3月 ルワンダより
みなさんこんにちは!ルワンダ生活5カ月目、3月の前半は授業や友人との何気ない日常で充実していました。そして、後半はケニアへ1人旅。他のアフリカの国を訪れ、文化や人々の生活水準、国の発展度合いなどの違いも知ることができ、貴重な経験になったと感じています。
授業
“Sources and Dynamins of Conflict in the GLR”と“Peacebuilding in the GLR”を受講した。The GLR(Great Lake Rigon)とは、東アフリカの湖に囲まれた地域のことでルワンダ・ブルンジ・ウガンダ・コンゴ民主共和国が含まれる。“Sources and Dynamins of Conflict in the GLR”の授業では、その地域で起こっている紛争の根本的な要因や、関わっている人や組織、紛争が引き起こしたもの等について国ごとに読み解いていった。また、 “Peacebuilding in the GLR”の授業では、どのようなアクターがどのように平和構築を行っているかや平和構築における課題について学んだ。実際に紛争のある地域から来ているクラスメイトたちのディスカッションから学ぶことは多く、将来自分がどのように平和構築に携わりたいかを考える時間にもなった。
交通事情
ルワンダ国内の移動は主にバスである。チケットの購入方法は簡単。バスパークへ行き、行き先と希望の時間を述べるとすぐに発行してもらえる。チケットにはQRコードがついているが、スキャナー等で読み込まれたことはない。乗車の際に係員にチケットを渡し、切り取られて返ってくる。バスは新しめのものと古めのものがあるが、たいていは古くあまり清潔ではない。特に古いバスでは、補助席の席が傾いていたりする。私の住んでいる町フイエから首都へのバスは朝4時頃から30分おきに出ており、バスの出発時刻は定刻のことが多い。しかし、郊外から郊外へ移動する際のバスは本数が少なかったり、時間通りに出発しなかったりすることもある。
バスで移動中、途中の町の小さな停留所に停まるのだが、その時にはサモサやアマンダジといったスナック、ブロシェットという串にささった肉、焼きとうもろこし、ピーナッツ、ジュースやクッキーの売り子が窓の周りに集まってきて、乗客は窓から買い物をする。大きなバスパークでは、日用品を売って歩いている人もいる。
町の中など短距離を移動する際に、主にルワンダ人が利用しているのが「モト」と呼ばれるバイクタクシーや、自転車タクシー、「マタツ」と呼ばれる小さなバスだ。ヘルメットなしでモトに乗る他の国もあるところ、ルワンダは運転手も乗客もヘルメットを装着しているが、交通事故も多いと聞いている。マタツには人がぎゅうぎゅう詰めに乗っていることが多い。運賃も安く日本でいう市バスのような存在である。小さな子どもを抱いたお母さんもよくバスを利用するのだが、周りの乗客が乗り降りの際に荷物を運ぶのを手伝ったり、子どもを代わりに膝に乗せたりと手伝うことが当たり前なのが見るたびに温かい気持ちになる。
ケニア旅行
授業がなかったため、ケニアに1人で旅行にいった。ルワンダの首都キガリからバスに乗り、陸路でルワンダ-ウガンダの国境とウガンダ-ケニアの国境を越え、約25時間かけてケニアの首都ナイロビに到着した。まず、ナイロビに着いて驚いたことは、ビルやスーパーマーケットが立ち並んでおり、都会の景色が広がっていたことだ。人々はとてもフレンドリーでたくさんの人が「ジャンボ!(スワヒリ語でこんにちは)」と声をかけてくれた。
キベラスラム、Bomas of Kenyaというケニアに住む様々な民族の住居の博物館や、ナイロビ国立博物館、沿岸部のモンバサという地域等、様々な場所を訪れた。
早川千晶さんという方のツアーに参加し、キベラスラムを見学させていただいた。キベラスラムはナイロビにあり、アフリカ最大のスラムと呼ばれている。ナイロビの中心地から1本道を挟んだところにあり、都心に近いというその立地もキベラスラムの特徴である。現在2.5km四方の土地に200~250万人の人々が住んでいるそうだ。スラムと言うと治安が悪く、犯罪が横行しており、暗い場所を想像していた。しかし、キベラスラムはそうではなかった。実際に犯罪や銃声を聞くことは多くあるそうだが、それは一部の人々が起こしていることであり、大半の人は生きる希望に溢れて、毎日今日を生きるために仕事を探し働いていると早川さんから伺った。早川さんが運営されている「マゴソスクール」を訪問させていただいた時、そこにいる子どもたちの明るさと元気のよさに驚いた。そこに通っているのは孤児や元ストリートチルドレン、虐待を受けていたり、労働をさせられていたりした子供たち。毎日朝と昼の2回給食が食べられ、勉強をすることができていることの喜びとエネルギーに溢れているように感じた。
キベラスラムの訪問で、アフリカだけでなく、世界が作り出した社会状況の中で、不条理の中で、生きているスラムの人々のことを、そしてその状況の中でも諦めたり、生きることを放棄することなく着実に暮らしている人々の姿を知ることができ、そしてそこで暮らす方々の想いや背景にも触れることができ、私にとっての学びと気づきがたくさんあった。
ケニアの食をご紹介。写真に見える白いものは、ケニアを代表する料理のひとつ「ウガリ」。メイズやキャッサバの粉を練って作るもので、ルワンダで食べるウガリよりぱさぱさとしており、粉の独特のにおいはしなかった。魚はティラピア、葉物野菜は「スクマウィキ」と呼ばれるケールの葉で大変おいしかった。
写真に見えるお米は「ピラウ」と呼ばれており、日本のピラフのようなもの。「ニャマチョマ」という焼肉と一緒に食べるのがおいしかった。特にヤギ肉のニャマチョマが有名で、くさみもなくおいしかった。ナイロビでレストランに行くと、日本と同じくらいかそれ以上の値段がするが、路上にある小さな小屋のようなところで、写真にあるようなものだと食べると1皿100円から300円ほどで食べることができる。