール
これが特殊で目新しいものではないフライトフォームなのですが…硬度が今までにない感覚で非常に柔らかく感じます。かと言ってそれが急激に復元して弾む、といった感覚でもなく柔らかめのクッションに感じます。
最初は中足部にあるプレートに足がめり込むような感覚もあり、『柔らかすぎないか?』と不安になっていました。
また、同じ頃コーナーリングの際に接地面と踵部で靴が捻れるのを実感し、これまた『大丈夫かな?』と思っていました。
その後足に馴染んだのか、トレーニングの経過によって自分の足の柔軟性が増したのかは不明ですが今は捻りに関しては気にならなくなりました。この辺りは人によって異なるかもしれません。
個人的には足部がアキレス腱痛で固まった状態からリハビリで足底周辺の可動域が増した時期だったので、足部が自然に捻れて気にならなくなったのかなと思っています。そう考えると足への追従性が高いのかもしれません。
クッションは適度に厚さが出たおかげでダッシュからジャンプトレーニングまで対応できるオールマイティさが出たように感じます。
早く走りたい!レースに使いたい!というと少し異なるかもしれないですね。トレーニングモデルとしては良い塩梅なのですが…
アウトソール
こちらも変化の一つですがチップ型の細かいグリップソールからテトラ状の太めのグリップソールに変わりました。
今までのチップ型は個人的には悪い意味で『軽い、叩く、引っ掻く』イメージがあり避けていたのですが、新型のソールでは『吸い付く、滑り止め』のような感覚で面で地面に力を加えられる感覚があります。
耐久性も1か月ゴムトラックや芝生で使いましたが削れる気配はなく、クッションの寿命までしっかり使える気がします。
前足部の切れ込みのせいか、良くも悪くも爪先部の屈曲はしやすいです。少し指が地面にめり込むような感覚があります。
個人的には爪先部辺りまでプレートが伸びているか、高反発剤が入っていると反発もらいやすいなとも思いますが逆に地面を指で掴む感じはかなりあります。そこはトレードオフですね。
足裏はフラットソールのような安定感がありつつ、程良く捻れるセパレートの特性もあって両者の良いとこどりを上手くやったなと感心する塩梅です。
なんだかんだ1番選ぶ靴
これに尽きると思います。クッションであったり、反発であったり、接地感であったり、様々な項目で1番といった尖りはないものの丸さの内訳は多項目でしっかり尖りがあるといった履いているうちに信頼が増してくるハイスタンダードなシューズに思います。
厚底カーボンシューズも試したりしていますが、個人的に自分の走りのベースはそうではない靴にあると思っているのでこれだけ良いバランスの靴がこのカテゴリに存在してくれているのは嬉しく思います。
是非一度履いて、履き続けて、なんだかんだ手に取ってしまう不思議な魅力を感じてもらえたらと思います。
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