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デザインの"わかりやすさ"と"ステレオタイプ”を考える

こんにちは、アジケUIデザイナーのKanamiです。

UIデザイナーになってから、SNSや街に溢れる広告やバナーなど、いろいろなデザインに注目することが多くなりました。

そんな中で以前から気になっているのが『デザインのステレオタイプ』。

一般的な『分かりやすさ』を優先するあまり「これはステレオタイプすぎて問題じゃない…?」と心配になったり、逆に「これはステレオタイプを打破した良いデザインだ!」と思えるものもあったり、「じゃあ自分のデザインは大丈夫かな?」と自問することが多々あります。

まず、ステレオタイプとは?

特定のグループに対する思い込み、固定観念、先入観のことです。

例えば:

家事をするのは女性、役職に就くのは男性→【ジェンダーステレオタイプ
ゆとり世代は協調性がなく、打たれ弱い→【年齢のステレオタイプ
日本人は真面目で几帳面、ラテン系の人々は情熱的→【人種ステレオタイプ
ゲイの人はおしゃれ、芸術的なセンスがある→【性的指向へのステレオタイプ

などが挙げられます。

これらが反映されたデザインは、受け手に対して誤った印象を与えるだけでなく、企業やブランドにも悪影響を及ぼす可能性があります。

このような中で、どうすればそのような事態を避けられるのか多くのデザイナーが考えていることと思いますが、今日は特に良くデザインされている事例を見ていきたいと思います!

ステレオタイプを考慮したデザイン例

デジタル庁のイラストストック

ひとつ目に紹介するのは、デジタル庁が公開しているイラスト集です。

人物のアセット(デジタル庁)

こちらは誰でも使えるアセットになっているのですが、さまざまな肌色、さまざまな体型をした多様な人物のイラストが含まれています。

日本にもさまざまなルーツを持った人がいますし、体の大きな人もいれば、髪色が明るい人もいますので、公共機関のデザインアセットとしてとてもよいデザインだと思います。

Figma UIキットはこちらからどうぞ^^

②Oops WOMB(ウープス ウーム)

きゃわいい!

Oops Wombはオンライン処方のピルを販売するサービスです。

こちらは最近インスタグラム広告で見かけたのですが、女性向けサービスにありがちなダサピンク現象に陥ることなく、「子宮との365日に、ちょっぴりピースを」というコンセプトにぴったりのハツラツとしたビジュアルデザインになっています。

オンラインピル処方のサービスは最近増えていて広告もよく流れてきますが、ここまでコンセプトとデザインが合致して相乗効果を出している会社は初めてで、一気にファンになりました^^

ダサピンク現象については近年だいぶ解消されてきたように思いますが、まだまだ見かけることも多いですし、自分もつい分かりやすさから女性向け = ピンクベースでイメージしてしまいがちなので、自戒を込めていろんな引き出しを持っておきたいと思います。(ピンクかわいいですけどね!ピンクに罪はない!使い方次第です)

③入力フォームの選択肢

入力フォーム例

こちらは実際にアジケであった、お客さま情報を入力するフォームのUIデザイン事例です。

これまで性別といえば「男性・女性」、職業も「主婦」でしたが、性別を答えたくない人向けに「無回答」を追加したり、職業欄にも「主夫」を並列するケースが増えてきました。これからも制約が許す限りジェンダーに配慮したものにできるよう、お客さまと相談させていただきたい部分です。


ステレオタイプのなにが問題なの?

こういう話をすると「『一般的』で『よくあるイメージ』をうつしているだけなのに、なにが問題なの?むしろ余計なことをすると逆に分かりにくくなるのでは?」という意見も見られます。

「受け手にとって分かりやすい・理解しやすい」というのはデザインにおいて大事なことですが、ステレオタイプなデザインには以下の問題があると思います。

  1. ユーザーへの影響

    • 少数派に疎外感を与えてしまう

    • よくあるイメージの押し付けになってしまう

    • 「こうあるべきだ」というイメージを再生産してしまう

  2. ビジネス面への影響

    • 企業のDE&I(ダイバーシティ、エクイティ、インクルージョン)戦略に矛盾する

    • ブランドの信頼性が損なわれる

こういった議論は非常に複雑で、時間のかかる問題ですが、自分たちが作るものがどう影響していくのかを自問自答し続けることが、アジケのミッションである「味気ある世の中」を作る一歩になると個人的には思っています。

最後にとってもよかった記事を

最後に、デザインや広告業界でどんな取り組みがあるのか調べてみたところとても良い記事を見つけたので共有します。

みんなの体験をここちよく進化させる「インクルーシブデザイン」の力

記事の中で言及されていた、ジェンダーに対する表現のガイドラインはとても参考になりそうです。


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