【リジェネラティブ・ツーリズムで鎌倉の未来を考える】
近年、欧米を中心に「リジェネラティブ・ツーリズム/トラベル（再生型観光）」という新しい概念が注目を集めています。これは、持続可能性だけでなく、環境や地域社会を積極的に再生し、改善するアプローチです。では、リジェネラティブ・ツーリズムとは具体的に何を意味するのでしょうか？
リジェネラティブ・ツーリズムとは？
「リジェネラティブ」とは「再生する」や「再生可能な」を意味し、この言葉は資源や環境を回復・再生するアプローチや考え方を指します。リジェネラティブ・ツーリズム/トラベル（再生型観光）は、持続可能性を超え、観光地や地域社会に対してポジティブな影響を与えることを目指します。観光そのものが地域の文化や環境、経済を再生し、向上させる手段となるのです。
リジェネラティブ・ツーリズムの主な特徴
持続可能性の追求
リジェネラティブ・ツーリズムは、環境への影響を最小限に抑え、地元の文化や自然を保護することを重視します。徒歩などのエコフレンドリーな移動手段の利用や、地元の資源を大切に使うことを心掛けます。地元文化との交流
観光客が地元の人々との交流や文化に参加することを重視し、伝統文化に触れて体験し、伝統的な料理やアート、工芸品に触れることで、より深い経験を提供します。健康と幸福の促進
鎌倉のまちの文化である禅を通して、瞑想などのウェルネスアクティビティ、リラックスできる環境での滞在を含め、旅行者の健康と幸福も重要視されます。心と体を回復し、再生する体験を提供します。地元経済への貢献
観光が地元経済にプラスの影響を与えるように、地元の事業やサービスを支援します。長期的な滞在やワーケーション、ステイケーションの推進も含まれます。少子高齢化が進み、働き手の地域離れも少なからず存在し、地域経済の停滞が考えれる鎌倉のまちの地域活性化の一助になると考えられます。
鎌倉におけるリジェネラティブ・ツーリズムの実現
鎌倉も多くの観光客を迎える日本有数の観光地ですが、日中、旧市街地に観光客が集中するオーバーツーリズムの問題が深刻化しています。この課題を解決するために、リジェネラティブ・ツーリズムの視点を取り入れた「時間と場所の分散化」および「滞在型体験観光」が有効ではないでしょうか？
#時間と場所の分散化
観光客が特定の場所や時間帯に集中することを避けるために、訪問先の多様化やオフピーク時の観光を推奨します。例えば、早朝や夕方の散策、坐禅や、メジャーな観光地以外の魅力的なスポットの紹介が考えられます。
#滞在型体験観光
観光地を深く理解し、地元の文化や暮らしに触れるための滞在型体験観光を提案します。例えば、伝統文化を体験できるワークショップや、禅寺での坐禅体験、自然の中でのリトリート、「#鎌倉円覚寺と禅と空手道の縁」で行われている禅空手道体験などが挙げられます。
滞在型体験観光の推進は、従来の観光とは違い、通過消費型の観光ではない為、高単価で、まちに対して滞在を促す事により、飲食、宿泊など消費額があがると考えれます。
【鎌倉円覚寺と禅と空手道の縁における体験型観光事例】
先日、オーストラリアから空手道愛好家とそのご家族、計36名が沖縄の空手専門ツーリズム会社のオーダーで鎌倉円覚寺を訪問しました。彼らは円覚寺龍隠庵の禅空手道稽古会に参加し、円覚寺の山門やご本堂、坐禅道場を案内されました。空手道顕彰碑の前で記念撮影を行い、日本の禅文化と空手道の発祥歴史について学びました。
その後、龍隠庵で空手道衣に着替えた引率の師範による型演武が行われ、生徒たちも型稽古に励みました。稽古の後は、北鎌倉の料亭で精進料理を楽しみ、日本文化を体験しました。
このような体験型観光を通じて、鎌倉のまちに、リジェネラティブツーリズム、インバウンド観光として、地元文化との交流、地元経済への貢献という新しい可能性が広がることが期待されます。
#リジェネラティブツーリズム #再生型観光 #持続可能な観光 #環境保護 #文化交流 #地域再生 #健康と幸福 #エコツーリズム #地域活性化 #滞在型観光 #鎌倉観光 #禅 #空手道 #インバウンド観光 #地域経済支援 #観光新時代