特集|古民家暮らし大解剖図 第四編 土と暮らす
火、水、ときて今度は土だ。
古民家暮らしなら、楽しみたい「土」のお話。一緒に緑の話もしていこう。
庭
まずは、庭から。
第一編ででできた、この図を見てほしい。
家の大きさの割には、じゅうぶんな広さの庭がある。
ここに私たちが住み始める前は、しばらく空き家だったそうで、草が生い茂る庭だった。
しかし、カモを飼いはじめたので、彼らが食べたり、踏んだりして草はほとんどなくなってしまった。カモたち、すごいぞ。
残っているのは、ハラン、庭の端にあるツワブキ、青じそ、赤じそ、そのほかは少し生えているくらいだ。
ハランは、料理の飾りにとても役立つ。包丁で切って、お刺身やさわち料理(大皿に盛り合わせた高知の料理)の飾りにする。
人間がそうやって使う一方で、カモたちは、その根元に卵を産んで隠れ家にしていた。ヤギはたまにかじるくらい。
ツワブキは、春、若い茎をフキと同じように料理して食べる。
ほろ苦くてとてもおいしい。
木はこんなのがある。
ユズリハ。これはこの家で一番大きい木。
木陰になってくれるし、ハンモックもぶら下げられるくらい丈夫。
シンボルマークのような木だ。
カラスやハトが巣をつくって、子育てをしていたこともある。
春に花が咲くと、クマバチがぶんぶん飛び回る。
その横にはヒイラギの木がある。
ヒイラギは魔除けとして植えられたそうで、庭につながる出口の脇にある。
ヤギのくろべえは、ヒイラギが好きなようで、近くに結んでおくと、ずっとヒイラギの葉っぱを食べている。おかげで、下の方の葉はもうない。
くろべえの好きな木はもうひとつある。
ロウバイだ。冬には黄色く、透き通るような花びらを持つ、花を咲かせる。
どういうわけかこれがヤギの大好物。
トベラの木もある。
海岸性の植物で、高知県では海沿いにとてもたくさん生えている木だ。
このトベラは木を折ると臭いにおいがするため、魔除けとして植えられたようだ。節分に、イワシの頭とともに戸に飾られ、「扉の木」と呼ばれ、それがなまってトベラとなったらしい。
他にも家の周りには木があるが、こんな感じ。
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